DASACON4

20000930〜1001
朝陽館本家・ヤマトの間

暫定版

レポートは特にしません。切れ切れの印象、感想です。

●和服でお出迎えのおおたさんがすっかり朝陽館の番頭さんモードで、あまりにぴったりすぎ。次回は倉阪さんとお二人でそろいの和服姿希望。

●ジャンル企画と同時進行のオークションは、今回は買わないと心に決めていたものの名物u-ki総統の出番のみはつい見物に。体調不良ってどこが、と言うくらいだったので、ソウルブラザーわっちょさんを手招きする。感心して見入るわっちょさん。総統、笑いすぎて涙が出ました。

●永江企画中、斜め前でぼりぼりぼりぼりぼりぼりぼりぼり音がする。私がお茶菓子に もってきたラスクを、次から次へと大森さんが食 べている音なのであった。

●山崎さんに『コーリング』初版についていたイメージCDをお借りして聴く。確かに原作のイメージと言うより『コーリング』のイメージだなあ。原作なら武満徹ふうがいいかも。

●初めてお話しした方
ららさん、山崎さん、宮崎さん、米田淳一さん(チュチュさまストラップ、チュチュさま人形がすごい出来映えで驚く。フィギュアに疎い私ではあるが、最近「そばかすのフィギュア」を読んだ身としてはこれが命を持って動き出したら確かにすごいぞと、ちょっと感覚がトリップしそう)、mutさん(うそ)

●愛・蔵太さんにお目にかかれたのである。穏やかなおじさまふうで、以前MZTさんから伺っていた印象を裏切らない方。愛・蔵太、東雅夫へんしうちょう、倉阪せんせいのお三方がずらっと顔を揃えたのが迫力。

●書店と本の流通あれこれ
 今回は、私個人に限っては、何だかずっと真面目モードでどこでもこんな話にばっかり首を突っ込んでいたように思う。本(の内容)の話って、したっけ。

 企画終了後も部屋の片隅で明け方まで延々と語り合う。
 要は、作家と出版社と読み手があれば、いまどき別に書店がなくても本は手に入るのです(>書店不要論)。これを聞き来春から書店員になる予定のちはらちゃんが「私はそうなって欲しくないけど」
 多かれ少なかれ「本」という現行の形の媒体を愛する者でもある「本好き」 は、ただ本が手に入るというだけでは物足りない。あの書店の棚を、見えないアンテナを張り巡らし てサーチして回るスリルと愉しさ。 また全ての新刊情報がオンラインで入手できるならともかく、幾つかの出版社のサイ ト、本の情報サイト、個人サイト、ML等々から得ることの出来る新刊情報はやはり限られてしまう。旧刊情報もまた同様。オンラインで情報を得ることができた本でも、迷わず買いを決める本の他に、価格・装丁、紙面、そしてなによりその内容について実際に手にとってから決めたいというボーダーラインの本も多い。だから単なる理屈では「書店がなくても本は手に入る」と言っても、実際に書店がなくなったら困るし、寂しいし悲しい。幸いにまあ当分・ずっとそういう事態にはならないだろう。リムバードさんが現状のような悪循環はどこかで切ればよいと再三主張するが、切れるものならとっくに切っているのでは?
 そういえば中小の出版社が共同で読者からの注文を直で受けるサイトを作ったというのはどこのことだろう。

 旧刊のうち、品切れ・絶版本をどうするか、という問題がある。中味だけがとにかく欲しい時のためにはデジタルデータ。でも画面上で長い文章を読む気はしないからと言ってプリントアウトすると、意外にプリント用紙って厚いのでかなりな量になってしまうのよね。どういう点にせよ紙媒体の本自体に対するこだわりが存在する間は、古本が珍重され るだろう。(もとの)本の形での復刊は、どうしたらよいのでしょう。復刊ドットコムみたいな サイトで地道に運動するのが、当面できることなんでしょうか。

●ブックオフは膨大な在庫を抱えているというありさとさんへのブックオフ職員からのメイル、ということはこれからもブックオフはどんどんどんどん店舗を増やして在庫を売りまくると言うことかな ?で、その裏には同時に客から買いまくるという作業がついて回るわけで、一方その 間も新刊書店では洪水のような新刊が生まれるわけで…。
 ウロボロスは自分自身の尻尾を どんどん呑み込んでしまうが、ブックオフを含めた出版流通界と言う大蛇は、呑み込 む自分自身がどんどんどんどん肥え太ってゆくため、いつまで経っても頭に迫ること があり得ないというわけだ。こういう比喩ならむしろおなかをふくらませ過ぎてパン クしたカエルのお父さんを無意味に連想するし、それよりも、魔法のお鍋からおかゆ が溢れ出して町中おかゆに埋まってしまう図を想像してうえっぷ、と言ってみたりす る方がぴったりかも。

●早朝企画・爆裂の総統恋愛談義もとい恋愛相談(ちがうか)が面白すぎで、今回は恒例の「日曜朝のTVアニメに群がるオトコノコたち」の姿が見られなかった模様。

●複数のbk1関係者から実際にどのように各書棚が作られているのか、等を伺う。SFセミナー以来禁句の、えーっ、ほんとー、を発してしまう。森山和道さんのおっしゃるように、オンライン書店としては後発なのだから、もうすこし見える部分(サイト)、見えない部分(運営など)とも、合理的で新鮮な手法が採用されているのではないかと想像していたのだが、必ずしもそういうわけではないらしい。こうした一般からは「先端」と思われがちな「e商売」も、これまでの社会システムのしがらみを逃れるのはなかなか難しいということだろう。

●深夜〜朝にかけての雑談でちはらちゃんが言っていた「書店員にはマニュアルが欠けている」と言う話。心当たり大あり。客に尋ねられた本がわからないとき、書店員が(バイトであることが多いのかも知れないが)その探し方を知らない。と同時に、「調べますのでお待ち下さい」とさえ言えずに「わかりません」「ありません」と言ってすましてしまうことも多い。
 書店の側も意識が低いし、店員の側もまた別な意味で意識が低いのだろう。それにしてもマニュアルが徹底していないのではなくて、もとからないらしいというのは驚きだ。これはもちろん店にも依るのだろうけれど。「書店」である前に、商売をしているのであれば、接客業の基本を教えるのは当然だろうと思う。まさか「出版は文化である」をどこか勘違いしてふんぞり返っているのではあるまいな。

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