コンタックスについて。

コンタックスとライカはその昔どちらが優れているかなどとの論争を起こしたことがあるほど、対抗機種としての色合いが濃かったと思います。どちらも完成されたシステムを持ち更にとても優秀な交換レンズを各種取りそろえていました。しかし歴史的にレンジファインダーから一眼レフへと移行する中でこの二つのメーカーの明暗(?)が分かれることになったのではないでしょうか。それはさておいて全盛期コンタックスですが、確かにライカにはない魅力があります。バイヨネット式の交換レンズを最初から揃えています。それ以降2型3型と進化を遂げます。(3型の弁当箱のような露出計を2型に乗せただけの物を進化といえるかはかなり疑問ではありますが。)又、東ドイツでも戦後キエフという名前などでそのままの設計で作られ続けました。年々材料が悪くなっていく傾向があるように思いますが。又、レニングラードという更に複雑怪奇にしたモデルもコンタックスの亜流として存在しています。ライカ型も日本を始めかなりの国で作られました。コンタックス型は設計・制作が難しいのかあまり作られなかったのではないでしょうか。そういえば日本もキャノンはライカ型ニコンはコンタックス型をつくっていました。イコンがニコンをICONにNを付けただけだと訴えたなんて古い話もあったように記憶しています。(これはそれ以前の話のようですが)さてコンタックスの使い勝手ですが、非常に悪いです。1型は論外としてもフアインダーの貧弱たること、唖然とします。なぜかこの感覚は現在のT2などでも感じるのですが、M型ライカのファインダーがいい出来だけに、ここだけをみても先の論争が何で起こり得たのか疑問に思うぐらい悪いです。操作系もライカのようなしっかりした感じはなく、2型3型は悪くいえばブリキのおもちゃみたいな動きです。1型は機械がぎっしり詰まった弁当箱みたいで結構好きですが、シャッタースピードの選択においては未だに頭を悩まします。ライカに対抗してバイヨネット式にしたり、縦走り金属シャッターなど豪華な装備を揃えてはいますが、今となっては複雑にしすぎたために起こる弊害が各所に見えてきたように思います。
レンズはライカに勝るとも劣らずいい物ですが、個人的な見解ですが広角はライカの独壇場だと思います。望遠系はレンジフアインダーにとって基本的に無理がありますから、どちらがともいえないがコンタックスの方がしっかりとした描写(芯がしっかりとした)をする気がする。しかしシャッターのショックが大きいので望遠系はぶれの問題があり使いづらいことは確か。わざわざ三脚を持ってまでこれで撮る必要はないだろうと思ってしまう。ライカならかなり使えるのだけど・・・。
もし興味があり、物欲の対象になっているのなら、是非1型をお勧めします。