ちょこっと行って来る温泉
No.19-1 湯の又温泉(秋田県)
高松岳登山のついでに見つけた山のいで湯・・・湯の又温泉であります。
まず、この温泉だけを目的に行く人が居たとすれば、それは温泉通であり、変わり者でしょう・・・いや、そんな事は無いな、失礼しました。
国道108号線、千秋サンラインを秋田県に向かって行きますと、宮城県との県境に千秋鬼首トンネルと言うのがありまして、県境はトンネルの中であります。
で、トンネルを抜けるとそこは大抵の場合雪国な訳でありますが、ここもそんなような場所で向こう側は日本海側になるのであります・・・そんな事はどうでも良いか?
まず、トンネルを抜けて少し走ると、湯の又温泉の看板が見えますので、宮城側から行けば右折して林道に入る事になります。
沢沿いの林道は絶景で、写真よりも道幅も広く普通車でOKです
普通車でも楽々走れる、未舗装の林道を登って行くと、湯の又大滝と言う名所があり、その少し手前に温泉はあります。
私の持っているガイドブックには掲載が無く、有名どころの温泉で無い事は間違いないと思います・・・が、鄙びておりますが味はあります。
林道からコンクリートで車が降りられるようになっていますが、降りて行っても駐車場と呼べるスペースは狭く、しかも急な傾斜で、軽トラの四駆ていどなら良いでしょうが、普通車は上がれなくなるかもしれません・・・カーブの切り返しで四駆のタイヤが空回りする程ですから。
今年の紅葉は既に見頃も過ぎましたが、この林道は紅葉見物・紅葉狩りに最高のロケーションであります・・・八幡平の紅葉が霞んで見えました。
で、林道のドンズマリが高松岳への登山道入り口になっております。
おおっと、林道紹介ではありませぬ、な、と。
湯の又温泉への入り口に掲げられている看板
湯の又温泉の風呂は、内風呂ではありますが、雰囲気は岩風呂でありまして、元から風呂の当たりに転がっていたのであろう岩を利用している感じであります。
で、肝心のお湯は、二つある湯船の正面の壁になっている大きな岩の下から湧き出しているのであります・・・手を突っ込むと熱いです。
足元湧出の湯が希少だと、温泉読本に書かれておりますが、壁から湧き出す、滲み出して来る温泉も珍しいのではないのかと思うのでありますが、如何でしょうか?
正面の岩の壁の下からお湯が湧き出しています。
源泉の温度が高いので沢水を加水しているとの事で塩ビの細い管が通っておりました・・・時折木の葉など湯船に流れ込む様は、まさに山のいで湯の情景でありました。
単純泉との表示のとおり、あっさりしたお湯でありまして、とてもきれいに澄んでおり、無臭です。
分析表には温泉に含まれる成分が書かれていて、何が含まれるかによって泉質が決まる訳であります。
そして、含まれる物の総量が多い程「濃い温泉」と呼ばれる訳であります。
有名な泥湯などの総量は1300ミリグラム程度で、これはかなり多い方ですが、湯の又温泉は総量が250と、結構少ない訳であります。
んじゃぁ、この温泉は薄いのかと言うとそうでは無く、舐めれば、薄らですが渋味と薬のような苦みも感じ、浸かっているとじーんと身体に沁みて来るものがありました。
成分表とか、能書きは目安にはなりますが全てではない訳でありまして、単純泉の清冽な程透明な湯の又温泉は、じわーっと温まるのであります。
ちなみに宿の屋号は、上から読んでも下から読んでも「湯の又の湯」とストレートな名前であります・・・名前も佇まいも素朴な、本当の山のいで湯でありました。
湯の又温泉・・・うんちく
源泉 62度(弱アルカリ) 無色・無味(やや渋味?)・無臭
泉質 単純泉
成分 カルシウム・ナトリウム
効能 神経痛・リュウマチ・疲労回復・疣痔
飲用 不可
入湯料 500円 危ない駐車場あり シャンプー・石けん あり 手ぶら可
No.19-2 秋の宮温泉郷 稲住温泉(秋田県)
まだ時間があるので、んじゃぁもう一軒、と言う事で、手持ちの雑誌がお勧めだと言う「稲住温泉」に立ち寄ってみました。
大体が雑誌で有名な宿と言うのは、金払って提灯持ってもらったか、取材にとっても便宜を図ったかでありまして、実力ナンバーワンで、これを外したら成り立たないだろうと目される所でも、とってもナニで怪しいと思うのであります・・・疑い過ぎかな?。
さて、稲住温泉は秋の宮温泉郷の中核どころでありましょうか・・・いや、適当に語っておりますですが。
日本庭園が見物、売り物と書かれた記事はすでに古いのか、庭には哀愁が漂っておりまして、自慢の池は飛び込む蛙も途絶えておりました・・・冬眠したのか?
そんな訳で、まあ、風呂が良ければそれだけで私は満足な訳でありますから、と、フロントへ。
とても感じの良いお嬢様が「500円」でございます・・・こちらを真っ直ぐお進みいただいて・・・と、ご丁寧な案内で感じはグーでありました。
さて、気になった事が一つありまして・・・あらゆる表示物がハングル文字との併記なのでありますね。
あー、韓国の旅行会社との繋がりがかつては強かったのだべねぇ、と言う事で、今はそれが続いているのか居ないのかは分かりませぬが・・・。
さて、雑誌で紹介されていて圧巻と言う「大きな大浴場」は、泊まり客専用で、500円の客は入れないのでありました・・・チャンチャン、と。
私が参照している雑誌はマップル系のもので、立ち寄りの湯と言うタイトルで、宿泊用のものではありませぬ・・・ほらね、提灯持ってたでしょ。
そーかぁ、それ程露天風呂に自信があるのか?、と入ってみれば・・・まあ、仕掛けとしては面白いな、程度のもので、それだけの風呂でありました。
奇をてらった演出と言うのは、こと温泉に関してはダメだと思うんであります・・・湯に入ったら身も心も落ち着くことが一番なのだと思う訳であります。
内風呂もありまして、これは何もかもがヒョウタン型であります・・・何でそんなにヒョウタン好きなの?と問うてみたくなるのでありますが、まあ、好きにしてくださいと。
で、一旦着替えてちょっと移動して露天風呂でありまして、まあ印象としては、二昔前に宴会客でにぎわった、強者どもが夢の跡タイプの宿であるな、と言うことでしょうか?
へへへっ、好き勝手言いましたが・・・メインの風呂に入れないと言うのは失礼だよね、恨み買うからちゃんと書いとけよな、と。
おおっと、肝心お湯でありますが、湯量は豊富で間違い無しの掛け流しで新鮮でありまして、さっぱり系の意外に泡立ちの良いお湯でありました。
で、半露天風呂風の壁がタイルである事と、不自然に張り出した丸い風呂桶三つから、壁をぶち抜いて無理矢理作った露天風呂なんだろうなぁ、なんて想像したのでありますが・・・違うかなぁ?
加水が地下水なのか沢水なのか、透明と記されている湯は濁っていました
稲住温泉・・・うんちく
源泉 90度(弱酸性) ささ濁り・無味(微かに塩味?)・無臭
泉質 塩化物泉
成分 カルシウム・ナトリウム
効能 神経痛・リュウマチ・疲労回復・慢性消化器病・疣痔
飲用 不可
入湯料 500円 駐車場あり シャンプー・石けん あり 手ぶら可
この話 完。
まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?
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