その26 空港で孤立?@2001-6-9


画のターミナルを観て思い出したことがある。

映画の方は空港内ターミナルでの話だったが、私の場合はターミナルの外での話。

5月の後半から約1ヶ月間に渡って米国とカナダを転々としてホテル暮らしをしていたが、終盤に近づいてモントリオール(カナダ)へ出かけた際、東京からの同僚を空港で迎えていっしょに仕事をした。

そして仕事を無事に終え、6/9(土)の早朝にその同僚と共にデトロイト経由でヒューストンへ移動した。

IAH空港(ヒューストン)には朝10時ごろ到着したので、ホテルに着いたら洗濯をして疲れた体を休めようと考えていた。

他のページでも述べたが、1週間を超える出張でも着替えは7日分だけ持ち、週末はホテルのランドリー或いは部屋の洗面所で洗濯をすることにしているからだ。

特にこの出張は結構疲れる旅だったので、休息も必要だった。

なぜならこの出張中の平日は現地時間の昼間は顧客訪問、夜は東京とのやりとりのお陰で一日平均2〜3時間くらいしか寝れていないし、やっぱり海外&移動は何やかんやいって緊張感を常に持っているからとっても疲れる。

 

能書きはさておき、IAH空港に着いて預けたバッグを引き取ってホテルまでのタクシーを捕まえようと外へ出た。

外は相変わらず蒸し暑いものの雨は降っていなく、いつもと変わらない感じだった。

ところがいつもと違うのはタクシー乗り場の周辺が異常に混んでいるのと、タクシーがいつになっても来ない点。

最初のうちは“疲れてるんだからさ〜、早く来てよ〜!”ってぼやいていたのだが、30分待っても何の変化もないため、“あれっ、変だな?”と思い回りの人に聞いてみる。

すると大雨の関係でタクシーがぜんぜん来ないんだ!とのことだった。

それじゃ〜、しょ〜がね〜な〜ということで本当に疲れていたので、一旦バゲージクレームのところに戻った。

すると空港アナウンス曰く、

“大雨の関係で同空港への発着は現在ストップしている。”

とのこと。 でも外は雨なんか今は降っていない。

あららと思い到着便一覧のモニターを見てみると何と私たちが乗っていた飛行機が最後の到着になっている。

つまり後続の到着便は出発前に遅らせたか、便そのものがキャンセル、あるいは近くの他空港へ行ったかのいづれかということになる。

“ついてないな・・・”、と思いながらこのまま2〜3時間待つことになるなと覚悟して街の状況を聞こうとヒューストンの同僚へ公衆電話から電話をかけようとした。

が、何度かけても全くつながらない。

最初は電話機の故障かと思ったが、別の電話機を使ってもダメ。

“あれ〜っ、本当に変だな〜・・・。“ といっしょにいる同僚と話をしながら、とりあえず昼すぎになったので軽く昼食を食べることにした。

が、レストランやカフェはどこもいっぱいで入れない。

こういうときに限って腹が減るし、疲れもどっと出てくる。眠いけど眠るにはちょっと危険だし・・・。

その間何度もタクシー乗り場や公衆電話へ行っても相変わらずだし・・・。

そうこうしているうちに、空港に着いてから約8時間後の夕方(18時過ぎ)になってようやくタクシーに乗ることができた。

一体なにがあったのだろうか?

タクシーのおじさんに聞いてみる。

昨晩から早朝にかけてヒューストンでは大雨が降り、市内のあちこちで浸水したとのこと。

そして空港の周りでは道路が冠水してしまい、今まで車が通れなかったとのこと。

さらに電話回線もやられてしまったたらしい。

つまり私たちは空港で完全に孤立化していたということになる。

“何という恐ろしい!“ と話を聞いた私は思わず身震いをした。

ホテルへ着いて早速テレビをつけたところ、確かにニュースでダウンタウンやその西側でひざのところまで浸水している映像が出ていた。

 

この日は本当に疲れた一日だった。

朝は東時間で5時起き(ヒューストンは中央時間なので時差1時間、つまり朝4時)だったので、もうグロッキー状態。

当然この日は洗濯なんてできやしなかった。

トホホ・・・。


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