家づくりの軌跡
            (その27 2000.10.30−1年点検編)

我が家も完成してから満1年が経過し、2度目の秋を迎えることになりました。本当に時の経つのは早いものです。

それに伴い、湿度の方も下がって来たこともあって、1年前程ではないにしても、壁内の木材が収縮するバキッ音が時折聞こえて来るようになりました。まぁこの冬を越せば、こと構造体に関しては完全に落ち着いてくれそうな感じです。夏の間、壁の中がどうなっていたか(結露していないか)、については最も気になるところだったのですが、木材から水分が出る→それは夏の間に木材が吸い取ってくれた湿気とみれば、何となく無事に乗り切ってくれたようにも思えるのですが、どんなものでしょう?壁のどこかを剥がせれば一発で判別付きそうですけど、それはいくら何でも無理なので、今後の断熱性能の変化で見極めて行こうと思っています。

ただ、一階にいる分には全く感じないんですけど、二階で寝ている時とかに、ふと震度1ぐらいの揺れを感じることがあるんですよ。風が吹いている訳でもなく、勿論本物の地震があった訳でもないのに、横になった時にだけ感じるこの揺れ、一体何なのか、未だに理由を掴みかねている節があります。300mぐらい離れている国道49号線(福島県いわき市から新潟県までつながる主要国道です)で大型ダンプでも通った時の振動が伝わっているのかな・・・。寝付くまでのわずかな時間の事なので、大きな問題という訳ではないのですが、何となく気になる今日この頃です。或いは、暖房かけた時に揺れが多発している、というのもありますので、その辺に一因があるのかも・・・。しばらく様子をみて、状況が改善されないようであれば、セルコホームに照会してみたいと考えています。


人口33万人の郡山市といっても、自分の家は街中からは10qぐらい離れた辺鄙なところにあるため、一階スカイパーフェクTV、二階ディレクTVと、自宅で色々な情報が得られるようにCS受信設備を完備していました。

ところが、ディレクTVがご存じのように、業績不振で先月末で終了してしまった事に伴い、スカパーへ移行することになり、交換用チューナーが送られて来た訳です。で、先週末(22日深夜)に取り付けを行ったのですが、それがとんだ大仕事になってしまいました。

CSアンテナ自体を交換する手もあったのですが、うちの場合は屋根上設置のため手が出せず、結局2階納戸(クロゼット)の天井にある天井点検口を開いて、そこに配線されているCS配線を分岐させることで対処しました。
ちょっとピンぼけですが、2系統分配器です
左側に屋根アンテナからのスカパーの受信ケーブルを接続し、右側に、これまでそれと直結していた線に加え、ディレク用のアンテナに接続していた線もつないで、切り替えが出来るようにした訳です。但し、受信する時にチューナーから屋上のCSアンテナに作動用の電流を流す必要があるため、チューナーは2つあっても、この方法だとどちらか一方からしか電源を入れられない、というデメリットというか問題はあるのですが、一人暮らしでは(2つ同時には見れないから)大丈夫だろう、と言うわけで日曜大工(?)と相成りました。

・・・と文章にすると簡単そうですけど、実際にやってみると、一人でネジ止めになっている点検口をで開けるという作業のしんどさを痛感させられました。片手で蓋を押さえながらドライバーを回すという、何とも無理な体勢にならざるを得ないため、真夜中だというのに汗びっしょり。

それでも何とか点検口を開いて、電波の分配器を取り付けることには成功したのですが(上の写真の通りです)、いざチューナーをつないでみると、一階の東芝製のスカパーチューナーはきちんと受信出来るのに、今回設置した2階の松下電器製チューナーの方はウンともスンとも言いません。結局、(衛星の周波数がいくつかあるのですが)、2階のチューナーの工場出荷時の設定周波数が1階のそれとは違っていた、ということに気づくまで2時間ぐらい考え込んでしまう始末。電気代が安い深夜時間帯の作業だったため、それでもう午前2時を過ぎていました。
やっと受信を確認して再度点検口を閉じようとすると、今度は押さえる人がいないために頭で蓋を押さえてネジ止めと、文章にするだけでもアクロバティックな体勢を強いられる羽目に。結局作業が終了したのは午前3時30分となり、当然のことながらその日は使い物になりませんでした。

教訓として、ぜひワンタッチオープン型の天井点検口(出来れば梯子付き)の標準装備をセルコホームさんにお願いしたいところです。今度、「まとめ」にも追加したいと考えています。

ただ、1年ぶりに屋根裏を観察出来たことは収穫でした。
1年ぶりに見る屋根裏−グラスウールは完成当時のままなのか?
設計仕様では天井部分はグラスウール200oの敷込となっていましたが、やっぱり自重で圧縮されたのでしょうか、100oは優に上回っていたとはいえ、とても200oあるようには見えませんでした。この時は屋根裏にカラッ風が吹き抜けていたので湿度を含みようもなかったのですが、もしかしたら夏場にはある程度、湿気を抱え込んでいたのかもしれません。来年になったら一度観察しておく必要がありそうです。

とはいえ、点検口を開けた途端、冷気がブォーを吹き込んで来たのにはびっくり。
1年ぶりに見る天井裏は外気と殆ど変わらない温度帯だったにもかかわらず(寒かった!)、部屋はちょっとの暖房でポカポカなのだから(秋口なのだから当たり前ですけど)、やっぱり断熱性能は伊達ではないと感じましたね。

暖房と言えば、昨年はエアコンが主体だったのですが、温風暖房だと、暖まるのが早い代わりに冷えるのも早いため、昼間は暖房を切る自分の使い方だと、午後には熱が全て失われてしまうということもあって、今年は在庫処分とかでコツコツ買い揃えた、イタリア・デロンギ社のオイルヒーター3台をメインに据えています。一旦暖まるまで時間がかかる代わりに、輻射熱系ということもあって、一度暖まってしまえば熱は夜まで持続してくれます(冬はそれだけでは厳しいでしょうけど)。24時間オンオフタイマー付きなので、23時02分−翌朝6時58分という稼働にすることで(それが何を意味しているかは、このHPのバックナンバーをご覧ください)、トータルの電気代の低減にもつながっている訳です。あと、埃が立たないのもメリットだと思います。

ただ、昼間に普通に使ってしまうと、電気代も相当なものになる訳で、考え方次第なのでしょう。一般的なランニングコストを考えれば(最近バーンと値上げされたとは言っても)明らかに灯油の方が勝っていると思いますし・・・。

引渡が平成11年の9月24日だったということもあって、満1年となる先月30日に家の定期点検がありました。
掃出窓ロック調節
事前に点検希望日の確認がありまして(日曜・祝日以外となります)、となると自分の場合は土曜日しか開いていないため、30日ということになった訳です。施主側で気になる点も、その希望日を記入する用紙に事前に書いておきました。

ただ、書くことはそんなになかったですね。上の写真で調節したもらったように、1階リビングの掃出窓の鍵が(きちんとかかるのだけど)ロック表示に完全に切り替わらないこととか、基礎回りのモルタル面のひび割れた部分の補修とか、2階のエアコンの音が大きいこと、それに換気口から液だれすることへの対処、ぐらいのものでした。
換気口内チェック
で、やって来たのは3ヶ月点検に引き続き、現場担当さんでした。何度も書いてますが、新築現場をチェックしたりアフターに参上したり、と本当に大変なお仕事だなぁ、と痛感させられます。

まずは室内から。
エアコンについては、実際に音を確認した上で業者に連絡することに(この後、先週土曜日に業者さんがやって来て、モーター交換となりました)。掃出窓は調整(2つ上の写真の通り)した結果、ロック表示はスムーズに。換気口は分解するも(直上の写真)原因は分からず様子見となりました−色からして、換気口に雨とかが吹き込んでいそうな感じだったのですが、そういう痕跡はないのだとか−。???です。詳しい原因が知りたかったところですが、明らかな瑕疵とも言えないため、深追いするのは今回は止めました。現場担当さんの話によると、他のお宅では見られないとのことなので、2×6工法の構造用合板のアクとかが出て来ているのかな、なんていう考えもあるのですが、実際のところは分かりません。どんなものでしょうか?

後は、ドアの建て付けとかクロスの剥がれはないか、等々(マニュアルがあるのだと思いますが)入念にチェックしていましたね。これは特に問題になるようなところは有りませんでした。

外に出て、基礎立ち上がり部分の上塗モルタルのひび割れについて確認(→補修)。あとは、見た感じ特に問題はなさそうだったのですが、樹脂サッシと外壁面の間をつなぐコーキング(防水コーティング剤と行った感じですか)が多少剥離しているため補修しましょう、ということになりました。
窓枠コーキング
面白い形の「ガン」からコーキング材を射出する訳です。補修としてはよく有るのでしょう、手慣れたものでした。
白いサッシの角にうっすらと・・・
最後に、床下をチェック。蜘蛛の巣だらけになっていましたが、床下自体はカラッとしてグラスウールとかも問題なさそうでした。
(但しこれも夏の間はどうだったのでしょう・・・。問題無しとだとすれば、基礎パッキンの効果なのでしょうね)
でも、カラッとした床下でした
そんなこんなで、重大な補修箇所は見られず、点検自体も1時間程度で終了しました。
まぁ、築1年程度で何か重大な問題があるというのも、それはそれで「問題」ですし、こんなところで済んで良かったと思っています。次は2年目点検になる訳ですが、個人的心理としても、せめて5年ぐらいは(実質)ノートラブルであって欲しいものです。ただ、何かあれば(うちまで結構遠いため)多少心苦しいとはいえ、随時福島支店さんに連絡するつもりですけど・・・。

電力自由化を反映して、各電力会社から家庭向け電気料金メニューの新設や変更の発表がありまして、10月以降の電気料金が値下げとなりました(但し、原油高を反映して、来年1月分から「原料調整費単価」という名目で早速値上げになる訳ですから、値下げと言っても・・・ではあるんですけどね。とはいっても、上がるのは1kw当たりで見れば数十銭。灯油やガソリンのようにドラスティックには上がらない分、安定性があるとも言えますが・・・)。

福島県は当然東北電力さんなのですが、その新料金プランのうち、オール電化の我が家に関連するものとして、「時間帯別電灯契約」の複数化がありました。ランニングコストを出来るだけ安く上げたい自分にとって、電気代は最重要節減項目ということもあり、注目していました(ファイルが大きいため、別画面でご覧ください)。

これまでの「時間帯別電灯契約」は、要は昼間時間帯(朝7時−夜11時)までは通常従量電灯契約料金の約3割増し(使用量に応じて3段階に分かれますが、第一段階だと通常電灯1kw当たり16円強のところ、時間帯別だと20円強といった感じです)になる代わりに、夜間時間帯(夜11時−朝7時)だと1kw当たり6円強で済んでしまうという、深夜に電気喰うものを持ってくれば電気料金の節約効果が高い(しかも、電気温水器を設置していれば更に基本料金も割引になる)という代物です。
今回、「時間帯別電灯契約A」と名称変更の上、若干値下げされました。

そして今回、夜間時間帯を午後10時から午前8時までの10時間に延長する代わりに、昼間時間帯の電力料金を約4割増しにする「時間帯別電灯契約B」が新設された訳です。同種の制度は既に東京電力さんで登場していました(通称「おトクなナイト10」。他の電力会社さんでもあるかもしれません)が、ちょっと昼間時間帯が高すぎるのではないか、と感じていました。

そこで、今回は自宅に適用になることもあって、色々比較してみました。

まず、東北電力の両プランを比較すると
 (料金表の中から必要なところを抜粋します)
・基本料金 11KVA(=110アンペア) 2,100円 (10KVAまで1,800円+加算300円
・通電制御型電気温水器割引額 (A)→ 190円/1KVA (B)→ 220円/1KVA
  電気温水器の容量は5KVAのため、基本料金からの割引額はそれぞれ5倍して
                     (A)→ 950円      (B)→1,100円 
  よって実質の基本料金は    (A)→1,150円     (B)→1,000円
・料金体系  (A) 最初の90KWhまで         19円21銭/1KWh
            90KWhを超え230KWhまで   26円31銭/1KWh
            深夜時間帯               5円93銭/1KWh
        (B) 最初の80KWhまで         21円59銭/1KWh
            80KWhを超え200KWhまで   29円57銭/1KWh
            深夜時間帯               6円 9 銭/1KWh

私自身のこれまでの使用量からして、昼間使用量が200KWhを超えることはまず無いと思われるため、昼間と夜間の使用量を半々として(200KWhずつ)計算してみました。但し、使用時間が同じだとすると、(B)の方は(A)の昼間時間16時間のうち、2時間を夜間時間帯に編入させる必要があるため(実際にも24時間換気システムや冷蔵庫など24時間稼働のものは夜間時間帯が長くなればその分昼間の使用量が減って夜間の使用量が増える訳です)、2/16を編入されると、昼間175KWh、夜間225KWhということになります。

 以上から、
  (A) (19.21×90)+(26.31×110)+(5.93×200)+1,150=6,959円
  (B) (21.59×80)+(29.57× 95)+(6.09×225)+1,000=6,906円
 となり、本当に若干ではありますが、(B)の方が安くなります。もっとも、昼間使用量が200KWhを超えるようなら(A)の方が有利でしょうね。それより、どちらでもそんなに差が無いようであれば、電気代を気にせず使える時間が長くなることで、睡眠時間の確保と言う点では有利になりますし(夜10時から活動出来るから)、朝8時まで割引時間帯になることで、来年春以降平日の朝方は出勤前までずっと電気代を気にせずに済むというのは大きいと考え、(B)への移行を決断しました。

 因みに、上記の条件で東京電力さんの料金体系で計算すると、
・基本料金 11KVA(=110アンペア) 2,260円 (10KVAまで2,000円+加算260円
・通電制御型電気温水器割引額 (8)→ 130円/1KVA (10)→ 170円/1KVA
 (但し、「通電制御型夜間蓄熱式機器」が電気温水器も含むものだと仮定しています)
  電気温水器の容量は5KVAのため、基本料金からの割引額はそれぞれ5倍して
                     (8)→ 650円      (10)→ 850円 
  よって実質の基本料金は    (8)→1,610円     (10)→1,410円
・料金体系  (8) 最初の90KWhまで         21円25銭/1KWh
            90KWhを超え230KWhまで   28円25銭/1KWh
            深夜時間帯               6円05銭/1KWh
        (10) 最初の80KWhまで         23円75銭/1KWh
            80KWhを超え200KWhまで   31円55銭/1KWh
            深夜時間帯               6円 35銭/1KWh
 以上から
  (8) (21.25×90)+(28.25×110)+(6.05×200)+1,610=7,840円
  (10) (23.75×80)+(31.55× 95)+(6.35×225)+1,410=7,736円

 こちらも、実際に計算してみたら「おトクナイト10」の方が若干ではありますが安くなりますね。
 ただ、意外にも東北電力さんの方が料金設定が良心的であることも一目瞭然です。

 但し、もっと良心的なのが、関西電力さんでした。
 こちらは時間帯別電灯契約は8時間ものしか設定がないようですが、随分料金設定が異なります。 
・基本料金 11KVA(=110アンペア) 1,460円 (10KVAまで1,100円+加算360円
・通電制御型電気温水器割引額 160円/1KVA 
  電気温水器の容量は5KVAのため、基本料金からの割引額は5倍して 900円
  よって実質の基本料金は  560円  となり、この基本料金の爆安が効いて来ます。
・料金体系   最初の90KWhまで         20円08銭/1KWh
          90KWhを超え230KWhまで   26円53銭/1KWh
          深夜時間帯               6円77銭/1KWh
  料金体系自体は東北電力さんの8時間ものの方が安いのですが、何と言っても基本料金の爆安が
 効いてトータルでは6,639円と最安値になっています。

 他の電力さんでも比べてみたかったのですが、さすがに力尽きてしまいましたので、この辺にしてお
きます。ただ、これらの比較で、東北電力の時間帯別電灯契約制度が8時間/10時間もののいずれ
にしてもかなり良心的であることが判明したのは、自分にとって契約変更を後押しする材料になった
ことは確かですね。

そんな訳で、10月に入ってから早速郡山市の自宅と原町市の公舎の両方について、営業所に出向いて時間帯別電灯契約Bへの変更契約を済ませて来ました。それ自体は「選択約款申出書」なる紙切れに署名捺印するだけで済み、あっという間でした。ただ、この制度が導入されたのが急だったため、東北電力さんの方でもまだメーターの用意が出来ていません。

そこで、暫定協定なるものを結ぶことになりました。
・・・と言っても話は簡単でして、これまでの時間帯別電灯契約のメーターを使って従来通り昼間時間と夜間時間の検針を行う訳ですが、その際に昼間時間分の合計KWh数のうち2/16時間分を計算してそれを夜間時間帯の合計KWh数に振り替える、ということです。先日、その方法での初めての検針があったのですが、郡山の方では
   当初 昼間 47KWh 夜間141KWh のところ 
           47× 2/16 = 6KWh分だけ夜間に振り替え(端数切り上げのようです)、
   結果 昼間 41KWh 夜間147KWh となる計算書が届いていました。

で、さっき記載した計算式に当てはめますと、(税抜で) (A) 2,889円 (B) 2,780円となり、
変更したら、(夜間時間帯が長くなって)119円安くなったことになります。微々たるものではありますが、まずはめでたしめでたし(笑)。
あとは早いところメーターを換えてもらってすっきりしたいところですね。で、昼間に極力電気を使わないようやりくりして行こうと考えています。

秋というのは、一年の中で一番好きな季節なのですが、本当にあっという間に過ぎていってしまうのが残念なところです。
10月ももう終わりですし、11月も終わりに近づくとそろそろ雪への備えもしなくてはいけません。そして、今年もまた吹雪の峠越えが待っている訳です。来年春まで、その意味では気が抜けない毎日が続きそうです(北国にIターンした宿命ではあるんですけどね)。

でもまぁ、この家に暮らす!という目標があるからやって行ける訳です。
今現在の二重生活は確かにキツいですけど、色んなものを活用させてもらって何とか生活して行けそうです(因みに、電気代の次は保険料のリストラを考えているのですが、それは春になってからですね)。

そんな訳で、家関係のイベントは春までお休みになりそうですが、これからも雑感は月1で記載して行きたいと考えていますので、折に触れてお立ち寄り頂ければ幸いです。

さて、どうなることやら・・・。
 
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