ちょこっと行って来る山登り
No.12 笹倉山(506メートル)
山、高きが故に尊からず 3
本日は天気が持つのは午前中と読んで、高い山はやめです。
雪山は好きなのですが、やっぱり行くとなれば、日帰りでもそれ相当の準備と心構えが必要な訳で、私の技量では、朝起きて空を眺めて、新聞読んで朝飯喰って、ンじゃぁ一発行ってみっか、と言う訳には行かない訳であります。
なので、本日のように、朝飯喰って新聞読んで、ンじゃあ・・・と言う日は、お手軽な所に行く訳であります。
そんな訳で、登山口まで家から20分の笹倉山に行ってみた次第であります。
笹倉山は仙台市民なら名前位は知っている、七つ森の一番高い山でありまして、ですが、七つの中では一番端っこで、尾根続きにはなっていない山なのであります。
余談でありますが、物の本に拠れば、「くら」と名の付く山は岩山なのだそうで、「くら」とは古い日本語では岩の事を言ったのだとか。
実際に仙台近辺で「くら」と名の付く、大倉山、鎌倉山は岩山ですし、岩場の登攀で超有名な、谷川岳の一の倉沢なんて言うのも、「くら」が付く訳であります。
登山口に門柱と表札が有るのは珍しいです「御門杉」と書かれていました。
さて、標高が506メートルで、登山口がすでに250メートルの所に有る訳です。
と、言う事で、標高差は僅かに250メートルと、ハイキングにも物足りない訳であります、がぁ・・・倉の付く山でありますから、やる気になれば、それなりに、まあ、思ったよりも、塩っぱい汗も冷や汗もかけるのであります。
天下の名刀「葉山丸」はここで打たれたのであります・・・葉山丸、知りませんか?
本気で登ったら30分で終わってしまいますから、寄り道をする訳であります。
登り始めて15分も行ったら、姥坂と言う、ちょっとした岩の多い急登になりますが、そこの少し手前から右手、北東側でしょうか?ミニ岩場が見えるのであります。
岩がごろごろと下から見えるようになったら右に入って行きます。
登山道近くに見えるこの岩は苔が滑りそうなのでパスしました。
ええ、まあ、それをよじ登っても宜しいのでありますが、もちょっと奥へトラバって行きますと、さらに美味しそうな岩が現れます。
で、それをよじ登っても宜しいのですが、これをフリーで登るには、それなりに技と度胸も必要だと思いますので、私は屁たれなので、もう一息奥まで行きます。
すると、距離にして15メートル位で、斜度が70〜90度程度で、手掛りも足場も・・・ホールドもスタンスもなんて言う立派なもんでは有りませんで、軍手が泥だらけになります。
で、適宜、それらをふん捕まえて、足場を探りつつ、よじ登る訳であります。
私の場合、本格的なロッククライミングはした事が無いので、真似事しか出来ませんから、こんな所でナンチャッテクライミングを楽しむ訳であります。
もっとも、たとえ10メートルでも全く確保されていないので、岩場で落ちればとても痛い目を見るだろうと思うのでありますが、まあ、落ちたら運が無かったと・・・。
でもね、30メートルの6ミリのヒモと言うか、ロープと言いいますか、そんな物は持っているんでありますよ。
いよいよ進退窮まったら、それを適当な所に結びつけて、下りてしまえば良いなんて、安易に考えている訳であります。
写真で見たら如何にも何だか凄そうですが、縮尺が分らないのがミソであります。
で、薮に突かれ、ふうふう言いながら上り詰めますと、狭いピークのてっぺんに出て、南川ダムが見えるのであります。
痩せた尾根になっていますので辿って行きますと、少し下って正規の登山道にぶつかりまして、最初の休み場、ベンチの有る所に出るのであります。
七つ森の残りの四つが綺麗に見えておりました。
後は普通に頂上まで、なんと言う事も無い杉林の中を上り詰めれば笹倉山のてっぺんであります。
この山はほとんどが植林された杉の林になっておりまして、登山道の周りだけ、かろうじて元々あった木々達が残されております。
で、上り詰めて神社のお社の裏側に行きますと、北側で日当りが悪いためか、植林されずに伐採を逃れたブナの大木などを見る事が出来ます。
ここで見るブナの太さから、かつては、里山程度の規模の山にも太いブナが生えていた事が窺える訳であります。
頂上を示す小さな立て札と、お社。三等三角点ですが展望は有りません。
本日、山の中には20人を越える人達が長靴を履いて登って来ておりました。
会話の内容から察するに、杉の木の伐採の段取りを打ち合わせているようでありました。
登り下りの道々、杉の木には白いチョークの印や、赤いテープのリボンが巻かれているのが見られました。
木を切れば搬出する為の林道が必要になる訳で、笹倉山が静かなのは、今だけになるかも知れません。
さて、遊びながら登っても1時間あれば楽々登れてしまい、下りは30分と掛かりません。
とてもお手軽な里山でありましたが、木々が葉を落とした今なら、山の小ささを生かして、安全に、迷子になる心配も無く、登山道ではない尾根や岩場や沢沿いを登れる訳であります。
本日はナンチャッテ岩登りでありましたが、もっともっと色んな登り方が出来そうで、楽しみな山であります・・・また行こう、と。
この話 完
まあ、適当に書いてますんで、間違いが有っても見逃してやって下さい・・・
ご意見ご感想は
承っておりませんが・・・
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