徒然なる侭に 温泉探訪



     みのわ温泉 小川元湯 他


     今年になってから温泉ページの更新が遅れるようになっているけれども、それは温泉に入っていないという事ではなくて、行動範囲の中に新しい温泉がなくなってしまったという事が理由なんであります。
    昨年の六月頃、気紛れに温泉巡りを始めた頃には、手近な温泉のどこへ行っても初めてでネタになったんだけれども、その手の温泉は入りきってしまった。
    で、基本的に同じ温泉の事は書かない事にしている訳で、例えば、明日の湯のように毎週入っている温泉でも、ネタにはならないという訳なんであります。
    そんな訳で、遠くの山に出掛けたり、何かの序でに旅でもしない限りは、ネタは無いということでありまして、この度、目出たく北アルプスの劔岳へ出掛けた序での温泉ハンティング、でありました。

     劔岳へ登るには富山県まで行かなくてはなりません・・・ビンボー人なので高速の割引は最大限に活用したい訳でありますが、しかし、土日だけで勝負できるものでもないので、んじゃぁ、日曜だけ1000円ぽっきりを活用し、帰りは深夜割引でも使うべか、という事で出掛けた訳です。
    富山県の北陸自動車道滑川インターまで、我が家から475キロメートルをひたすら走る訳であります。
    仙台宮城インターに乗る前に、お茶・コーヒー・パン・まんじゅう・ガム等を買い込み、予定ではノンストップで走りきるつもりで行った訳であります。
    東北道から磐越道へ、磐越道から北陸道へと、同じCDを何度も聴きながら、快調に走っていったんでありますが、この路線は日曜日でも空いてますね・・・とても楽チン、快適でした。

    常磐道・・・会津坂下の峠の手前あたりか?

     車のメーター読みで1×0キロをキープで行く訳です・・・路線の速度規制はあまり気にしません。
    で、私の車のメーターは、120キロを指しているときで実質は110キロしか出ていない訳であります。
    で、クルーズコントロールなんて言う車速を一定にする装置がついているんでありますが、コレで走ると、ピッタリ100キロをキープしてしまう訳です。
    はい、実際の速度はGPSで計っている訳ですが、なんでサバ読んだメーターが必要なのか、大きく疑問なんですけど、分かりますか?

    北陸道?関越道か?・・・新潟東?西だっけ? その辺りです

     それにしても北陸道は空いてますね。
    関西や長野方面から、関越方面から、常磐道方面からと、色んな所から入ってこられる割にはとても空いている訳です。
    それでいてこんだけの高速道路の充実ぶりという事は、やっぱし、田中角栄先生の御威光という事なんでありましょうか?
    で、調子こいて飛ばしていて、スカイラインの3.5GTなんかを抜いてみた訳です・・・1○0キロ位でバビューンとやってみた訳ですが、すると、ものすごく良い反応で後ろにピッタリと張り付いた訳です・・・来やがったかぁ?と思ったので、ガックーンと車速を落として、法廷速度を保った訳であります。
    で、2分ほど後ろに居た覆面は、忍びの姿を見破られた恥ずかしさからか、諦めてすっ飛んで消えてしまいました。
    で、見えなくなったので車速を上げて間もなく、小さなパーキングを通過した訳ですが、そこから一台の車が出てくるのがミラーで確認できた訳であります。
    ははぁーん・・・幼稚な手を使いやがるな・・・北陸道の忍者は分かりやすくて助かります・・・二台一組サンドイッチとかはやらないようであります。
    で、悪戯に、アクセル全開で振り切るようにして加速すると、猛然と追尾してくる訳であります。
    ふぅーっ、眠気も覚めたのでまたスピードを落として法定速度キープ体制に入ると、車間を空けたまま忍者もスピードを落として追尾体制に入った模様でした・・・これは絶対に飛ばさせないぞ、と言う嫌がらせの術であります。
    それが証拠に、少し速めの車が追い越して行ってもそちらを追う事は無く、私への嫌がらせに専念している訳であります・・・お役目、ご苦労様であります。

    親不知海岸手前辺りでしょうか?富山側までトンネルの連続になります。

     さて、忍者は県境を越えるのは嫌な様子で途中のインターから降りて行ってしまったので、また、巡航速度に戻して、ドンドン行く訳であります。
    一息入れるのに食べた、三本入り105円のダンゴが美味いんでありますが、ペットボトルのぬるいお茶が今イチでありまして、やっぱし、渋くて濃いお茶でないとダメでありますね。

     
    トンネルの中で抜いた車がどーも忍者っぽくて、絶妙な距離で着いてくるので遵法速度です

     しかしアレです・・・県境をまたいで取り締まりをする忍者が居るんでありますかね?・・・初めてでした。
    で、まあ、高速道路をなんぼ走ってもそれほど感動的なことは起きない訳で、まず、書く事も無い訳です。
    そんな訳で、程なくして富山県は滑川インターで車を降りた訳でありますが、これがまた素朴な地域でありまして、何も無いんであります。
    ガソリンも少ないから入れたいし、食料と氷とビールを買う予定なんでありますが、何も無い訳であります。
    で、このインターの存在意義は、劔岳への登山口へ向かう事だとばかり思ってきた訳ですが、劔岳・馬場島方面への看板も見当たらない訳です。
    うーん・・・まっ、山側向かうんでしょうね、間違っても海側ではないよな、と、思ったんですが、ガソリンは国道方面か?だとすると海側だな、と言う事で、一旦国道八号まで出て給油等して、コンビにで有り合わせの食料を買い込んで、さあーて、目的地へ、と向かった訳です。

     登山口の馬場島と言う地名はカーナビからは出てきませんし、30万分の一の地図でも見当たらない訳です。
    その代わり、早月川が見つかったので、まず、それ沿いの道であろうと見当をつけて道筋をみると、おおっ、なんとぉー・・・進行方向に温泉マークがあるじゃないかい、と。
    んじゃぁ、一風呂浴びに行きますか、と言う事で、とんでもない山道を、グイグイと・・・ここまで、長い、ながぁーい前振りでした。

    富山県 滑川市 みのわ温泉

    みのわ温泉 建物です

     滑川市の総合スポーツ施設の一角に、箕輪の湯はありました・・・スポツ施設と言ってもテニスコートしかないんですけど。
    なんだか由緒ある能書きが書かれているんですが、あまり興味も無いので、目は通しましたが記憶にございません。
    で、525円の木戸銭を支払いまして二階の風呂場へと行く訳でありますが、日曜日の午後、地元の人達しか来ない様子で、とても空いている訳です。
    広いスペースに大きな洗い場、大きな湯船で清潔で快適であります。
    さらりと汗を流していざ湯船へと浸かってみますと・・・ヌルリやツルツル感は無く、しかし、ちょっと重めのシットリ系のお湯でありました。
    極薄い茶褐色に重めの湯は、含塩系の硫酸泉・・・と、私は読んでみたのでありますが、はたして・・・?
    まあ、ほとんど正解と言う事で、それほどきつくない硫酸線で、ナトリウムを多く含んでおりまして、皮膚には良い泉質であろうと思う訳です。
    で、源泉掛け流し、加水・加温なしの真っ正直な温泉は、とても高感度の高いものでありました。
    日曜日の午後でこれだけ空いていると言う事は、たぶん、ほとんどいつでも空いていると思いますが、この温泉だけのために宮城県から出掛けるのは、とても大きな大冒険だと思います。

      「みのわ温泉」・・・うんちく

     源泉    加水・加温無し・・・源泉掛け流し
     泉質    ナトリウム・塩化物泉
     成分    ナトリウム・硫酸イオン・カルシウム
     効能    神経痛・リュウマチ・疲労回復・慢性皮膚病・疣痔
     飲用    たぶん不可
     入湯料   525円 駐車場あり  手ぶら不可 
     特記事項  遠いぞぉー


    富山県 朝日町 小川元湯 温泉

    駐車場から徒歩10分以上・・・河原の砂利道を行きます

     劔岳から下山して一番最初にしたかった事は、やっぱし風呂であります。
    で、車を停めていた馬場島の風呂は12時から入浴可能と言う事で、今はまだ10時・・・ちょっと待つには長い時間だな・・・よし、もう一回みのわ温泉、と思って、そそくさと着替えて馬場島を後にした。
    ホントーはここで風呂に入ってビールなんか飲んで一眠りしてから帰りたかったのだが、まあ、仕方が無い、と。

     で、みのわ温泉まで車で30分ほど・・・到着してみるとやけに静か・・・まさか?
    ハイ・・・大正解、臨時休業だそうであります・・・チャンチャン、と。
    じゃぁ、アレだ・・・道の駅のガイドブックに載っていた、魚津市の温泉マークのあるアソコへ行こう、と決定・・・ナビ案内が出た。
    で、走る事40分・・・着いてはみたんだけれども、なんか予想に反して寂しい雰囲気がそこはかとなく漂っている訳で、激しく心配、と。
    道の駅と言う割には場所は国道から離れているし、駐車している車もほとんど無い・・・やっちまったかぁ?
    で、案内板を見つけたのでじっくり眺めると、温泉マークは確かにあったのだが、それはなんと、足湯でありましたとさ・・・やっちまったなぁ。
    足湯を温泉と言いますか?足湯しか無い温泉って、温泉って言いますか?あのマークを見たら、入れない温泉を想像しますか?
    このつまづきは、この後富山県を出るまで、ずーっと着いて回った訳です。
    で、温泉じゃなくても良いや、とにかく風呂に入りたいと、スーパー銭湯ならあるだろうとナビで検索かけても出てこない訳です。
    で、魚津市内の駅前とか、繁華街なら、サウナとかスーパー銭湯とかあるだろうと思って回っても、何も無い訳でして、徒労に終わった次第であります。
    仕様がない・・・30万分の一の地図で温泉マークを探し出してそこへ行くしか無いな、老眼を無理して地図を見つめた訳です。
    一番近そうな温泉は・・・ナントカ鉱泉?コレ行ってみっか?と、目指して走る事30分・・・なんだかみのわ温泉に近いな、堂々巡りか?
    で、なんだか鎌崎温泉に風情が似た山間のドン詰まりのひなびた温泉街に着いた訳です。
    どこにも日帰り入浴歓迎とかののぼりは無く、シーンとしている訳ですが、風呂に入りたい一心で一つの旅館の戸をくぐった訳であります。
    頼もうー・・・申しぃー・・・今日はー・・・コンチハー・・・ンチャー・・・誰も出てこない。
    で、ものは試しにと、隣を当たった訳です・・・いえ、人は居たんですけどね、一般の入浴はお断りしてるんだとか。
    ああそうですか、そんなに由緒正しい、格式高い所なんですか、訪ねた私が悪うございましたね・・・いやぁ、鉱泉だから、まだ風呂が沸いてないんじゃないのかぁ?
    ナンであれ、とにかく風呂に入りたい・・・こんな事なら馬場島で12時を待てば良かった・・・仕様がない、とりあえず新潟方向へ走ってみよう、と。

    温泉の由来や蘊蓄

     国道八号に出てしばらくして、天然露天風呂の看板を発見し、よっしゃぁ・・・と、意気込んで山方向へ入り込んだ訳です。
    が、しかし、看板は最初だけで、後が無く、どこへ行けば良いのやら皆目分からなくなっちまった訳です・・・富山県は鬼門かも?
    で、闇雲に、それでいてなんとなく新潟方向を外さないように走って行くと、天然洞窟風呂の看板を発見・・・あれっ、もう宇奈月温泉近いじゃん・・・と、言う事は、黒部市なのかぁ?・・・朝日町でしたが。
    と、走って行きまして、長いトンネルをくぐると、突然一軒の温泉宿がデーンと建っておりました。
    ロビーに入るのは憚られる格好でありますが、しきりに山から下山してきたばかりを強調し、入浴の可否を訪ねた訳です。
    露天洞窟風呂は木戸銭500円だが、館内の風呂は1000円、と。
    で、露天風呂は洗い場は無く、石けん・シャボンの類いは御法度・・・体を石鹸で洗いたくば1000円を払われい、と言われた訳であります。
    が、しかし、気持ち的には断然、露天の洞窟風呂になるわけで、迷わず露天に決定・・・1000円払う余裕は無いんですから。

    駐車場から徒歩10分以上・・・河原の砂利道を行きます

     河原をテクテクと歩く事10分程度・・・砂利道は野趣に富み、趣きはありますが、雨等振ったらちょっと嫌です。

    混浴って言ったって、人なんて居ないんですから

     さて、こちらは混浴で、この奥に女性専用があるらしいんですが、ただ今は休業中とか・・・まっ、私は混浴は嫌いじゃないですからね、女性が来ても逃げませんよ。

    ひょうたん型の大きな風呂でして、手前は露天で、奥が洞窟になっておりました。

     下湯をドンドンと使い、ジャブジャブとお湯を被って極力汗など落とし、さて、湯船に侵入であります・・・うひゃぁー、滲みるなぁ。
    正面の石灰質の塊は、さながら鍾乳石のようで、そこの岩上から源泉が落ちてきている訳です。
    写真で分かるように、パイプでお湯を湯船に振り分けているんですが、その他、あちこちから滲み出した湯が入ってきている様子でありました。
    いやぁ、湯量の豊富な事、温泉の川ではなく、沸き出して掛け流しの源泉でこれほどのモノは中々見られるもんじゃ無い、と、私は思います。
    で、湯船の温度も適温でして、源泉に触れてもちょっと熱め、程度のものであります。
    源泉を口に含みますと、石灰質のエグ味が感じられるのと、わずかな苦みも感じるんでありますが、まず、素直なお湯であります。
    誰もいないのを良い事に、お湯をザブザブ被って、タオルでゴシゴシやっておりますと、大きなウシアブが攻めて参りまして、備え付けのハエ叩きで応戦であります。
    フル珍でそんな事をやっておりましたら、若い娘っ子がやって来まして・・・「えぇーっ、誰か入ってるぅー」と、目線は私の握りふんどしに向けながら宣った訳であります。
    で、おっさんは親切に「オネェちゃん、おじさんは気にしないから入りなさい」と言ってやったんだけれども、娘っ子は声にならない声で「バーカ」と確かに言って立ち去ったのであります。

    ハイ・・・富山県の温泉にもタコ坊主が現れましたよ

     まっ、石鹸を使えないのはアレですが、体は思いの外さっぱりであります。
    新しいパンツとシャツに着替え、パンパンに張っていた足の筋肉もほぐれ、言う事なしの温泉でありました。
    これは、間違いなく秘湯と言って良いと思いますし、珍湯とも言える訳です、が、仙台から行くには根性要りますから、何かの序でにドーゾ。

      「小川元湯 温泉」・・・うんちく

     源泉    加水・加温無し・・・源泉掛け流し
     泉質    わかりま泉
     成分    カルシウム
     効能    神経痛・リュウマチ・疲労回復・疣痔
     飲用    たぶん不可
     入湯料   500円 駐車場あり  手ぶら不可 
     特記事項  荒天時要注意


    新潟県 上越市 名立の湯 ゆらら

    名立の湯 ゆらら・・・中は魚市場や土産物屋や、寿司やなんかも入っています。

     いや、白状するとここは天然温泉ではないんです。
    国道八号を走っていて、特大の看板で「湯」と目に入ったもんで、天然だとばかり思って入った後で、どこを見ても温泉と言う文字が無い事に気がついた、と言う次第であります・・・面目ない。
    が、しかし、新潟と言うのは海沿いに温泉が無いからか、柏崎の金ぱちの湯なんかもそうなんですけど、海洋深層水とか、こちら名立はヒマラヤの岩塩風呂とか、何となくそれっぽい、効きそうなナニカをぶち込んで薬効を高めた風のアレで、無理繰り勝負してくる訳です。
    うん、ホントー言うとね、富山の山沿いでの温泉探しは尽く外れで、時間ばかり食って成果が上がらなかったんであります。
    いやぁ・・・富山の温泉は強敵だったわ・・・鬼門だね。
    で、やっぱし、ここらで一発、石鹸とシャンプーで身を清めたくなった次第でありまして、そんな意識も手伝って、こう言う中途半端な風呂に来ちまったと言う事ですね。
    が、しかし、700円も取るだけの事はありまして、露天風呂だけで三つもあり、日本海の風に吹かれて入る「ヒマラヤ岩塩風呂」は絶妙でありました。
    その他、檜風呂とか、ナントカ風呂とか、沢山あったんですが、興味が無いので忘れました。
    ああっ、ものすごい水流のジェットバス・・・バイブラバスと言うのか?それが有ったんであります。
    で、腰のマッサージにと、ケツや背中で受けている分にはとても良いのでありますが、まかり間違って正面で受けて立ちますと、これは愚息が可哀想でありますよ・・・千切れそうでした、と。

     さて、もう既に午後4時を回っている訳で、疲労した体が疲れている訳であります。
    で、カニ寿司と缶ビールの冷えたのを買い求め、しばらく車で仮眠などして、高速が夜間割引になる10時から走ろうと言う事で、車に戻った訳です。
    しかし、なんだか一寸落ち着かない場所でして、とりあえず良さげな場所へ移動だな、と言う事で、また八号を新潟方面へ。
    あぁーぁ、ビールも寿司も温まっちまうなぁ・・・何処か無いかなぁ?、と。
    で、ありました・・・トイレがある広くて空いてる駐車場が。
    そこで寿司を食べて、ビールを飲んで、三日ぶりにテレビなど見て、5時から9時まで仮眠であります。

     で、10時2分に柏崎から高速に乗って、ゆっくり、省エネ法廷速度で走り続け、仙台宮城インター着は1時20分でありました。
    本日の走行距離・・・610キロ・・・うひゃぁ・・・一般道も300キロも走ったんですか?・・・疲れましたね。


     長文 ご愛読 有り難うございました。



    まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?


    行った温泉について 質問を承っております


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