立ち上げ編


ち上げといっても、大してやるべきことはない。DSUのマニュアルを見ても、Windowsは十七ページも割いているのに、Macはわずかに八ページ。やはりMacはいいぞ。

FreePPPのModem Init String SettingsでUseを選択して、ATQ0V1X3$N1=1&D1と打ち込む。次にConnectionのPort Speedを115200bpsに設定。いいぞ、いいぞ。最後に、これまで使っていた内容をDuplicate、新たにISDNと命名してAccountsに加えた。これで準備万端整った。

興奮を抑えながらConnectをクリックした。バーが動かない。DSUのACTランプも点滅しない。しばらくして画面にModemが見付からないとの表示が出た。ModemじゃなくてDSUだろ?などと上げ足をとっている場合ではない。

こうなると地獄である。配線とコネクタをすべてチェックするも異常なし。DSUのディップスイッチの設定も調べたがこちらもマニュアルどおり。十一月だというのに額に汗がにじんでくる。

次にDSUのマニュアルの「故障かな?と思ったら」という呑気なタイトルの章を熟読。ATコマンドで信号の流れをチェックせよとある。これだ!DSU付属のソフトのTerminal Windowで「AT」と打ち込みリターン。「OK」と返ってきた。次に「ATI4」と打ち込む。これもOK。コンピュータからDSUへは正常に信号が伝わっているということだ。それでは、何がいけないのだ?うーん、わからん。

FreePPPにもTerminal Windowがあるので、そちらでも同じテストをした。ところが、 Window内にカーソルが現れない。これだ!(こればっかり)FreePPPが原因だったのだ!そこで、FreePPPを再インストール。作業を開始してから早二時間が経過している。

再びFreePPPのTerminal Windowを開く。しかし、今度もカーソルが現れない!それでも気を取り直して、「AT」と打ち込み、リターン。すると空白のWindowに「OK」と文字が現れたではないか!打ち込んだ文字は見えないのに、結果だけは表示されるのだ。これはBugだぞ!と息巻いている場合ではない。

遅い昼食をとったあと、インターネットに詳しい知人に電話することにした。知人は相当レベルの低い質問をしてきた。小生をばかにしているのがその声からうかがえる。こう見えても小生は電気工学科出身なのだ(成績は「可」ばかりだったが)。最後に知人が「他のアクセスポイントにつないでみたら」と面倒臭そうにいった。なるほどいいアイデアだ。

さっそく他のアクセスポイントの電話番号を打ち込んで再トライ。すると、ちゃんとつながったのである。ブラウザも立ち上げてみたが、問題なく動作する。そこで、元に戻すべく本来の電話番号を打ち込み直すと、今度はちゃんとつながったではないか。

先程も書いたように、小生はDuplicateしたのである。だから、アクセスポイントの電話番号が違っていたなどということは絶対にありえないのだ。不思議だ。謎だ。

こうして、小生の戦いは終わった。次はあなたの番だ。幸運を祈る。(1998年1月記)

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