ちょこっと行って来る山登り


    No.25 船形山小荒沢源頭(ブナ平)〜三光の宮



       団体登山パート2

         総員40名の雪中行軍・・・後藤伍長はいませんが

     そうなんです・・・一昨々日歩いたばかりの三光の宮周辺を歩いて来た訳であります。
    ええ、そうなんであります・・・本当はこの予定があったので、一昨々日の山は違う所にしたかったんでありますが、まあ、手頃な所が思いつかず、まあ、そう言う事になった訳であります。

     で、本日は、船形山ブナの会と言う所が主催する山行きに参加させて頂いた訳でして、花染山に続き2度めでありました。
    前回参加させて頂いて、大勢で登る気楽さに染まって今回も参加した訳でありますが、この度は余りに人が多く、自分の居場所を確保出来ないうちに諸事が進行してしまい、ちょっと戸惑ったのでありました。
    しかし、アレです・・・大勢で登ると、個性的な方々が多く、ホントーに楽しいし、ためになる訳であります。
    今回は、森林インストラクターとか言う人がメンバーに居りまして、ブナの木その他についての蘊蓄を聞かせて頂いたのが収穫でありました。
    そして、この度の山行きは、自然観察会と言う事だそうでありますが、樹木や自然を眺めて学術的に攻めるのではなく、心の目、心眼でもって自然と対話して欲しいとリーダーの千葉さんから話しがあった訳であります。
    おお、心眼で自然との対話とな、正に私の得意とする所でありまして、雪山の道々、私はいつもにも増してブナやイタヤカエデなどに話しかけていたのであります。
    で、話しかけられた木々の反応でありますが、余りにも人が多くて照れてしまったのか、本日は会話は難しかった訳であります。
    登山隊独り、で山に入りますと、すべての草木は饒舌に語りかけて来るのでありますが、本日は一寸、アレがナニでありましたので、まあ、そう言う事でありました。

     さて、前回同様にメンバーの年齢は私を遥かに上回る訳でありますが、その足取りは確かなものであります。
    山では昨晩相当の新雪が積もっており、場所によっては膝近くのラッセルもあったりした訳でありますが、60代は言うに及ばず、70代も綽々と登って行くのであります。
    まあ、新雪がなんぼ有ったとしても先頭から5〜6番手以後の人は何の苦もなく歩けると言えばそうなのでありますが・・・。
    まず、それでも、雪の山道を、ほとんどシルバー世代が行軍している様は圧巻でありました・・・日本が強かった時代の人達の足取りは確かであります。

     と、言う事で、3月も終わろうとしている今時分、ほとんど冬山の様相でありましたが、空は晴れていた為に、新雪がかえって楽しみを倍加させた訳であります。
    そんな訳で、鳴る清水のちょっと上から小荒沢の源流の出始めに向かって沢へ行ったのであります。
    このコースは登山道を外れており、夏には薮がきつくてとても行けない場所でして、積雪期限定の場所でありました。

     
    小荒沢源頭・・・ちょっとした凸凹に見えますが、雪が溶けると沢が現れ水が流れるそうです。

     小荒沢源頭を横切って10分も行きますと広い窪地に出ます・・・そこを「ブナ平」と呼んでいるようで、本日のメインポイントでありました。
    正に、見れば分ると言うブナ平でありまして、見事なブナがぞろりと育っている訳であります。
    一番太いブナでは、幹の周囲が3.8mにも成っているそうでありまして、戦後の乱伐を逃れた貴重な存在でありましょう。
    しかし、こう言ってはナニでありますが、桑沼から北泉の大倉尾根に上がる斜面にも同等クラスのブナの大木が並んでおります・・・一回り細いか?

    このブナは男の樹なんだそうです・・・ブナに雌雄ありましたっけ?

     で、大倉尾根の下のブナ林とブナ平のブナ林は生育条件がとても良く似ているな、と思ったのであります・・・シロート考えですけど。
    まず、どちらも南東方向に開けた場所にブナの大木が生えている訳であります。
    そして、共に稜線の陰で風が当たらず、日当りが良い訳でありますが、稜線の陰と言う共通項は、様々な条件のミソであるな、と私は思う訳であります。
    積雪期、どちらの稜線にも大きな雪屁が発達するのでありますが、これが春遅くまで、あるいは初夏まで大量の水を供給する訳でありまして、ブナが巨木に育つ原因は、雪屁の水である、と言うのが私の見解であります・・・えっ、ほとんど常識、でありますか?
    まっ、山で巨木が育つ為には、一に水、二にも水、三四を抜いて五に気温、なのだそうであります・・・たぶん。

    花染山から続く稜線に発達した雪屁と崩れた雪塊

     そんな訳で今回は自然観察会に同行させて頂いた訳で、普段の私の神風登山とは全く趣きが違う訳でありまして、歩行速度もまずそれなりであります。
    そして、やっぱり、40人からの人が列に成れば、先頭と最後尾は随分離れる訳でありまして、でありますから、前の集団は常に待つ訳であります。
    で、待てば冷える訳でありまして、本日、ほとんど水物を飲んでいないにも拘らず、汗をかかないのと冷えで、小便ばかりが出る訳であります。
    いやぁー・・・ホントーに良く垂れました・・・女性は大変だと思うんですけどねぇ・・・あっ、だから遅れて来る訳か?

     ブナ林の観察を終えてから三光の宮へ回ったんでありますが、これがまた新雪のラッセルがなかなかに深い訳でして、先頭は顔が曇っておりました。
    私は一番おいしい5〜6番手をキープ致しまして、楽してついて行って、で、三光の宮へは裏から廻って一番乗りと、嫌われるタイプでありますね。
    三光の宮からは帰り道になる訳でして、それぞれが思い思いにトレースを拾って下る訳であります。
    かなりの方々が塩ビ製の尻滑り板を持って来ておりまして、60代、70代の男女が雪の坂を転がり居りて行く訳であります。
    それなりの地位や仕事をこなした方々なのでありましょうが、皆様、ほとんど子供状態でありまして、黄色い声がこだましておりました。

     まず、私の独りきりの山行とは全く毛色の違う山登りでありますが、これもまた良いものであるな、と言う事で、また是非、参加させて頂きたいと・・・。


     この話 完


    まあ、適当に書いてますんで、間違いが有っても見逃してやって下さい・・・


    ご意見ご感想は 承っておりませんが・・・


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