よたよたと、山登り


    No.46

       

    天童高原〜面白山〜中面白山〜長左衞門平

      10月10日 積雪期の下見 

     面白山は所在は山形ですし、宮城県側からは行き難いので二口山系に入れて良いモノかどーか?
    まあ、しかし、高校生の頃面白山スキー場は良く来ていまして馴染みは深いんで、二口系列に入れちまう訳ですけど、異論もあるでしょうねぇ・・・特に山形側からは。
    で、それはさて置き、率直に言いますと、まず、とぉーっても良い山でした。
    ナニが良いのかと言いますと、眺めが良いのであります。
    そして、全編、どこを歩いても歩きやすく、とても明るい訳です・・・開放的な明るさとでも申しましょうか、気持ちが軽くなるんであります。
    そして、楽であります。
    今回のこのコースは、周回コースなので出発地点に戻る訳でありますが、私の勘では、登りよりも下りの方が一寸多いと思うのであります・・・いや、これホントです。

     
    開放的な天童高原キャンプ場からのスタートです。駐車場・トイレ・自販機あり

       8時30分頃、キャンプ場から歩き始めた訳ですが、看板・導標とも十分でして、まごつく事はありません。
    それどころか、長命水から尾根筋に入るまでは遊歩道的でありまして、木々に名札などもあり、参考になるのであります。
    出発から30分程、長命水までは緩い上り坂で、はっきり言って林間の散歩コースでありまして、登山ではありません。

    トラバースの道で南方向に開けていて大東岳が良く見えます。

     さて、長命水で帰り道の長左衞門平方向と別れて尾根に向かうと、ようやく本格的な登りになる訳です。
    それでも、まだまだ緩い登りで、息が上がるような登りでも無く、のほほんと登って行くと三沢山の山頂に飛び出します。

    三沢山山頂です・・・取り立ててドーと言う事も無い小ピークです。

     三沢山からの眺めもまずまず、それなりに開けていますが、そんなにじっくり感心して眺める程のモノでもないかなと、と写真など数枚撮って直ぐに面白山の山頂へ向かうのであります。
    おおっと、書き忘れていましたが、ここまでの道は唐松の林が多く、杉と違いとても明るい訳です。
    また、クヌギやナラ、クリなども多くドングリやクリのイガがそこいら中に落ちていました。
    不思議な事にクリは空のイガだけでありまして、地元民がさっさと収穫し終わった後のようであります。

    なんとなく、山頂には一等三角点があったような

     面白山の山頂が近づくと結構急な登りになります、が、しかし、山の標高が低いもんですから、長くは続かない訳です。
    ふうーっ、汗かくなぁ、と思っていると灌木がますます低くなって、程なくして山頂であります。
    写真を撮り取り、ゆっくり歩いても2時間あれば楽に登れるようでありました。

     で、特筆すべきは面白山山頂からの眺めであります。
    先週の船形山でも展望はすばらしく、365度はあろうかと思った訳でありますが、こちらはもう一息凄くて、その眺望はおそらく、390度にも達するのではないかと思えるのであります・・・まず、数学として成り立つかどうかはドーでも良い事でありまして、それはそれは見事な展望でありました。
    いや、どの山が見えるとか、どこまで望める、なんて言う問題ではなく、まず、いっぺん見てみろデバ、と言う事であります。
    一番気に入ったのは、船形方向、泉ヶ岳方向への眺めでして、電線や建物の人工物が皆無であるのが天晴でありました。
    それにしても静かな山でして、土曜日だと言うのに、ここまで、たった二人しか出会っておりませんでした。

     
    大東岳がドデーンと偉そうに見えるんであります。

     西の方に雲が湧き始めていますのでお天気は崩れるな、と思う訳で、んじゃぁ先を急ぎますか、と言う事で名残惜しい景色ではありましたが、中面白山へ向かって一度按部まで下るのであります。

    面白山山頂から下ってすぐ、JRの面白山高原駅へ向かう道と交差します。

     まあ、アレです、面白山が1264で中面白山が1223なので基本的には下り基調な訳でして、この辺もなんとなくこのコースが下りが多いなぁ、と思わせるところかもしれません。
    しかし、この稜線、両側を灌木やら這い松に隠されているんであまり感じませんが、よく見るとかなりきれいに切れ落ちている訳であります。
    じっさい、場所に寄っては結構な高度感を感じるところもあったりして、中々に楽しい稜線ある気になっているのであります。

    目指す中面白山のピークであります・・・紅葉が見事でありました。

    紅葉に見とれながら、ちょっと登り返すと中面白山の山頂なんでありますが、私の記憶には標識やら看板は見当たらなかったと思うのであります。
    で、中面白山から長左衛門平まで、とても気持ちのよい下りが続く訳であります。
    標高が下がってくると、所によっては樹木の高さが上がって視界が無くなりますが、しかし、基本的には見通しの良い明るい尾根筋を行く事になる訳です。
    例えて言えば、山形神室の稜線に似ているとも言えますが、明るさと言うか、開放感はそれ以上であります・・・気に入りました。

     
    どこに行っても大東岳が正面にデデーン、であります。偉そうでカッコイよ。

     ヘェー、この山は本来は岩山なのかな、なんて思わせる岩の壁なんかも見えまして、なかなかに山岳チックな眺めなどもある訳です。
    そして、足下は、一昨日の台風の大雨の後にも関わらず、乾いて気持ちのよい道が続いているのであります。
    しかも、標高を下げているのに、膝までも高さの無いチシマザサ程度しか生えていない訳で、視界は開けているのであります。

    長左衛門平・・・水場が無のがアレですが、テント場に良さそうです。

     さて、長左衛門平に到着しまして、ちょうどお昼時なんで、いつものようにラーメンなど煮て食おうか、と準備に取りかかったとたんに雨がぽつぽつと落ちてきました。
    うーん、とても良くない雲行きであるな、とは思ったんでありますが、ラーメン食わないと先へ進まない訳でして・・・。
    いや、食わなくても他にも食べ物はあるにはあるんですがね、しかし、生卵まで持ち歩いている関係上、ここは一つ、万難を排してでも食ってやらないと気持ちが収まらない訳であります。
    まあ、結果から言いますと、突風でガスは消えるは、雨水で増水したコッヘルの中のラーメンは半生で伸びるは、と、とっても美味しくないラーメンをいただいたんでありますがね・・・まっ、食い終わって直ぐに雨が止んだのはご愛嬌であります。

     と、言う訳で、お楽しみのランチタイムは悲惨な事になってしまった訳でありますが、まあ、これも含めて山の楽しみと言う事で、カッパを脱いで長左衛門道と呼ばれる長い巻き道を、朝に通った長命水まで行く訳であります。
    この道は面白山と中面白山の中腹をほとんど平行に巻いて行く訳でして、快適な散歩道の様相であります。
    もっとも距離がありますんで、せっせと歩いても長命水まで1時間強は掛かるんでありますが・・・。
    で、長左衛門平までは南向きに歩いたんでありますが、こちらは西斜面を北へ向かう訳でして、日当りは無いのであります。
    中面白山から先では、JR面白山駅から来たと思しき妙齢の女性一人と交差したきり、誰とも出会わない訳でして、長左衛門平からは皆無でありました。
    そんな訳で、西斜面のトラバースになる長左衛門道は暗くなるのが早そうなので、時間の調整と、熊鈴は必帯、と思います・・・こう書けばどんな雰囲気の道か、分かりますよね?

     途中、こちら側へ回っても相変わらず偉そうにデデーンと見える大東岳を眺めつつ、斜光になって違った趣きを見せる紅葉を写真に撮りながら、のんびりと下って駐車場着が2時でありました。
    いや、面白山の山頂付近の急登を除くと全編のんびりとした山歩きでありまして、ちょっと軽く一回りには最適の山であるなと言う事で、大好きな山の一つになったのであります・・・まあ、嫌いな山って、無いんですけどね。

    なんで天童高原にこんなモノがいるんですか?




     この話 完


    場所や時間はかなり適当ですので、ご注意下さい・・・


    ご意見ご感想は 承っておりませんが・・・


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