Flight Plan
こんな設定で飛んでみました −GPSやVORを頼りに下地島から種子島へ
 keyword:FS2004,FlightSimulatior,解説,GPS,VOR

この章では飛行プランの一例を紹介してみたいと思います。まずはGPSを使った自由飛行です。GPSがあれば現在位置や空港位置、滑走路方位も知ることができますので、これだけでも十分好きなように空を飛ぶことを楽しめますよ。とりあえず説明のためのシチュエーションとしてはTSR.2で下地島空港を緊急発進、洋上を北上して種子島空港に強行着陸することとします。もちろんジェット戦闘機でなくても同じように楽しめます。ただTSR.2でとばしても30分以上かかりますのでセスナとかだと途中で飽きるかもしれません(笑)

緊急発進、方位を沖縄本島方面へ
出発位置は下地島空港の「駐機場1」にしてみます。今回は一切の管制を無視して飛びます(笑)ので、ATCウィンドウは閉じちゃっても良いです。右手に滑走路があるのでタキシング、タキシングしながらピッチトリムを上昇位置に合わせます。TSR.2ならだいたい目盛り2つ分(Endキー35回程度)がよいんじゃないかと思います。滑走路を左に折れて離陸開始、スロットルを全開にします。フラップは上げなくても大丈夫です。速度が160ノット程度で機種上げして離陸(トリムによって安定して上がれる速度が変わりますので色々試してみてください)、上昇しながらスロットルを半分以下に戻して方位を変更します。さあ、あなたなら何秒で離陸できますか?
   
   緊急発進!(そーいや滑走路から離陸ってあのシーンだけだな・・)
行きたい方向をGPSマップで探す
普通、飛行機を飛ばす場合は事前に計画を立て、ブリーフィングも行うわけですが、シミュレーターでの遊びですからそういうまどろっこしいのは無しで飛んでる事にします(笑) 離陸したあとどっちに行くか、早速GPSの出番ですので起動してみましょう。Shift+数字キーで表示できますよね?(Gauges編で設定した通りならShift+5です) 初期起動状態では表示範囲が20マイルと狭すぎるので縮尺ボタンで縮小していきましょう。下地島からだと150マイル表示まで縮小すれば沖縄本島が入ると思います。とりあえずそちらに機首を向けましょう。方位が定まったら巡航高度でトリムをとって水平安定させます。高速でデリケートなジェット戦闘機でトリムを取るのは難しいですが、その分良い練習になるでしょう。高度は10000ftも上がっておけば十分だと思います。
   
   GPSで沖縄本島を確認
沖縄本島上空に来たら、次の目標を奄美大島、奄美大島上空まで来ればGPSの150マイル縮尺で種子島を確認できると思います。近づくにつれて縮尺を拡大、「RJFG」が種子島空港です。ある程度拡大すると丸い印の中に線が見えると思いますが、これが滑走路方位になります。20マイルまで近づいたら滑走路を目指し降下率4000で急降下、滑走路を視認したらさらに1500ftまで降下、旋回して滑走路方位に周りこんで有視界で着陸を試みてください(この際、必要に応じて海面要撃をしかけてください・・・って分かる人少ないよな、、)。滑走路が短いのでフラップを下げながらしっかり減速して上手く着陸しないと止まり切れませんよ。PAPIを良く見て降下を調節しましょう。PAPIが白ならもっと下に、赤なら降下を緩めます。
     
   種子島が見えました。左旋回で滑走路に回りこんで着陸!
VOR(無線標識)を使っての飛行
上で説明したのはGPSを完全目視でたどる方法です。GPSのマップと進路計をみれば、離陸後方位050で飛べば奄美大島へ直行し、そこから方位030で種子島へ、あるいは060で那覇に向かってそこから040に進路修正すれば奄美上空を経由して種子島に着けることが分かると思います。これでももちろん問題ないんですが、次にVORという航空無線標識を使った方法を紹介してみます。実際の航空機もこうしてVORをたどって飛行して行くケースが多いらしいです。VORは、初めての人にはちょっと分かり辛いですが、方位ダイアルでセットした方角に飛んで行ったとしたら、目的地より右にずれてしまうとか、そのまま真っ直ぐでOKとかを教えてくれるものです。ですから周波数だけでなく、方位ダイアルをどこに合わせるかが重要ですし、実際に機首をその方向に向けて飛ばないと意味を成しません。こんな説明で分かりますかね(^^; ま、実際やってみましょう。

経由地は同じ、那覇、奄美ということにします。直行できれば越したことないのですが、あまり遠いと電波が届かないので。それぞれのVORの周波数は那覇(NHC)116.50、奄美(ALC)115.50、そして種子島(TJE)116.20です。下地島を離陸したらまずNAV1周波数を116.50に合わせましょう。ゲージが反応して電波を捉えたことが分かると思います。距離も小さく表示されてるのがわかりますか?

次に方位です。ある程度方向が分かっているなら、決め打ちした方位でコースに乗ります。つまり、およそ060の方位に那覇があるなら、VORの060インバウンドコースを捉えるわけです。方位ダイアルを回して060にセット、するとVORへのコースとの相対位置がゲージに示されます。次に実際の機首も060の方位に向けます。その上で、ゲージが右にずれていたら機体を右へ、左なら左へと、真中を示すように進路を調整してください。相対位置は角度で割り出されて表示されますので、距離に比例して修正幅を大きく取る必要があります。ゲージが丁度真ん中に来たら機首を設定方位に戻しましょう。慣れてくるとVOR設定方位に機首を向ける旋回中に進路修正も同時にできるようになります。

同じ要領で、各ポイントを繋ぐように飛んでいきます。那覇上空に来たらNAV1を奄美の周波数である115.50に変更して040インバウンド、奄美で116.20に変更、同じく040インバウンドという具合です。

     
   VORの使い方を覚えるとパイロット気分がさらに高まりますね(^^)
VORの最短方位を知る
どの方位が適当なインバウンドコースかを知るには、地図を見るなり、経験で覚えるなりする方がどちらかというと確実ですが、上空で、その場で知る方法ももちろんあります。周波数をセットしたら、方位ダイアルを適当にぐるぐる回して見てください。すると、どこかの方位でゲージに示された相対位置が真ん中、もしくは真ん中に近い位置を示す角度があるはずです。これがその地点とVORとを最短距離で結ぶ方位ということになります。一つ気をつけなければならないのは、これは180度逆の方向を向いてもそうなるということです。ですから、その方位に飛んでいって遠ざかっているのか、近づいているのかを確認しないといつまで経っても目的地に着かないということになってしまいます。
VOR周波数を知る2つの方法
上で「VORの周波数に合わせてください」と書きましたが、その周波数はどこに出てくるのでしょう?FSではそれを知る方法が2つあります。一つ目はメニューの中のマップを起動して、そこで見つける方法です。コックピットビューからだと、まず「Alt」キーを押してウィンドウ上端にメニューを表示させます。そこから「フライト環境」→「マップ」で現在位置を中心としたマップ画面に切り替わります。マウスをマップの端にもって行くと矢印カーソルに変わるので、上下左右、続きをめくっていくことが出来ます。こうして目的のVORを探し、見つかったらVORのマークをクリック、情報画面が現れた中に周波数が書いてあるのが分かると思います。空港情報を探すのも同じようにできます。
     
   マップ画面からVOR情報を呼び出す
もうひとつの方法はGPSからです。GPSの「NRST」ボタンを押してみてください。まず「近くの空港(NearestAirport)リスト」が表示されますね?その状態からページめくりボタンを押すと、インターセクション、NDB、VORと切り替わっていきます。VORリスト画面で「CRSR」ボタンをクリックして下さい。カーソルがリストの先頭位置に来て反転表示になりましたね?その状態で「ENTER」ボタンを押すと、そのVORの詳細情報が表示されます。リストの下の方のVORについて見たい時は、カーソルがリスト上で反転表示している状態でカーソル送りボタンで送って、見たいVORの所で「ENTER」を押します。空港情報を探すのも同じようにできます。ただ、「近くの」しか表示されないという致命的な欠点があるのと、VOR名を知っていないとどれがどれやら分からないこと、マップの方がILSのある空港について滑走路方位を1桁まで正確に分かることなどから、私はもっぱらそっちで見ちゃいますけどね(^^;
       
   GPS画面からVOR情報を呼び出す
操縦事例(下地島空港→種子島空港 高度10000ft TSR.2)
     

<離陸準備>
フラップ=0
TRIM離陸位置(2目盛程度上昇側へ)

<離陸上昇>
スロットル100%、160ノットで機首上、ギア=UP

上昇安定でスロットル50%以下、北東方向へ

Nav1周波数=116.50、Nav方位(COURSE)=060、那覇VORへ

10000ftでトリム安定、速度=900ノット程度維持

<巡航>
那覇上空でNav1周波数=115.50、Nav方位=040、奄美VORへ

奄美上空でNav1周波数=116.20、Nav方位=040、種子島VORへ

<降下着陸>
種子島VORまで20MNでスロットルOFFで降下、V/S=4000〜6000程度

2000ftで水平、速度300ノット程度、有視界で種子島空港上空へ

種子島空港上空を通過したら左旋回、方位305へ

馬毛島を目印に適度な距離で方位035へ
速度250ノット、フラップ=5、1500ftへ降下

滑走路に正対するよう方位125へ、正対したらギア=DOWN、PAPI=赤を確認

PAPIが白くなったら再降下開始、フラップ=30、速度200ノット程度
続けてフラップ=FULL、速度180ノット程度

着陸、エアブレーキ=ON、ギアブレーキ=ON、滑走路上で停止
 


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