妊婦の警察署長という設定がユニークでいい。妊婦は走れない。凶暴な(?)殺人者と力で対抗できない。2 アンダー・グラウンド
どうなるのだろう、と思っていると、どうにもならない。何も起きない、というべきか。
日常のゆっりりした時間の流れが、ゆったりしたまま、ずーっと描かれる。
考えてみれば、殺人事件が起きようが起きまいが、日常は続いているんだよね。
当たり前のことに気づかされて、ほんとうにびっくりした。
実は、この映画、1995年にフランスで見た。この映画を見たくてフランスまで行った、というのはもちろん、嘘。フランス語の字幕、ユーゴスラビア語(?)という状況のなかで、どこまで理解できているかわからないけれど、猥雑なところが非常に気に入っている。3 誘惑のアフロディーテ
人間の愛憎と、戦争の愚かしさが、笑いのなかで展開される、そのエネルギーに満ちた感じが大好きだ。
頭の足りない娼婦をやったのは、「レオン」にでた少女が13歳のロリータをやった、なんとかという映画……まるで売れなくなった青春スター救済映画ともいう作品で、マット・ディロンの恋人を演じた女優でしょうか。4 ビフォア・ザ・レイン
頭のかるーい感じが、とても不思議でした。
ウッディ・アレンの映画はだいたい好きだけれど、これは映画ですよ、真実ではないんですよ、といった「枠」の作り方がとても楽しいね。
「マンハッタン」とか「スターダスト」も素敵だけれど、笑える映画が、もっと素敵だ。
95年の「ブロードウェイと銃弾」も大好き。
新しい映像には、いうことばがない。5 ユリシーズの瞳/蜂の旅人
美しくて緊張感のある映画だった。
「ユリシーズ」実は、95年にフランスで見た。この映画は、私は本当は好きではない。ユーゴの状況を描くには、何だか美しすぎる。「アンダー・グラウンド」と続けて見たせいかもしれない。6 デッドマン・ウオーキング
「蜂の旅人」は「霧の中の風景」と同じように、これもロマンチックすぎるような気がする。ただ、マストロヤンニが演じた男の「絶望」が何の説明もなく「絶望」であったことが、強烈な印象として残る。
最後のモールス信号が悲しくていい感じ。
私は、ティム・ロビンスに似たところがあるのです。童顔とか、身長のわりに頭が小さいとか。7 ゲット・ショーティ
それやこれやで、色々、思い入れもあります。(なんのこっちゃ。)
死刑囚描くだけではなく、彼によって殺された方の家族も丁寧に描いている点が、とても感動的だった。
年末に見ていたら、これがベスト1だったかも知れない。
ここまで選んできて、私は、コメディーが好きなのか、「芸術映画」が好きなのか、ちょっと分からなくなった。8 イル・ポスティーノ
どっちにしろ、最近のトラボルタはいい感じだ。ジーン・ハックマンは、昔から、ずーっと好きだ。うだつのあがらない感じが好きだ。
星空を録音するシーンに思わず涙が出た。星空に「音」などありはしない。ないけれども「音」を録音したい。その気持ちの切実さ心底感動してしまった。9 白い嵐
白い嵐というより、青い海のうねりに、船酔いしそうだった。10 ツイスター
竜巻が好きになった。
牛がとぶシーンが忘れられない。「また牛が飛んでいる」「同じ牛だと思うよ」なんて、笑っちゃうね。
コンピュータ・グラフィックスの威力にもびっくり。
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