徒然なる侭に 温泉探訪



     焼け石館・美妙の湯  前沢温泉・舞鶴の湯


     山から下りたら、腹が減っていても、取りあえず欲しいのは、風呂であります。
    で、ありますから、焼石岳から下ったら、どんなガイドブックでもお進めしている「焼け石クアパーク・ひめかゆ」を目指した訳であります。
    胆沢ダムの工事現場を迂回して国道を行きますと、ひめかゆはこっち、と看板が出て県道へと曲がった訳であります。
    で、そこから2〜3分も行きますと、まず、カツカレーあります、のノボリが目に入り、間髪を入れずに「湯」の文字が飛び込んで来た訳であります。
    「湯」でありますし「天然温泉」の文字が見えた訳でありますから、ナンの疑いも疑問も持たずに入って行ったんでありますが、ガイドブックで見たり聞いた話とはずいぶん違って静かな佇まいなんであります。
    が、しかし「入浴可能」と張り紙が出されているし、風呂が有る事は間違いなさそうなので、取りあえず木戸銭400円を支払いまして風呂場へ、と。

    焼け石館の堂々たる外観であります・・・スキーシーズンの「宿」でありましょうか?

     いや、これはまた、小じんまりした風呂であるなぁ・・・これは、場所を間違えたな、と確信した次第であります。
    洗い場は、シャワーなど備えてはいるものの、狭いスペースに無理矢理5名分有るんですが、元気に身体を洗うと湯船に泡が飛ぶし、隣の人にも怒られそうです。

     天然の源泉掛け流し、らしいが、しかし、前知識は一切無く湯船に沈んでみると、これは吃驚仰天、初めての感覚、でありました。
    透明ながら薄茶色の不思議な色もさることながら、湯から立ち上る匂いが、私には初の体験で有りまして、硫黄とは一線を画す、妙な匂いなのであります。
    まず、答えは「石油臭」なのだそうでありまして、好き嫌い、賛否分かれるかも知れない匂いで有りました。
    泉質は、ニュルニュル系のアルカリである事は間違いなく、舐めてみるときつめの沿線である事が分かるのであります。
    うーん、これは、弱アルカリのナトリウム・塩化物泉で間違いなかろうと、見立てた訳であります・・・ほとんど当たりです。
    で、私はお湯匂いが気にならない、と言うよりも、癒される感じのモノでありまして、すっかり和んでしまった訳であります。
    が、しかし、それほど高温でもない、普通の42度を保っている温泉なはずなんですが、長く入っていられないのであります。
    汗が大量に噴き出し、湯から上がる人の身体を見ると、決して長湯はしていないのに真っ赤なのであります・・・何か有るぞ、と、温泉ハンターとしての勘がピコーンと働いたのでありました。
    で、良くわかりませんけれども、犯人は、その含有量が1.78マッへと言われる、ラドンの仕業なのではないのか、なんちゃって・・・アレです、高張性の温泉と言うのは喉が渇くのだ、と、女川の湯で教わりましたっけ。
    と、言う事で、これは放射線を含むお湯であった訳で、いやぁ、思わぬ拾い物をした、めっけ物でありました。
    このお湯、焼石岳登山のガイドブックでも、ホントーにすぐ隣の「ひめかゆ」の陰で噂にも出ませんが、私は二重丸の名湯であるな、と思うのであります。
    しかし、余談ですけど、棟続きで隣にあるレストランと称する食堂のカツ丼は、あんまし御勧めしません、よ。

    「美妙の湯」・・・うんちく

     源泉    高張性弱アルカリ性高温泉・・・源泉掛け流し
     泉質    ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉
     成分    ナトリウム・カリウムイオン・メタホウ酸・ラドン
     効能    骨折・神経痛・リュウマチ・疲労回復・慢性皮膚病・疣痔
     飲用    不可
     入湯料   400円 駐車場あり  手ぶら可 
     特記事項  隣の立派な「ひめかゆ」と間違わないように  宿泊可


     

    前沢温泉 舞鶴の湯


     さて、ちょっと意外なカツ丼を食べて居る間に大粒の雨が降り、早く降りて来て良かったと、安堵し、まったりとしてから出発した訳であります。
    来る途中に2カ所程、温泉の看板を見つけていましたので、ソレのどれかを拾って行こうと思っていた訳であります。
    で、最初の看板は「スパリゾート」となっていましたので、プール付きかな、と言う事でパス、であります。
    で、次が、「あけぼの温泉6キロ」の看板を見つけ、グイッと車を曲げたんでありますが、すぐ先でまた道が分かれている訳です。
    分からないので取りあえず10分程直進してみたんでありますが、山に向かって何も見当たらないので諦めて戻って参りました。
    で、前沢インターにほど近いところまで来ますと「舞鶴温泉」のノボリがしつこい程に乱立しているのが見えた訳です。
    うーん、ノボリの数から伺い知れる気合いは相当な物であるな、たぶん、大きな日帰り温泉施設である事は間違いなく、秘湯や珍湯の類いは期待できないけれども、まあ、天然温泉は間違い有るまい、と。

     さて、こう言う施設は多少の違いは有る物の、ほとんど同じような物でありまして、まず、大同小異でありますから、取り立てて説明する事は無い・・・事も無いか?
    風呂の施設としてはアレなんですけど、ロビーの売店がとても充実しておりまして、前沢牛や、アイスクリームや地元の農産物南下の販売に見るべき価値がありました。

     さて、風呂でありますが、新しくて広くて立派で気持ちのよい物でありました。
    で、無色透明なお湯は、低張性アルカリ性高温泉でありますが、成分としては、ナトリウムと塩素イオンの平凡なお湯であります。
    で、広々感のある開放的な湯船は好感が持てて、地元の人がのんびりするのにはとても良い温泉であるな、まっ、シャンプー持参組が多いのを見ると銭湯代わりだな、と思う訳であります。

     で、温泉としては邪道なんで、紹介するのもアレなんですが、こちらの売り物は「電気風呂」なんであります。
    はい、読んだ通りの風呂でして、電気に痺れてもらいましょう、と言う趣旨の風呂なんであります。
    まあ、早い話が「感電風呂」でありますね・・・私はダメでしたが、まあ、好きずきでしょうから、否定はしませんけど。
    で、電気風呂なんですが、足を入れただけではナンの変哲も無いんですが、腰を落として行きまして、私のナニが湯に浸かったところで、ケツの当りからビリビリと来る訳であります。
    ナント申しましようか?・・・アレです、低周波マッサージで電気を掛ける、とかやりますね。
    まさにあんな感じで、腰回りから金弾が痺れる感覚なんでありますが、私は心地よいとは思えませんでした・・・名前は金が付いてますけど金属じゃないのに、反応するんですかネ?
    で、風呂の脱衣場の陰に掲げてある成分表を見て驚いたんでありますが、源泉は3本も有るんですね。
    で、その内の一本がこれまたラドンを1.39マッへとか言う値で含んでいるそうでして、100ヘェでありました。

      「舞鶴の湯」・・・うんちく

     源泉    低張性アルカリ性高温泉 加温
     泉質    ナトリウム・塩化物泉
     成分    ナトリウム・水素イオン
     効能    慢性皮膚病・神経痛・リュウマチ・疲労回復・疣痔
     飲用    不可
     入湯料   500円 駐車場あり  手ぶら可 
     特記事項  タオル一本貸してくれる



    まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?


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