ちょこっと行って来る温泉


    No.7 の 1 上山温泉 下大湯  



     日曜日、暇だったのでぶらりと行って見ました・・・ウソです。
    天気が許せば釣りに行きたかったのですが、前日の予報が芳しく無かったので、んじゃぁ温泉だな、と言う事で前夜、布団に入ってからガイドブックを開いて検討しました。
    で、地震の被害から復旧して再開しましたと言うニュースを聞いた、栗駒の須川温泉へ言ってみようかと思い立ち、ネットで調べてみました。
    ところが、温泉は再開しているのですが、岩手からの道も宮城側からの道も復旧しておらず通行不可なのです。
    須川温泉のホームページによれば、秋田側からのみ入れると言う事になっていました。
    おっし・・・んじゃ鬼首から抜けて、秋の宮から小安峡経由で須川温泉へと一応計画してみました。
    ところがギッチョンです・・・朝起きると大雨の様子です。
    あの辺りは雨量が多くなると通行止めが起きるし、この雨では地震で傷んだ道路がまた崩れて、なんて事も有りだな、と、言う事でこのルートは中止にしました。
    んじゃぁ・・・何処へいくべぇ?と、考えると・・・そうだなぁ、酸性で硫黄臭くて、じーんと滲みるお湯が良いな、と、言う事で、蔵王だな、となりました。
    蔵王方面、山形は温泉も良いのですが、昼飯にいただく蕎がまた楽しみなのであります・・・よぉーし、決定。
    しかし、蔵王温泉は、もう何度も行きましたねぇ・・・なので、いつも通過するだけに終わっている上山温泉から蔵王に廻ろうと・・・。
    貧乏だし、暇なんだから高速は無駄でしょう・・・と、言う事で当然国道やら県道を駆使して行く訳ですが、笹谷峠だけはこの雨の日に通過したく無いな、と、不本意では有りましたがトンネルを抜けて山形市へ。
    山形市から上山はすぐでして、この道はいつか来た道、アアそうだよー・・・と、上山競馬場へ、さんざん通った道なのでした。
    しかし、競馬場に通っていたのは30年も前の話しで、バイパスやら何やらがビョンビョンと出来て、市内に入る道がどれだったか、まごつく程した。
    まあ、そこはそれ、感は冴えていますからね・・・方向感覚は鳩並みです・・・これホントーです。
    で、何となく懐かしい上山の市街地へ・・・いやぁ、こんなに狭かったっけかぁ?・・・まあ、車少ないからきつくは無いけど。
    ところで、私の車にはバカーナビが着いている訳ですが、うかつに信じて走っていると、とんでもない所へ連れて行かれる訳です。
    本日も、ここを曲がれ、なんて言った時にはそこの角は過ぎていたり、300メートル先左方向です、と言うので身構えていると、角なんて無いんです。
    そんな時、バカーナビはどうすると思います・・・黙っちまうんですぜ・・・オメ、頭悪過ぎ・・・でも、それなりに必死で考えてる風で、怒る気になりませんけど。
    さて、そんなナビが、目的地付近です、と言い出しました・・・オラ信じネェよ、で、通過と。
    しかし、近い事は間違いないのでして、何処だろうなぁ・・・なんぼキョロキョロしても見つかりません。
    で、道端に突っ立って居る爺様に、下大湯はどこだんべねぇ、と聞いてみた訳です・・・と、爺様は「ハァー?」と。
    ・・・!!!!ああそうか、と、言う事で、大声で、爺様下大湯はどこだんべ、よぉー、と言うと、またもや「ハァー?」と・・・ダミだこりゃ。
    さて、ここは何処の細道じゃぁ、と、地図を開いて眺めると・・・あっ、来過ぎている・・・あっ、バカーナビ、正解だ。
    と、言う事で戻って行くと、奥の細道を入ってすぐに、下大湯はありました。
    上山温泉には、雑誌で調べた所によると、都合7軒の共同浴場があるのですが、駐車場有りと書かれているのは下大湯だけなのです。
    まあ、ここに車を置いて、近くなら歩いて廻ろうと言う思惑で、上山市市営共同駐車場へ・・・下大湯はここの斜向いでした。
     
    下大湯を駐車場方向から携帯で撮った

     この温泉はとても由緒正しいお湯で、寛永元年の開湯だそうです・・・でも、温泉って、どこも古さを競い、そして、偉い坊さんとか(弘法大師と平家の落ち武者が多いと思う)が、神懸かり的な出来事で発見するのですね。 で、ここも歴史を誇りにしているようでした・・・立派なパンフレットが無料で貰えます。
    さて、風呂は・・・昭和32年の築と言う建物から想像するのとほとんど一緒の雰囲気でありまして、まさに、昭和のそれ、でありました。
    特筆すべきは、番台です・・・これこそが番台と言う、台になった、有署正しい、正統派の番台です。
    番台は、奥ゆかしく、恥ずかしそうに暖簾で目隠しがされており、とてもとても良い雰囲気でした。
    さて、脱衣場は、何処の風呂も一緒の、あの、升目が縦横に並んだものでしたが、嬉しい事に、床には無造作に竹の脱衣籠が転がっていました。
    そして、いよいよ風呂場と湯船ですが・・・いやぁ、このアンバランスな風呂場は初めてだぞ、と言う程に洗い場と、湯船の大きさのバランスが悪いのです。
    脱衣場の広さから行けば、風呂場は申し分無く大きいのですが、それにしては洗い場が狭すぎると思うのです。
    いやぁ、狭いと言うよりもバランスが悪い・・・うーん、やっぱり狭いのか??とにかく、湯船の周りの縁と言う具合で、幅1メートル程度の洗い場が湯船を囲んでいるばかりなのでした。
    じゃぼじゃぼと泡なんか立てたら湯船に入っちまいますぜ、旦那ぁ・・・と、言う感じなのですが、洗髪する人は多いようです。
    ここは上山の銭湯なんですね、多分。
    で、洗髪は入浴料とは別料金で、たぶん70円・・・しかし、雑誌では80円となっていた入浴料が100円になっていたので、定かでは有りませんが。
    洗髪する人は別料金を払って、洗髪札と書かれたプレートを持って風呂に入ります。
    洗髪札は15センチ×40センチはある目立つ物で、ヒモが付いていて、そこに普通のお湯の出る蛇口の金具がぶら下がっているのです。
    と、言う事は、洗髪札を持っていないと、泡の立つお湯は出せない仕掛けになっているのですね・・・やるなぁ。
    では・・・下湯(下湯と言う日本人の常識ですね)を使い、いざ、お湯へ・・・けっこう熱いです・・・42〜43度となっていました。
    しかし、温泉のお湯に沈んだ瞬間に足の指の先がジーンと痺れた様な、少し痛い様な刺激を感じるのは何故なのでしょうか?
    これは大して熱く無いお湯に入ったときでもなるのですが、熱くても、温泉ではない自宅の風呂ではこうはならないのです・・・不思議です。
    お湯は弱アルカリの柔らかめのお湯で、無色透明です・・・少しとろみが感じられるような気がしました。
    で、毎度の事ですが、身体を洗う訳でもなく、露天風呂と違って眺めて楽しむ景色が有る訳でもない公衆浴場ではそんなに長湯は出来ない訳です。
    しかも、熱めのお湯と、狭い洗い場で、風呂の縁に腰掛けて休む事も許されな誘うな雰囲気で、風呂場への滞在時間は僅かに5分強、でありました。
    ここの欠点は、上がり湯や、水さえ被る場所と蛇口が無い事でしょうか?・・・これはチト厳しいです。

     で、上山には7〜8つの共同浴場があるらしいのですが、雑誌情報では、駐車場があるのは本日入った下大湯だけと言う事になっています。
    いやぁ、行けばなんとかなるんじゃないのかぁ、と、疑り深い私は、街の湯とか、中湯とかを探し出して言ってみた訳です。
    がぁ、しかし、雑誌のネタは正しくて・・・と、言うよりも、迷路や袋小路みたいな場所にあって、見つける事自体が難しく、この路地に駐車場は無理だわな、と、そんな場所に風呂は在るのでした・・・晴れてたら市営駐車場に車を置いて、折りたたみ自転車でも積んで行ったら面白そうです。

    上山温泉共同浴場 下大湯・・・うんちく

     源泉   64度  無色 うっすら塩味 無臭。
     泉質   塩化物泉、弱食塩石膏泉
     効能   切り傷・皮膚病・やけど・疣痔・・・など。
     飲用   不可。
     入湯料  100円  駐車場あり  タオル・石けん何も無し  


     

    No.7 の 2 蔵王温泉 源七露天の湯  



     そうなんです・・・折角出て来て一軒じゃなぁ、と言う事で、んじゃぁ、馴染みの超有名大露天風呂は外して、いつも横目で見過ごしていた源七に行ってみっかい?と言う事で、大露天風呂の直ぐ下の源七露天の湯へ行きました。
    上山から真っ直ぐ、エコーライン方向に登って行って、途中から蔵王温泉方向へ左折なのですが、相変わらずバカーナビはトンチンカンなことを申しておりました。
    が、勝って知ったる蔵王のお山・・・昔は山登りとスキーで、今は温泉で・・・蔵王と言うのは登る山としての魅力はまあ、それなりだと思うのでありますが、遊び場としては、なかなかの物であるな、と・・・なのでナビなんて無くても屁ってなもんです。
    で、蔵王温泉なのですが・・・あれぇ?最近来てなかったんだぁ・・・と、言うのは、中央ロープウェーの駅のセンタープラザの前に、大きくて立派な日帰り温泉が出来ているのです。
    これは知らなかったし、今年買った温泉の本にも書いてはいないし・・・まあ、今年の出版でも取材はずっと前でしょうからね・・・。
    いやぁ、余りに混雑しているので車を止めるのも憚られ、走りながら眺めたので温泉の名前も見ていませんが、まさかと思う程、とんでもなく混んでいましたよ。
    まあ、開店したばかりだから混んでいるので、そのうち空くでしょうから、そしたら入ってみる事にしましょう。
    と、言う事で横目で眺めて通り過ぎ、もっと上の源七を目指してテコテコと登って行くのでした・・・まあ、車ですからなんて事無いんですけれどもね。

    源七露天の湯を車の中から携帯で撮った・・・大雨だったもんで

    着いてみれば、広い駐車場に温泉旅館並みの・・・いやぁ、それ以上に立派な露天風呂を有する源七露天の湯ですが、ほら、下の方が賑わっているためか、空いていました。
    入浴料450円なりを支払いまして・・・ああ、ここの特徴は、ロッカー類が無いので貴重品をカウンターに預けて行く事です。
    で、木戸銭を払って風呂へ行くと・・・綺麗ですよぉ、ここは・・・ホントーに温泉旅館なみで、今までの、まっ、この料金じゃ仕方ないね的な妥協が一切在りません。
    カウンター周り、ロビー、通路、トイレ、脱衣場、風呂場、岩風呂・・・全部手入れ、清掃がバッチシです。
    内風呂は木の浴槽なのですが、材質はたぶん、ヒバでしょう・・・ホントーかぁ・・・分んねぇ。
    内風呂でもゆったり4〜5人楽勝の広さが在ります・・・しかも、内風呂にはシャワーが仕切ってあり、上がり湯や身体を洗うためのスペースが確保されているのが秀逸でした。

    客が居なくなったので、こっそりと内湯を携帯で撮った

     さてさて、さてぇー・・・屋号に露天を入れて強調しているだけの事はあって、露天風呂は素晴らしいのひと言でした。
    なんと言っても、ここの露天風呂は見た目に美しいのです・・・大きな石を上手に配した露天風呂は、日本庭園みたいだ、と言うのは言い過ぎでしょうか?
    いやいや、まあまあ・・・ああ、そうか、私は日本庭園なんて知らないもんねぇ・・・ははははっ・・・そして、風呂の周りの借景もなかなかです、よ。
    ややぬるめのお湯は、うっすらと緑を帯びた乳白色で、ほんのりと硫黄の香りがします。
    お湯からほんのりと湯煙が立ち、湯船に溢れ落ちる規則的な湯の音、風が時折ざわと木立を揺らす・・・極楽気分ですよ、これは。
    今日は結構強い雨が降っていたので、静かに湯船に浸かって湯面を見ていると、落ちて来た雨粒がクラウンを作って跳ね上がるのが見られました。
    雨の日の露天風呂は、中途半端な曇り空よりも余程趣が在り、楽しめる事を知りました・・・いいよぉ、雨の露天風呂。
    泉質が強酸性で、硫黄泉なので切り傷などの皮膚には良いようです・・・人差し指の切り傷が治っていますからね・・・これ、ホントーですょ。
    お湯は、堅めで重みが在り、湯の華が多く、硫黄の臭いがぷーんとして、いかにも、いかにも温泉と言った雰囲気です。
    夜九時半までやっていると言う事なので、夜に入浴したらまた一段と幻想的ではないかと思います・・・夕方はけっこう混むそうですが。

    客が居なくなったので、こっそりと露天風呂を携帯で撮った

    露天風呂は2つ在って、手前が少し温くて、奥が適温と言いましょうか・・・まあ、比較的ぬるめのお湯で、のんびりと長湯を楽しむ風呂だと思います。
    で、源七露天の湯に入ったら、風呂上がりに、一本百円の瓶入りコーヒー牛乳は、是非、飲んでみるように、と。

    蔵王温泉 源七露天の湯・・・うんちく

     源泉   43度   白濁 酸味 硫黄臭。
     泉質   含硫化水素強酸性明礬緑礬泉
     効能   消化器・慢性皮膚病・神経痛・疣痔・・・など。
     飲用   不可。
     入湯料  450円  駐車場あり  タオル・石けん何んでも売ってる・・・手ぶら可  


     で、ですね、10時近くに家を出て、上山経由で蔵王温泉を廻って、関沢の辺りで1時半でして、そこで蕎を喰いました。
    駐車場にこんこんと山水の湧いている蕎麦屋で・・・名前も湧き水に因んでいたのだが、忘れたなぁ・・・で、いつものように天ザルをいただきましたが、美味かったですよ・・・お勧めの1575円でした。

     以上・・・おそまつでした・・・偏見と独断で書いてますから、まあ、そんなとこです・・・。


       この話 完


    まあ、ネタは新鮮ですが信憑性は・・・?


    行った温泉について 質問を承っております


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