R's REVIEW
■WRCラリージャパン2007観戦レポート (07.10.25-28) その2


【10/27土曜日:LEG2 リエゾン〜北愛国サービスパークなど】

3日目、ラリーは2日目。ちょっと(自分の中では相当)早起きしました。6時前に起きて陸別町へ。この日の午前の陸別ステージ(SS11)が午前7時スタートなので、そこを走り終わって街に出てくる車を待ち受けることに。いわゆるリエゾン見物です。SSとSSの間を移動する「リエゾン」はラリーカーが普通に一般車に混じって公道を走っていきます。特に交通規制が敷かれるでもなく、もちろん道交法も守って・・・守ってることになってまして(笑)、法定速度でゆっくり走っている(はず)ので車をじっくり観察できますし、SSを終えてヘルメット脱いでいるドライバーも多いので素顔を垣間見ることもできます。信号待ちで止まるところを狙って握手やサインをねだったりするのも恒例です。何より、天下の公道ですからいくら見ててもタダなのが素晴らしい!

前日にも寄った陸別の道の駅に到着したのがちょうど7時。駐車スペースはそんなに多くは無いんですが、来てる人もそんなに多くなかったので止められる場所もすぐ見つかりました。夜のうちに雨が降ったようで、この時もびみょーに霧雨が降ってるような降ってないような天気でしたがそれほど寒くはなかったです。そういや夕べ大将が「明日は雨だから暖かい」って言ってたな・・。目の前の陸別サーキットから国道に出てくる交差点で暫く待っていると・・・来ました、続々やってきます。おとなしく走ってるんでしょうが、やはり結構な音がしますね(^^; エンジンやマフラーの音もですが、デフのガラガラいう甲高い音が早朝の街に響きます。
 

コンパンク選手(フォード)。
 

ストール選手(シトロエン)。
 

ヒルボネン選手(フォード)。
 

結構汚れてますねー
 

奴田原選手(ミツビシ)。
この時点でクラストップです!
 

ポッゾ選手(ミツビシ)。
 
上位陣だけ見送って、長居をせずに移動します。ラリーはこのあと山岳の林道ステージを何本かこなしてから、お昼のサービスを受けに帯広に戻る予定なので、直行して先回りを試みます。木曜日は高速を使いましたがここではケチって下道で(笑) 北海道のドライブも色々楽しまないと。上士幌経由で北から帯広に入り、幕別のパークアンドライド駐車場へ向かいます。札内川の川べりにある北愛国サービスパークと、隣接するスーパーSS会場はここからシャトルバスで移動することになっています。

帯広市街の広い国道から幕別方面へ南に折れると、ちょうど目の前にフォードのWRカーが居ました。さっき陸別で見たコンパンク選手です。先回り作戦ぎりぎり間に合ったか・・・いや、間に合ってないですね、こっちはこれから車を置いてバス移動ですから(^^; ちょっと急ぎたいところだったんですが市街路だからか妙にスロー走行のコンパンク選手。するとすぐ先で北海道警がねずみ捕りをやってました。なるほど、納得。ていうか、前が塞がってなかったら危なかったかも(^^;

駐車場(500円)に車を止めてバス(片道500円)乗り場へ。あれ、前は一日乗車券だった気がするけどなあ・・・しかもなかなかバスが来ないし、来てもなかなか発車しないし。一昨年は次々とやってきてすごく快適だったのに、なんか運営レベルを落としてますね。うーむ。
 

秋深まる北海道をドライブ。
 

2時間ほどで帯広市街に到着。
 

ちょうどサービスに向かうコンパンク選手(フォード)とかち合いました。
 

みょ〜にゆっくり走ってるなあと思ったら・・・
 

幕別の駐車場に到着。
さすがにこちらは結構な台数が止まってます。
 
ようやくバスが発車してサービスパークへ。河川敷の特設会場なので敷地内は一部を除いてグラベル、特にバスを降りてから入口までは深いです(笑) ここも当日券でOKなので入口横でチケット(2000円 *前売り1000円 *他のSS券があれば無料)を買って入ります。ちなみにこの時点で夜のスーパーSSは全種空席が残っていました。

サービスパークは、SSを走り終わった車両の整備を行う場所で、午後に向けたお昼と翌日に向けた夜の一日2回時間が設けられています。SSでミスって大破した車でもみるみる新車同様に直されていく様子を間近で見ることができ、また整備を待っている間にドライバーがサインに応じてくれたりするのでそれを楽しみに来る人も多いです。が、今回は土曜日にしては人が少なかったですね。前回はワークスチームの前は場所取りの脚立とか置かれていたんですが、全然そんな必要もなく帰ってくる車にあわせて人がぞろぞろ移動するという感じでした。ちょうどワークス勢が整備中でそろそろ出発、中堅チームの車もぼちぼち帰って来るという時間帯で、作業風景をみたり30分間の作業を終えて出て行く車を見送ったりとぶらぶらしてました。
 

北愛国サービスパーク入口。
 

全体を見渡すとこんな感じ。
 

各チームのピットが並びます。
 

ソルベルグ選手(スバル)の車。
スタッフもギャラリーも一番多かったです。

こちらはシトロエン、ソルド選手の車が作業中。
 

ほどなく作業を終え、午後のステージに向けてタイムコントロールを通過。
 

ヒルボネン選手(フォード)も出発。
 

車が出てくるのを待つCoドライバーのミノー選手。
トップクラス唯一の女性CoDでしかも美人。
声援にも気さくに応えてました。

こんな風に作業待ちの選手が出てきてくれたりもします。
PWRCエントリーのハンニネン選手(ミツビシ)。
 

PWRC勢もそろそろ出発の時間。
アラウージョ選手(ミツビシ)。
 

が、奴田原選手が未だ帰ってきません。
ここまでPWRCトップだったはずですが・・・。
 

奴田原選手に一声かけようとずっと待っていたんですが一向に帰ってきません。ピットにスタッフの気配もなく閑散としたまま・・・どうやら直前でアクシデントがあったようです。仕方なく諦めてその場を離れ、展示・売店エリアへ移動します。展示エリアでは各メーカーブースが立てられ、当然ながらメインであるこちらの方が陸別会場よりも本格的です。いろいろ展示してあった中で目を引いたのはC4の特別仕様車(「セバスチャン・ローブ仕様」・・・といっても決してWRカーではない(^^;)ですね。赤いボディーが綺麗でした。

すぐ隣の売店エリアには食べ物系だけでなく特産物の販売や地元陸上自衛隊のブースなんかもありました。昼時だったので豚丼(またかよ)でも食べようかと思ったんですが、うーん、高い。豚丼一つ800円〜850円!! それに座る場所が少なく席が空いてなかったので、ここで食べるのは諦めて帯広の駅まで出てみることにしました。そういやここでは一昨年も座りそびれて食べそびれた気がする・・・。
 

ミツビシのブース。
 

スバル。
 

スズキ。
 

シトロエン。
 

C4。なかなか格好いいです。
 

ここにも映画「SS」のスタリオン。
 

売店が立ち並びます。
 

でもちょっと高い・・・。
 

陸自ブースでは実弾訓練の様子をビデオで流してました。
 

サービスパーク隣のスーパーSS会場(写真奥)。
 

再びバスに乗って車に戻り、帯広駅まで移動。すぐ近くなので10分ほどで到着。ちょっとだけ満車で待ちましたが駐車場(駅南)に止められました。この帯広駅の目の前にある十勝プラザにはラリーのヘッドクオーターが設置されています。せっかくなので覗いてみることに。中は普通に一般の人も入れて、ロビーではWRCの映像がTVに映されています。この時は去年のラリージャパンのDVDが流れていた様でした。周りの壁には最新のリザルトが掲示されてます。

いいかげん腹が減ったので十勝プラザを後にして、とりあえず駅構内へ向かいます。すると豚丼屋がすぐに目に入ったのでここで昼飯をとることにしました。「ぶたはげ」というお店で、豚丼一人前味噌汁付きで895円。味はちょっと期待してたのと味付けが違って甘さを抑えた胡椒ベースの味でした。まあでも普通に美味しかったです。本当に感激するような丼に出会うにはちゃんと街中を探さないといけないんでしょうが、さっきまで出店の屋台で食べようとしてたくらいですから手軽なお店で旅の気分を味わえればそれでいいのです(笑)
 

十勝プラザ。
 

中の様子。
 

2日連続で豚丼。
 

さて、早く起きたので一日が長いです(^^; 日暮れまで時間があるのでまたリエゾンを狙ってみることにしました。普通ならこのまま帯広に留まって夜のスーパーSSを見るんでしょうが、前回の経験からよほど良い席じゃないと暗くてよく見えないのが分かっているので予算の都合上今回は無しです。

午後のステージはまた山岳の林道へ移動してSSステージを行い、夕方に山から降りてきてまた帯広に戻るというスケジュールになっています。今から行けばちょうどその山から足寄に降りてくるあたりで会えるはず。時間短縮の為、行きはパスした道東自動車道を使って足寄まで小一時間。事前にちゃんと調べてなかったんですが、ラリーマップと地図を見比べてSSからの出口になる道道を探します。あたりをつけて行ってみると国道との交差点にパトカーが待機していました。ここに違いありません。

道に沿ってリエゾン見物の人がちらほら居る中を山(といってもそんなに険しくもなかったですが)に入っていきます。暫く登っていくと見物人の姿もなくなり、途中に枝分かれもあったりしてちょっと寂しくなってきたところに対向から000カーがやってきました。気を取り直してまた進みます。SS会場の側までいってしまうと競技の邪魔になりかねないので、手ごろなところでUターンして見通しの良さそうな場所で待機。しばし待っていると00カー、0カー、そしてラリーカーが降りてきました。すぐに日が暮れてくるのが分かっていたので、こちらも少しふもとへ移動してはまた手ごろな所で次の車を待つといった感じで何台かやり過ごしました。

リエゾンは本来は道交法遵守のはずなんですが、みなさん結構な勢いで抜いていかれましたね(^^; こっちもかなり気を使って抜き易い場所に居るようにしてました。モータースポーツをかじる者にとって世界最高峰ドライバーに「抜かれる」ってのは究極のM体験ですね(笑) でも邪魔だったらごめんなさい(って一般公道だから立場は対等なんですけど)。国道におりてくる頃にちょうど日没、宿に戻る事に。途中、反対車線は陸別や林道SSから帯広方面に帰る車で大渋滞してました。逆方向で良かった(^^;
 

00カーに抜かれてみた。
*安全には十分配慮しています
 

ウィルソン選手(フォード)に抜かれてみた。
何故かパトカーが先導。
 

ソルベルグ(兄)選手(フォード)に抜かれてみた。
*安全には十分配慮しています
 

ストール選手(シトロエン)に抜かれてみた。
*安全には十分配慮しています


【10/28日曜日:復路】

最終日は飛行機の時間の関係でラリー観戦は無し。とはいえ昼過ぎまでは時間があったので、空港まで行く間にすこし寄り道してみました。北見から女満別に向かう途中、美幌の町から南に下って美幌峠へ。峠といってもほぼ一直線にひたすら登っていくという北海道ならではの道のつくり。頂上に道の駅と展望台があり屈斜路湖を見渡すことが出来ます。湖の反対側の広大な景色も北海道らしいですね。

しばらくぼけっと過ごした後、女満別空港までのんびりと車を走らせました。空港に着いてレンタカーを返却した際、帯広まで2往復したと言ったら結構な勢いで驚かれました(^^; メーターを見たら1000kmも走り回ってました。スタッドレス装備でしたが結局4日間とも雪とも氷とも無縁でしたね。でも次の週には降ってたみたいなので微妙なところです。逆に10月でも前半なら夏装備で普通に移動できるという事ですね。いつかラリーじゃなくても秋の北海道を旅行してみたいなとも思います。

というわけで、長々と綴ってきましたラリージャパンレポート、いかがでしたでしょうか。今後の参考にもなるかと思いたいところですが、話によると帯広開催はこれが最後で次からは札幌開催になるとかならないとか。それ以前に、来年からはWRCの開催数が減って日本自体がカレンダーから落ちる可能性すらあるという・・・。確かに以前から帯広周辺の宿泊施設が絶対的に不足していることは指摘されてますし(だから私のように北見を拠点にする人も居るわけで)、それ以外にも会場を回って見て、一昨年より運営レベルが落ちててなんとなく開催意欲が下降線だなあと感じさせる部分もあり、観客も減ってる感じで悪循環になってるような気もします。まあ、国内メーカーの調子が悪いとか、同日に札幌で日本シリーズが行われて客を取られたとか、他の要因も色々あるんでしょうけれど。

個人的には北海道でやるなら是非とも十勝・道東エリアでやってほしいですね。そりゃ宿やアクセスは札幌の方が多少は良いですが、どうせ北海道に渡るなら一番「らしい」土地でやってほしいですし、ある程度マニアックさを維持してほしいなあ、なんて勝手な希望もあったりします(笑)
 

4日間過ごした北見の街を後にします。
 

美幌峠へ。
 

屈斜路湖です。
 

反対側の景色。
 

標高に応じて紅葉が濃くなってました。
 

途中で見かけた「きつね」。橋の欄干です。
 

やっぱり北海道は良いですね。
ラリーじゃなくてもまた来たいです。
 



 
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