プロローグ 

これまで、私自身が欲しい家の願望を、別項にて色々
書き綴って来ました。

しかし、いざ契約してみると、
結局「(車のトヨタ)カローラみたいな家」が欲しかった
のだな、と思うのです。
「クラウンまではいらない」と書くとお分かりになる方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

現行型はいかにもコストダウンの塊、と言った感があります
が、昔(バブル期まで)のカローラは見えない所にもお金を
かけて、しっかりと作っていた感じがありました。
デザインだけで言えば他にも良い車はいくらでもありますが、
でも基本的に鉄道が好きな自分にとって、車に求める役割と
いうのは、A地点からB地点への移動を、「リーズナブル」に
行えること。加えて長持ちしてくれませんと・・・。

言葉にすれば簡単ですけど、コストとの兼ね合いもあるで
しょうし、それを実現するには地道な開発が必要なのだと
思います。で、車1台に割り振ることが出来る開発コストは
大体決まっているのでしょうから、製造ロットが大きくなれば
なるだけ、やっぱり開発にかけられる金額も(例外はあるでし
ょうが)多くなって、より痒い所にまで手が届くようになるで
しょうし、かつ部品調達にも規模の利益が働いて、よりリーズ
ナブルな価格で提供出来るようになって、値引きも期待できて
・・・失礼いたしました。

勿論、上をみればきりがないです。
でも、車にしても家にしても結構な金額を支払って手にする訳
ですから、妥協とはまた違って、自分の支払い能力と性能と
快適性の最大公約数を求める作業の結果、手にしたものが、
理想なのではないでしょうか?

という自分は、支払能力的にさすがにちょっと背伸びしてます
ので、ここ数年は結構大変ですが、ただ素人なりに勉強もして
メーカーとも渡り合って、自分なりの「フル装備のカローラ」
を追求して来ました。

以下の仕様が、25歳独身男の一つの総決算ですので、不備な
点も多いでしょうが、暖かい目でご笑覧ください。

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最終的に私自身の家づくりのパートナーとなった、
セルコホーム株式会社とは、

 宮城県仙台市に本拠を置き、宮城・山形・福島の南東北3県が
 輸入住宅事業としてはエリアとなります。
(仙台都市圏ではマンションも手掛け、あと建売分譲事業等も)
(また、ザ・ホーム・パートナーシップという名称で資材等の
 フランチャイズ事業も手掛けています)

 よく、日経新聞東北版で手掛ける方策が紹介されていますし、
 斯界での注目度は高いのではないでしょうか?
 (最近の例では、「横浜支店設置」−横浜・平沼橋の日本最大
  の展示場に出展したそうです)

 カナダ製輸入住宅を手掛け、年間通した一括発注と
 自社(2×4の)フレーマー養成等によるコストダウン努力で

 北海道の公庫基準を超える断熱性
(壁140o・屋根/床200o のグラスウール使用)
 LOW−E(特殊金属膜コーティング)ペアガラス入り樹脂サッシ
 一階床オーク無垢材フローリング 等が標準仕様になった
 
 「故郷(ザ・ホーム)」という住宅商品を坪29.8万円から、
 という価格帯で販売しており、今回私が建てる家も、それが
 ベースとなっています。

 この単価ですから、基本仕様に関しては満足しています。
(但し、快適に長持ちさせる、といった観点から目に見えない部分も
 含めて相当追加工事も出ましたが・・・以下に記載します)

ただ、グラスウールを使う事で、(当然対策は行うものの)壁内結露の
問題が、何十年というスパンでどう出るか、についてはちょっと賭けの
部分があります。ま、もし湿気たら次は(断熱材としては一番のお気に
入りの)セルローズファイバー充填で対処する予定ですが。 

いわゆる2×4工法の建物において外壁の内部構造というのは、
断熱材を中心にして考えますと室内側に防湿・気密シート、外側に
耐力壁となる構造用合板を重ね、更にその外にタイベック等の透湿シート
を貼る、というのが一般的なようです。
カタログを見る限り、「ザ・ホーム」でも同様ですし、通気層構造と
銘打っています。

ここで素朴な疑問なのですが、気密シートはともかくとして、外壁側の
構造用合板、これって多少の雨に濡れても平気なのだそうですが、
だとすれば、透湿性という意味ではどうなのでしょう?いくら、その
外にタイベックが貼ってあっても、構造用合板自体にそれがなければ、
何らかの理由で湿気がグラスウールの中に侵入した場合、その逃げ場が
なくなる気がするのですが・・・。

だから、素人考えなのかもしれませんが、外の「構造」用合板には
最初から透湿性が(あればモアベターなのでしょうが)ないものと
前提して、コンセントボックスなりエアコン配管穴なり、気密シートに
穴を開けざるを得ない箇所をとにかくきっちり塞いでもらうしかない、
と考えています。

もうすぐ現場も始まることになりましたが、特に基礎とそこについては
長持ちさせるという観点から注意して観察していこうと思っています。


また、輸入住宅ですから輸入に際して為替変動に左右される面は
あるようです。また、折しも5月に入ってから日経新聞で、
日本やアジアから北米に向かうコンテナ船便価格が大幅に上昇すると
いう記事がありました。北米から日本(仙台)については判然と
しませんが、カナダからフィートコンテナで運んでくるのでしょう
から、影響はあるのかもしれません。

更に気になるのが(日経新聞 東北版 5/15日付に掲載)、
台湾の海運会社が運航していた北米−仙台−東南アジア航路に
ついて、6/8寄港分を最後に仙台港への寄港を取り止める
こと。理由としては仙台港の水深が浅く(12メートル)、
新型の高速運搬船が入港出来ないから、だそうです。
北米からの住宅資材輸入を中心としていたが(まさに、セルコホームの
事ですね)、北米向けについては、同社の東京寄港便にて対応し、
仙台までは陸送となるようです。

折しも、自分の分のコンテナは6/1到着予定ですので、ぎりぎり
間に合いましたが、今後がちょっと気になりますよね。
日本の物価ですから、東京から仙台への輸送といっても相当な
経費がかかると思います。これが船主負担であればいいのですが、
そのうち荷主負担になって来たり(その辺は不明ですが)でもなると
またまた、コストアップ要因になりそうですからね。

まあ、このメーカーさんの事ですからさらなるコスト
ダウン努力で吸収されるとは思いますが、顧客の側からみれば、
それも単価変動リスク要因として見ておいた方がいいのかも?
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それでは、プロローグの予定が随分長くなってしまいましたので、
別頁とさせて頂きますが、私が建てる家の設計仕様書を
 こちらをクリックして、御覧ください。