1997.5.29放送分「勝手にシチュエ−ション劇場」台本原文
 色々な出演者、リスナ−さんから一番評判の良かったシナリオです。(笑)
あちこちに、出演者のアドリブも有りましたので、本番とは少し違うと思います。

 出演者  マリー:池澤春菜  シア&シュワルベ:ドン・マッコウ 
        おたささの木:おたっきぃ佐々木 
     
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  マリ−のアトリエ外伝 

  外の世界では、選ばれた者達が世界の興亡をかけて世紀末的な怪物と
  ぶつかり合っていた。
  だが、世界の大半の人々はそんな事お構いなしで、今日を平和に生きる
  努力をしているのだ。 
  この物語は城塞都市「ザ−ツブルグ」に住む、ある落ちこぼれの錬金術士
  の卵の奮戦記である・・・。

  あたしの名前はマルロ−ネ。 みんなは私のことを「マリ−」って呼ぶわ。
  あたしは、この間まで王立魔術学校「アカデミ−」に通っていたんだけど、
  卒業試験を受けるレベルまで達していないので、特別に5年の修行をした
  上で、テストを受ける事になったの。

  それで、先生が修行のためにって、お店を貸してくれたんだけど・・・。
  
  効果音  トントン (ドアを叩く音)

  マリ− 「はあい、どなた?」

  シア 「マリ−、頼んでおいた物は出来たかしら。」

  マリ− 「うん、出来てるわよ。 これでいい?」

  シア  「ありがとう。 修行の調子はどう?」

  この女の子は、私の幼なじみのシア、ホントは富豪のお嬢様なんだけど
  そんな事鼻にかけない、優しくていい子なの。
  生まれつきからだが弱いのが可愛そうなんだけど。

  マリ− 「うん、結構レベルの高いアイテムも作れるようになってきたし、
        この後も酒場のおじさんの所に行って、何か仕事を貰ってこよ
        うと思ってるんだ。」

  シア  「そう、気を付けてがんばってね。」

  マリ− 「うん、がんばるわ。 シアも体には気を付けてね。」

 
  〜 シア出てゆく
 
  場面は町の酒場「飛翔亭」

  マリ− 「おじさん、こんにちは。 何か仕事有りますか?」

  オヤジ 「おお、あんたか。 今の所、これだけあるけど
        どの仕事にする?」

  マリ− 「え〜っと、じゃあ この解毒剤の作成。」

  オヤジ 「それなら、あんたの力なら大丈夫だ。 どうするかね?」

  マリ− 「これにするわ。」

  オヤジ 「それじゃ、よろしく頼んだぜ。」

  〜 店を出て工房へ帰る。

  マリ− 「え〜っと、解毒剤の調合はっと・・・・。」
       「なになに? ヤドクヤドリとアルテナの水ね。」
       「あちゃ−、ヤドクヤドリが切れてたわ。 しゃ−ない、取りにいこう!」

  効果音  トントン(ドアを叩く音)

  マリ− 「はあい、どなた?」

  シュワルベ 「あんたに頼みたい物があってな。」
          
  マリ− 「う、盗賊上がりのシュワルベね。 なに?」

  シュワルベ 「いや、かなり難しい物なんだ、あんたにも出来無いかも知れな
         いんだが・・・・。」

  マリ− 「何いってんの、私に出来ない物なんて無いわよ。」

  シュワルベ 「さすが私を倒した錬金術士だ、頼もしいな。」
         「実は、これなんだが・・。」

  マリ− 「え〜っと、『幻の納豆スペシャルオタササ風』・・・。」
      「げ!・・・・。何これ」
      「また納豆? 納豆は禁止だって言ったじゃない」(独り言)

  シュワルベ 「やっぱりダメか。じゃあ、他を当たってみるよ。」

  マリ− 「誰がダメって言ったのよ、いいわ。 まかしておきなさい。」
  
  シュワルベ 「それはありがたいな。 期限は50日、報酬は銀貨1650枚だ」

  〜シュワルベ出て行く

  マリ− 「つい勢いで言っちゃったけど、とんでもない物頼まれちゃったわねぇ。」
      「でも、難しい物成功させると、その分名声が上がるから、がんばらなくちゃ」
      「え〜っと、作り方はっと・・・。」

       ゴソゴソ 
 
  マリ− 「何々、QR山の麓にある『オタササの木』に生えている樹毛と富山産の有機
        丸大豆にスペシャル納豆菌を加えればいいのね。」
       「でも、こんなの作るのイヤだなぁ。」
       「とりあえず、QR山に行くために誰か冒険家を雇わなきゃ」

 場面は変わって、町の酒場「飛翔亭」
 

  マリ− 「あれ−、今日に限って誰もいないわね。」
      「おじさん、誰か冒険家いないの?」
  
  オヤジ 「ああ、何だかしらねえけど、後2週間くらいはもうはけちゃってる
       みたいだぜ。 QR山なんてすぐだから、一人でも大丈夫だろう。」

  マリ−  「しょうがないわねぇ、ありがとうおじさん。一人でやってみる。」

  オヤジ  「何を頼まれたかしらねえが、気を付けてな。」

 〜 マリ−QR山へ向かう

  マリ−  「あれが『オタササの木ね』。何だか人間に似ているわ。」
       「樹毛だといっても、殆ど剃られてしまって残ってないわね〜。」
       「うわぁ、何だかこれ脇の下みたい・・・・。こんなの剃るの?」
  
 オタササの木 「これこれお嬢さん、もっと優しく剃ってくれなきゃ ダ・メ。」
        「私のお肌は敏感なんだからね。」

  マリ−   「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、木がしゃべったぁ。。」

 〜 マリ−逃げようとする 

 オタササの木 「こら、剃りかけで止めるなんて、みっともないじゃない。」
        「残りもきれいに剃ってちょうだい。 うふふ。」

 〜 さらに逃げようとするが、木のツルに捕まってしまう。

  マリ−   「ギャ− 、離してよぉ。何するのよ〜。」

  オタササの木「うふふ、可愛い子ね。 逃がさないわよ。」

  マリ−   「ううううう・・・。ふっ。」

 〜 マリ−気絶してしまう。
 

  ナレ−ション

  依頼された仕事をしようとして、『オタササの木』に捕まってしまった
  マリ−はどうなるのか?
  この後、どんな恐ろしいことが待ち受けているのか?
  がんばれマリ−! 錬金術士になる日は近いぞ!

  と言うより、このシナリオが放送されるかどうかの方が心配だぞ!