ちょこっと行って来る温泉
No.29-1 蛾蛾温泉 檜の湯
南蔵王に山登りに行ったんでありますが、天気晴朗なれど風強く、あまりの強風に登るのを諦めました。
で、んじゃぁ、スキーでもするか、と思いきや、強風でリフトは満足に動いていず、そりゃぁ、後は温泉しか無いでしょう、と言う事で、お昼前からの御入浴でありました。
さて、蛾蛾温泉と書くものか、峨峨温泉とかくものか、と思って調べたら、峩峩温泉でした・・・おかしいなぁ、私の記憶では山へんの字だったんだがなぁ、と言ってみた所で、違う物は仕方が無い訳ですね。
それでもしつこく・・・昔は違ったんじゃないのぉ、と。
蔵王エコーラインを澄川スキー場に向かって登って行くと、青根温泉にぬける道があり、峩峩温泉の看板が出ているので右折すると10分程度で峩峩温泉に辿り着くのです。
冬期間、道はここで行き止まりで青根までは抜けられませんので、この温泉の為だけに、宮城県土木課はせっせと除雪をしている訳であります。
まあ、冬でも泊まれる蔵王山中の秘湯が有ると言う事は、宮城県の観光として全体的にプラスであると言う判断で、官費での除雪なのでありましょうね。
こう言う書き方は悪意を感じる方も居ると思いますが、そのつもりで書いていますので、当たっています。
奥の建物は宿泊専用で、手前の風情の有る建物が日帰りの入り口です
峩峩温泉から名号峰と言う、蔵王連峰の一つに登れるのでそれを目当てにやって来たんでありますが、雪が腐って登れなかったのでさっさと諦めて、すぐに温泉に向かった訳であります。
どこから入れば良いのか分らないので、なんとなく人気の有る方へ行ってみたのでありますが、そこは宿泊専用ので入り口のようでありました。
日帰りは手前右手の、旧館の出入り口からとなっておりました。
が、まあ、入っちまったものは仕方が無いと言う事で、迷路のような連絡通路を通って旧館へ渡り、日帰り専門の風呂場「檜の湯」へ入れてもらった訳であります。
で、フロントで、「ただ今こちらは掃除中で、向こうの風呂しか入れませんが、宜しいですか?」との説明が有った訳です。
しかし、それはたぶん、嘘も方便とか言うやつで、澄川スキー場の下にある蔵王高原ホテル(今は名前違うかも)がやっている、湯巡りツアーのお客さんはそちらに入っていたのを私は知っているのであります・・・何せ、湯巡りの車運転手のおっさんに聞いたんでありますから。
まあ、ネットで調べても、日帰り客は露天ひとつと、旧館しか入れないと、ちゃんと書いてある訳ですから、私も覚悟はしていた訳です。
それでも、わざわざ蔵王の山奥まで行く訳ですから、そこで500円や1000円をケチろうと言うよりは、余計に払ってでも良いから入りたいと思うのが人情な訳でして、こう言う扱いは結局客を減らすだけだと思うんでありますが、どんなもんでしょうか?
入り口や館内の案内が不明瞭な宿は概して良く無いんでありますが、ここは、とても分り難かったのであります。
檜の風呂らしいですが、古くて香りは飛んでいました
さて、噂では入浴料は千円と聴いていたのでありますが、五百円であったのは、露天風呂に入れないから、なんでありましょうね?
で、辿り着いた「檜の風呂」は、旧館の二階に有りまして、建物と風呂が此れしか無いと言うのであれば、中々のものであるな、と、感想も変わると思うんであります。
が、しかし、噂に拠れば、全部で八つの風呂が有り、ガイドブックなどに載る立派な風呂は見る事も出来ないと言うと、侘びと寂びがそこはかとなく浮かんでいる湯船は、貧相にしか見えないのであります。
で、お湯は、他の人の感想では、熱い湯が掛け流し、と書かれておりますが、冬場である為か、私には、ややぬるめに感じられました。
泉質は、無色透明、無味無臭で癖の無いお湯とも言えますが、悪く書けば、何の特徴も無い味気ないお湯とも言える訳です。
しかし、まあ、アレですね・・・一旦敵意を持って書き出すと、何を言ってもダメでありますね・・・ははははは。
そんな訳で、石鹸もシャンプーも空のボトルが置いてある親切心に感動して、さっさと退散する事にした次第であります。
でもねぇ、こんな方針を取るのなら、日帰りお断りで行けば良いと思うんでありますが・・・蔵王には数件、日帰りはやってません、と看板を出している所が有りますけどねぇ。
いすゞのボンネットバスです。私は此れが現役の時に乗った事が有りますよ。
さて、温泉の手前にスノーシェードが掛かっておりまして、ここに峩峩温泉のバスが置いてある訳です。
懐かしくて、思わず写真を撮ってしまいましたが、普通は、こう言う場所は駐停車禁止な訳ですけど、まっ、そこまで目くじら立てる気はありませんよ、と。
峩峩温泉・・・うんちく
源泉 57.8度(pH7.0) 無色透明・無味無臭
泉質 ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉 低張性中性高温泉
成分 ナトリウム・カルシウム・硫酸イオン・ 炭酸水素イオン
効能 神経痛・リュウマチ・疲労回復・慢性皮膚病・疣痔
飲用 不可
入湯料 500円 駐車場あり シャンプー・石けん なし 手ぶら不可
No.29-2 北原尾温泉 考の湯
さて、のんびり温泉に浸かって、と言う思惑は外れ、何だか中途半端な時間に蔵王山麓を彷徨う事になってしまった訳であります。
風は益々強くて、とてもスキー場に戻るか?などと言う状況では有りません。
んじゃぁ、標高を下げたらなんぼか静かになるのか?、と、言う事で、エコーラインを下ってみた訳であります。
で、下って行く途中の、あの、滝見台でしたか?不動明王が突っ立っている所に塩梅の良い駐車スペースがあったので、そこに車を入れランチタイムに致しました。
ランチったって、おにぎりとインスタントラーメンなんでありますけど・・・車内でラーメンを煮て喰う訳です。
これが私のカタツムリスペースです
エコーラインは下の方でも風は凄いんでありますが、日差しはすっかり春の陽気でありまして、エコーラインの雪も溶けて、飯を食ったら眠くて眠くて。
暫くは車内にひっくり返って寝たんでありますが、窓を開けていないと暑過ぎて居られない程でありました。
さて、一眠りして起きてもまだ1時半であります・・・どこの温泉に行くか? 行った事無い所は・・・?
そんな訳で、昨年秋に訪れた時には改装工事中で入れなかった、遠刈田温泉のちょっと先の「孝の湯」に行ってみる事にしました。
孝の湯の正面
遠刈田から、国道457号線を南蔵王方面に走って行くとすぐ、左側に現れます。
看板から建物、ありとあらゆるものが素朴で、どこから見ても地域密着の銭湯型温泉な訳であります。
温泉の風呂の建物と、休息室と番台のあるプレハブは別棟でありまして、木戸銭の300円をそちらで支払ってから風呂へ行く訳です。
料金を払う時に休憩室となっているプレハブを眺めると、爺様と婆様が、ざっと10人程は転がっておりまして、中々に盛況であるなと思わせるのであります。
さて、脱衣場や風呂でありますが、300円の料金なりでは有りますが、不潔感などは無く、まずまず、そこそこでありました。
まあ、私の見方はかなり偏っていますので、他の人が見たらナンダァーと言うような場合も無きにしも有らずでありますが、まあ、孝の湯は大丈夫であります。
しかし、お湯に入ったら静かにしていた方が良いでしょう・・・ジャバジャバ動くと湯船の底から湯垢のようなものがニュオーっと、モヤァーっと浮かび上がって来て、馴れない人には不気味かも知れません。
しかし、これはアレでしょう、湯の華の類いのようなものであろうと、そうあって欲しいと、私は思う訳であります。
で、適温のお湯に入りますと、なんか、微かにペタペタ感のする、昨年秋に行った、福島県は天栄村の「天栄の湯」と似ているんであります。
含芒硝石膏泉・・・と、書いてある温泉案内雑誌が有るんですが、私の記憶に拠れば、天栄の湯と同じ、硫酸塩泉であったと思うんであります。
まあ、大切なのは、能書きの泉質よりも、入った実感でありますから、ここで感じたペタペタ感はまずまず、私としては好感の持てるものでありました。
そして、アレです・・・ここの湯船は三角形でありまして、入り口の一辺は長いんでありますが、奥に向かって萎んでいる訳であります。
この感覚はナンとも、初めてでありまして、ちょっと変と言いますか、不思議なんであります。
たぶん、狭さを工夫したらこうなったと言う、苦肉の策であったのだろうと思う訳で、微笑ましくも有る訳です。
ここは地元の人達の銭湯であり、憩いの場であり、集会場のようなものだろうと思うんであります。
ですから、華美や過剰な設備は無用でありまして、シャンプーも石鹸も無くて良いと思うのであります。
駐車場の脇から湧く源泉のタンクが、無骨にデーンとある孝の湯は、とても落ち着ける「立寄の湯」でありました。
孝の湯・・・うんちく
源泉 50.8度(pH7.0) 無色透明・無臭 微かに苦み
泉質 ナトリウム・硫酸塩泉
成分 ナトリウム・カルシウム・硫酸イオン・ 炭酸水素イオン
効能 神経痛・リュウマチ・疲労回復・慢性皮膚病・疣痔
飲用 不可
入湯料 300円 駐車場あり シャンプー・石けん なし 手ぶら不可
まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?
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