ちょこっと行って来る温泉


     山形県・米沢・小野川温泉 



       

    No.34-1 尼湯  



     高速道路1000円の威力は凄い・・・私のような貧乏人を頻繁に高速に引っ張り込む事に成功している訳で、今回もまた、1000円ぽっきりを利用してちょっと遠出をしてみたのであります。
    しかし、1000円ぽっきりになる以前、私は保とんと高速に乗らなかった訳でありますが、安いんだから、と言う誘いに乗って豆に、頻繁に乗ってしまっている訳であります。
    で、はたと気が付けば、今までゼロだった高速代が、今月だけで4000円も支払っている訳であります。
    これって、何だかんだ言って余計な金を使う様に仕向けられたと言う事で、麻生さんの術中に落ちていると言う事になるのでありましょうか・・・?
    うーん・・・難しい所だなぁ、と、思いますが、まあ、高速で行くと楽なのは間違いない訳で、まっ、良しとしますか。

     で、仙台宮城から東北道を福島飯坂まで行った訳でありますが、まず、道路は混んでおります。
    間違いなく、皆様勢い良く高速を利用する様になっておりまして、交通量は半端ではないのでありまして、麻生さんに騙されてるお調子者は意外と多いんだな、なあーんて思って行った訳であります。
    で、またこんな事を言っちまう訳ですけれども、米沢の街もアレですね、旧市街は死んでます。
    結局、街を便利にするんだって言って、バイパスなんか通す訳です。
    すると、バイパスには、地元資本では太刀打ち出来ない全国チェーンの大型店が出張って来て新たな商圏を形成してしまう訳であります。
    で、気が付くと、地元の金は中央資本に吸い上げられ、地域の金の循環は断ち切られ、後に残ったシャッター通りに、寂しく鳴くのは閑古鳥、と言う事な訳であります・・・まっ、所詮は他人事なんでありますが。

    尼湯と言うくらいですから建物のイメージは尼寺なんでしょうか?

     そんな訳で、十数年ぶりに国道13号線を福島飯坂から米沢まで走って小野川温泉へ辿り着いた訳であります。
    ああ、そうそう・・・なんで小野川温泉なのかと言いますと、痛めた膝にはラジウム温泉がとても効果的であると言う噂に釣られての事でありました。
    で、小野川温泉の街へ入って行きますと、黙って辿り着くのが「尼湯」な訳であります。
    本来であれば街が用意してある駐車場に停めるべきなんでありますが良く分らず見逃して温泉の建物の横に駐車してしまった訳であります。
    そして、張り紙には、駐車については◯△商店に指示を仰げ、とありましたので、尼湯の向かえに在った○△商店に寄って指示を仰いだ訳であります。
    序でに、入浴券もここで買い求める訳でありまして、200円也の木戸銭を払い、車はそこらで良い、とのお墨付きをいただいて、いざ、突撃であります。
    いや、尼湯は表の佇まいと中の様子の落差は中々大したもんでありまして、そーですね、秋保大滝に近いもんが在りました。
    上記写真のような趣のある入り口の暖簾をくぐりますと、すぐに下足箱であります。
    で、下足箱と脱衣場はつながっていて仕切りも無かったと思うのであります。
    そして、脱衣場と浴室はつながっていて、仕切りも無い訳でありまして、早い話しがずーっと見通し、と言う事な訳であります。
    なので、入浴中にしっかり自分の脱衣籠が見える訳でして、こそ泥注意とか、貴重品に注意の張り紙が無い珍しい風呂なのであります。

    とても質素でありますが、清潔感溢れております。

     さて、いよいよ待望の入浴であります・・・がぁ、42度が適温なのでやたらと弄るな、と但し書きが掲げられる湯船の温度計を見やると、45度を指しているではありませんか。
    45度は熱いですよ、半端じゃなく熱いですよ・・・しかし、私と同時に湯船に入ろうとしているおっさんは、丁度良い、と言う訳であります。
    いや、身体にも良く無いし、と思ったんでありますが、しかし、私にも温泉ハンターの意地がありますから水を入れたいとは言い難い訳であります。
    そんな訳でやせ我慢を剥き出しにした2人が、お前より先には上がりたく無い、と、意地を張りながら真っ赤になって浸かっていたのでありました。
    と、そこへ70歳を超えていると思われる爺様が、その人の親爺と思しき大爺様を伴って入って来た訳であります。
    すると息子爺さんは父爺さんの為に水をどっとと入れてかき混ぜ、湯を揉んで当りを柔らかくして招き入れた訳であります。
    うひゃぁー、参った・・・本当の親孝行だなぁ・・・良いもの見ちまったなぁ・・・いや、頭が下がりました、と。

     さて、なんぼか水が入ったとは言え、それでも温度計は43度を指している訳でありまして、長湯は無理であります。
    しかも、風呂の洗い場には、鏡は据えられているのに水道の一つも無いと言う事で、身体を洗うのも湯船の湯を汲んで行う訳であります。
    そんな訳で、質実剛健、質素を旨とした古き良き時代の日本を彷彿とさせる素晴らしい尼湯でありましたが、惜しむらくは、あまりにも熱くて、湯の素性とか、質などを皮膚が感じ取る事は不可能だったと言う事であります。

      尼湯・・・うんちく

     源泉   80.0度(ph6.9中性) 加水・塩味・無色・微硫黄臭
     泉質   硫酸塩・塩化物泉 
     成分   ナトリウム・カルシウム・硫酸イオン・
     効能   神経痛・リュウマチ・疲労回復・捻挫・慢性皮膚病・疣痔
     飲用   不可
     入湯料  200円 町営駐車場利用  備品は桶だけ・ 手ぶら不可 


    No.34-2 滝湯  



     さて、小野川温泉についてガイドブックには、3軒の共同浴場が記されている訳であります。
    で、尼湯から上がりまして、ほとんどあてにしないでナビに滝湯をセットして見た訳でありますが・・・おっ、案内開始とな。
    と、言う事でナビの指す方向に車を動かすと、200mも走った所で、ハイ、ここです、と言うのでありますが、それらしき物は見えませぬ。
    うーん・・・過去の経験からナビが近いと言う時、風呂が潰れていなければ、まずは当たっている訳であります。
    なので、真剣に探してみるんでありますが、2度もUターンして廻っても見つかりません。
    と、その時、車を停めたのは温泉まんじゅうとしてその名も高い、小野川名物薄皮まんじゅうを売る店の前でありました。
    よっしゃ、土産にまんじゅうを買おう・・・そして滝湯の場所を聞こう、と。
    で、まんじゅうを買いながら雑誌を示し「滝湯って、どこですかね?」と問いますと、ほぼ正面を指差し、きっぱりとアレです、と。
    えっ?ええっ?・・・あっ、あんなの、在ったかぁ?・・・なんとまあ・・・見えてなかったんだなぁ、アレが、であります。

    いや、尼湯で作った先入観と言いますか、イメージのギャップが事をややこしくしましたね。

     さて、目の前の滝湯を見つけられずに温泉まんじゅうを買う羽目になった訳でありますが、まあ、まんじゅうは美味かったです・・・湯上がりに最適です、かな?
    そんな訳で早速滝湯へと侵入・・・と、ここもまず、由緒正しい公衆浴場の佇まいでありまして、狭い脱衣場と広く無い風呂場だけであります。
    ああ、そうだ、ここも入浴前に向え側のお店で200円の入浴券を買い求め、湯浴みの間中はそれを掲示していなければならない約束になっております。
    尼湯同と同じく、このように入浴券の掲示が義務づけられております。

     先ほどの尼湯は質素でありましたが、それで驚いたんでは、ここでは腰を抜かす事になるやも知れませぬ。
    まず、風呂場には、ケロリンマークの黄色い湯桶が5個転がっているばかりでありまして、水道も何もありません。
    で、源泉掛け流しのお湯が女湯との仕切りの壁から湧いておりまして、妙な感じで注ぎ込まれている訳であります。
    さて、まあこんな様な素朴な公衆浴場にも馴れた私と致しましては、この潔さがかえって心地よい訳でありす。
    しかも、そこそこ賑わっていた尼湯からほど近いにも拘らず、見逃されて誰も居ない滝湯はかなりのお気に入りになったのであります。
    と、言う事で、ざぶんと下湯を被って湯船に足を入れますと、うっ、と息を詰めて金弾が縮み上がる訳であります・・・熱いです。
    熱いんでありますが、あっちぃー・・・などと言う感覚ではなく、デンキウナギの放電でも食らった様に痺れる感じでありまして、年寄りにはけっこう危険だと思います。
    ああ、そう言う訳でこの風呂の入り口に除細動機なんかが設置されているのか、と納得した次第であります。

    建物の天井は吹き抜けで風が通り、風呂場には何も無い、この潔さが好きであります。

     で、鶴湯の湯の温度は普通の風呂の常識とは逆でありまして、上が熱くて下がなんぼか低い訳であります。
    まあ、だからと言ってかき混ぜるよりはじーっと静かに入っていた方がナンボかましだと思うんでありますが・・・。
    そうか、そう言えば、東根のさくらんぼ温泉も、赤湯も、上山も極熱の湯であったなと言う事で、山形は全体的に熱いんだな、と。
    と、言う事で、ここもあんまり熱過ぎて痺れてばかりでありまして、泉質なんぞは感じる隙も与えられず、でありましたが、しかし、湯は、若干の硫黄臭と塩気を伴い、きれいに澄んで清冽、とでも申しましょうか、まず、かなり痺れる湯である事は間違いありませんでした、と。

     滝湯・・・うんちく(尼湯と同じ源泉の引き湯)

     源泉   80.0度(ph6.9中性) 加水・塩味・無色・微硫黄臭
     泉質   硫酸塩・塩化物泉 
     成分   ナトリウム・カルシウム・硫酸イオン・
     効能   神経痛・リュウマチ・疲労回復・捻挫・慢性皮膚病・疣痔
     飲用   不可
     入湯料  200円 町営駐車場利用  備品は桶だけ・ 手ぶら不可 


    No.34-3 小町の湯 露天風呂  



     いや、参った・・・いえいえ、風呂のお湯の熱さなんか上がっちまえばどうと言う事も無いんでありますが、滝湯から駐車場へ戻る途中に腹が減って入った店が、蕎はやってなくてラーメン屋だったんであります。
    まあ、ラーメンも嫌いじゃないんですけど、その味が好みに合わなかったと言いますか、古風だった訳でありまして、それに参ったと・・・。

     さて、やっぱり温泉と言ったら露天風呂にトドメを刺す訳であります。
    で、ここ小野川温泉には、ちゃぁーんと公衆浴場としての露天風呂が準備されている訳なんであります。
    場所はまんじゅう屋で聞いて来ましたからね、間違いませんで、一発でした。
    と、言いましても、駐車場からものの3分、橋を渡って川向こう、と言う塩梅でありました。
    小野川町と言う町名が良く分る、納得できる場所に露天風呂はありまして、夏にはゲンジボタルの郷として有名であるぞ、と、看板が立っておりました。

    サクラもまだの山間で季節外れなせいか、どこか裏寂しい外観でありました。

     で、2006年発行の温泉ガイドブックでは、ここの露天風呂は無料、となっているんでありますが、最近買ったガイドブックでは200円となっております。
    たぶん、始まった当初は観光客獲得目的で無料だったんでありますが、昨今の不景気が、アレだったりして、財政がナニなもんですから、やっぱり200円位は貰わなくちゃ、と言う事なのだろうと思うんであります・・・違うかな?

    ここも質素でありまして、上杉家御用の温泉らしく、質実剛健を旨としております・・・?

     そんな訳で、入り口脇の木箱に200円を投入しまして入湯となる訳であります。
    中に入りますと、かろうじて脱衣場の上にだけ庇が掛かっておりますが、後は見事に正真正銘の露天風呂であります。
    で、年中無休のようでありますが、天下に名だたる豪雪の米沢の露天風呂に屋根が無くて、湯船が雪に埋もれるとか、温度が下がりすぎるとか、そう言う心配は無いのかどうか・・・気になりませんか?
    小町の湯露天風呂は、先のふたつの内風呂に比較すると、とても程良い湯加減でありまして、河原の風など通るものですから、余計にぬるく感じる訳であります。
    で、こちらは今までと泉質が違うのか、湯の華が結構多く、掛け流しの湯口から流れ出る湯の温度も適温な訳であります。
    まっ、しかし、アレです・・・表の自動販売機の電気も止まっていたし、ふたつの内風呂に比較すると掃除なんかも一寸ナニかな、と言う事も伺え、観光用に造っては見たものの、ちょっと手に余しつつ在る、なんて言う事が垣間みられるかもしれないぞ・・なぁーんてね、勝手な事言うな、って。
    さて、湯加減は多分42度程度で、尼湯などよりやや薄めの塩味でありますが、湯の華は結構多く、しかし、湯そのものは透明と言う事で、恐らく、小野川に5本在るらしい、別の源泉だと思うんであります。
    で、これも勝手な推測でありますが、酸性の硫化水素を含む系ではないのか・・・なんちゃって、適当に言ってます。

    小町の湯・・・うんちく

     源泉   50.0度(酸性) 塩味・無色(湯の華多い)・微硫黄臭
     泉質   硫酸塩・塩化物泉 
     成分   ナトリウム・カルシウム・硫酸イオン・でも分らない
     効能   神経痛・リュウマチ・疲労回復・捻挫・疣痔
     飲用   不可
     入湯料  200円 町営駐車場あり  備品は桶だけ・ 手ぶら不可 


    風呂から上がって車に戻ったら、こんなキュートな奴が待ってました・・・へへへ。


    まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?


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