オートキーレスエントリー

オートキーレスエントリーの取り付け

2004.10.4	公開
2004.10.24	追記
2004.11.10	追記
2005.02.06	追記

はじめに

先日、仕事先で急な雨に降られました。急いで車の所まで戻ったのにポケットの中でキーが引っかかってうまく取り出せません。焦って思い切り引っ張ったらポケットに穴が開いちゃうし、モタモタしていたのでずぶ濡れになっちゃうし・・・・かなりアタマに来ました(^^；

何かいいものはないかと探してみたところ、車に近づけばアンロックされ、車から降りて離れると自動ロックされるという操作不要のオートキーレスシステムなる物が発売されているではないですか。
なかなかに便利そうなので、仕事車用とマイカー用にそれぞれサンヨーテクニカのNK-150とユピテルのVE-K2をネット通販にて購入しました。
両方同じ機種にしても良かったのですが、使い勝手や性能を比較してみるのも面白そうですし、ホームページのネタにもなるのであえて別の機種に。
仕事車のラルゴはキーに電波式のリモコンが付いているのでNK-150を、自家用のヴィッツは元々リモコン無しだったのでVE-K2(通常のドアロックリモコンとしても使える)を装着しました。

Vitzへの装着は1時間くらいの作業で簡単にできましたが、ラルゴはいろいろと問題があってたっぷり3時間の作業となりました。

写真など

【ユピテル VE-K2「ラクシス」】

車の各信号線に本体からのコードを接続するだけで、自動ロック／アンロックのほか、ハザードアンサーバックまでやってくれます。
リモコンにはマニュアルのロック・アンロックスイッチも付いています。
アンロックされる距離は５段階に設定可能。
アンテナは写真右上の黒い同軸線です。先端部をダッシュボードのフロントガラス付近に出しておくよう指示されています。

リモコンの電池はCR2025×2で寿命は約１年（カタログ値）。
本体の消費電流は実測でおよそ8mAでした。

【サンヨーテクニカ　NK-150「ノータッチキー」】

この他に車種別リレー、ハザード（アンサーバック）リレーなどが必要です。実はアンサーバックリレーは購入したのですが車種別リレーの購入を失念していて、取り付けでたいへん苦労しました。
こちらは本体に振動センサが内蔵されていて、エンジン回転時や走行時にリモコンユニットと不要な通信を行わないようになっています。
リモコンには電源スイッチが付いているので、使わない時はOFFにして電池を節約することができます。

リモコンの電池はCR2430×1で寿命は約１年（カタログ値）。
本体の消費電流は実測でおよそ6mAでした。

VE-K2をVitzに取り付けているところ。
Vitzの場合、ロック・アンロックやハザードなどの信号線が運転席下のパネルとサイドに集約されているので、目的のカプラと線さえ見つかれば簡単に装着ができます。

ラルゴのほうはロックコントローラがメーターパネルの裏にある関係でインパネを外さなければならず、手は細かい切り傷だらけになるし、かなり大変でした。写真撮るのも忘れてしまった（笑

今回初めて知ったのですが、ドアロックの制御線は車種や自動車メーカー毎に違っていることがあって、ドアロックモーターを正しく動作させるために専用リレーなどのオプションを用意しなければならない場合もあるということでした。
幸いVitzは以下のようにロック／アンロックいずれかの線をGNDに落とすことによって動作する仕様で、VE-K2ではそのまま信号線に接続することが出来ました。

ラルゴではロック線とアンロック線がそのままロックモータに接続されているような形で、ロック時にはロック線に+12V、アンロック時にアンロック線に+12Vが出力される設計になっていました。
これは専用の車種別リレー「NKP-02」を購入すれば対応できるのですが今回はすっかり購入を忘れていたため、このリレー部のみ自作しました。車種別リレーをちゃんと購入していればこんな工作しなくて済んだのですが・・(^^；
※注：この部分で不具合が出ても保証外になりますので、本記事を参考に自作される場合は十分に注意してください。

VE-K2やNK-150のロック・アンロック線はいわゆるオープンコレクタになっていて、ロックやアンロックの際に該当の線がGNDに落ちる仕様です。
本来のロック・アンロック線はロックスイッチ操作に応じて極性反転してロックモータを動かすため、リレー回路にはちょっとしたドライバを付加したうえ、元々のロック線とアンロック線をカットして、以下のようにリレー回路を割り込ませる必要があります。

　日産車（ラルゴ）の場合(NK-150)

12Vリレーをロック用・アンロック用に２個用意します。リレーのコイルと並列に逆電力吸収のためダイオードは必須です。
ドアロック／アンロック信号（③／④）でTrがONになり、該当するリレーがONになることでロックモータを正しい方向に動かします。
万一ロックとアンロックが同時ONになってもショートは起きません。
NK-150からの信号（①／②）はGNDに引き込む方向だけですので、直接リレーを動作させます。

使用感

装着に関してはどちらの機種も同じような作業になります。NK-150では車種別リレーを、VE-K2では日産車などの場合に専用オプションのアダプター（リレー）が用意されていますので、どちらの取り付けでも目的の信号線さえ見つけられれば自分で取り付けるのはさほど難しくないと思います。もっともその線を探したり、インパネを外したりといった作業のほうが面倒なのですが。。

両機種に言える事ですが、アンテナの位置によってロックエリアとアンロックエリアが随分変わります。アンテナがピラーの蔭や足下などにあると、近くに居ても感知されないエリアが出来たりしますので、アンテナはなるべく窓面に近い所に配置するのが良さそうです。
どちらもクルマから２～３ｍくらいの範囲であればアンロックエリアとして感知されるようです。アンサーバックのハザードもロックで１回、アンロックで２回点滅と同じ動作なので、普通にリモコンキーを持ち歩いて乗り降りしている限りは機種の違いはほとんど感じられないでしょう。

VE-K2のアンテナはただの線。NK-150は結構しっかりした基台付きアンテナです。このアンテナ基台部には動作モニターLEDが組み込まれていて通信時（待機時では２秒に１回くらい）に点滅するので、盗難防止の役にも立ちそうです。

NK-150は基本的なロック・アンロックだけですが、VE-K2ではエリア感度を５段階に調整できたり、センシングリロック（車に近づいてアンロックされた後、20秒以内にドアが開くかACCになる事を検知できない場合、エリアを縮小してリモコンキー所有者が近づいていることを確認。近づかなければロックする）、ダブルロック（ロック後、リモコンからの電波が途切れると再度ロック）、モーションロック（リモコン内蔵の振動センサで、車の近くに居てもリモコンが放置されている状況では自動ロックされるようになっている）などの機能が付加されています。
今のところこれら付加的機能の恩恵を感じる場面には遭遇していませんが、安心の機能が付いていると思えば得した気分でしょうか(^^

本体の消費電流はどちらも10mA以下で問題になるほどではありません。しかし我が家のVitzは１週間に一度くらいの使用で、仕事が忙しいと２週間くらい放ったらかしにされることもあり常にバッテリーが上がり気味なので（かわいそう～）、ソーラーパネルで補充電を行うようにてみました。詳細はこちら。

追記(2004.10.24)
NK-150はアンロックエリアがVE-K2(デフォルト設定状態)より狭くなっているようです。これに関してNK-150ユーザの方からメールを頂いてやりとりもしたのですが、アンテナの設置位置だけでなく、感度自体がVE-K2より悪いような気がします。
アンテナの設置位置を工夫すればおそらく問題ないレベルになると思いますが、視界の邪魔になる位置は避けたいですし車種によって制約もあると考えられますので、設置の際はアンテナ位置をよく考えて何度か試験してみる必要がありそうです。
VE-K2はリモコンに5段階の感度設定が出来るようになっているので大抵の場合はこの調整で何とかなると思います。

追記(2004.11.10)
NK-150を取り付けた車で、リアゲート付近で荷物の積み卸しをしていると時々ロック・アンロックが頻発して鬱陶しく感じました。
アンテナ位置をいろいろ調整してみましたが、うまい具合(?)に電波が遮られてしまう箇所のようでどうにもならなかったので、最後の手段としてアンテナを外し、代わりに150cmほどのリード線を取り付けて、フロントピラー～ルーフの内装に隠れる箇所を這わせてみました。これでどうにか使えるような感じです。
アンテナ基台からアンテナを外してリード線を接続、あるいは同軸ケーブルの心線に20pF程度のコンデンサ経由でリード線を取り付けるなどの方法で試して効果がありましたが、いずれも本来は推奨できない改造ですので、参考にされる方は保証外になる事をご承知の上自己責任でお願いします。

追記（2005.02.06）
その後、NK-150のほうはいろいろと弄ってみたものの今ひとつ感度や使い勝手の面で満足できなかったので、結局２台ともキーレスシステムはVE-K2に統一しました。
・・仕事先で、キーを付けた状態で一瞬ドアを閉めたらいきなりロックされてしまい往生したのが決定的ですね。
クルマを揺らしたら電波状態が改善したのかアンロックされたので事なきを得ましたが。

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	【ユピテル VE-K2「ラクシス」】車の各信号線に本体からのコードを接続するだけで、自動ロック／アンロックのほか、ハザードアンサーバックまでやってくれます。リモコンにはマニュアルのロック・アンロックスイッチも付いています。アンロックされる距離は５段階に設定可能。アンテナは写真右上の黒い同軸線です。先端部をダッシュボードのフロントガラス付近に出しておくよう指示されています。リモコンの電池はCR2025×2で寿命は約１年（カタログ値）。本体の消費電流は実測でおよそ8mAでした。
	【サンヨーテクニカ　NK-150「ノータッチキー」】この他に車種別リレー、ハザード（アンサーバック）リレーなどが必要です。実はアンサーバックリレーは購入したのですが車種別リレーの購入を失念していて、取り付けでたいへん苦労しました。こちらは本体に振動センサが内蔵されていて、エンジン回転時や走行時にリモコンユニットと不要な通信を行わないようになっています。リモコンには電源スイッチが付いているので、使わない時はOFFにして電池を節約することができます。リモコンの電池はCR2430×1で寿命は約１年（カタログ値）。本体の消費電流は実測でおよそ6mAでした。
	VE-K2をVitzに取り付けているところ。 Vitzの場合、ロック・アンロックやハザードなどの信号線が運転席下のパネルとサイドに集約されているので、目的のカプラと線さえ見つかれば簡単に装着ができます。ラルゴのほうはロックコントローラがメーターパネルの裏にある関係でインパネを外さなければならず、手は細かい切り傷だらけになるし、かなり大変でした。写真撮るのも忘れてしまった（笑