遠いコンサート・ホールの彼方へ
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Gioacchino Rossini

Der Barbier von Sevilla


指揮:Christian Voss

演出:Daniel Slater

美術:Giles Cadle

衣装:Laura Hopkins

照明:Franck Evin

演奏:コミッシェ・オーパー

Graf Almaviva : Mario Zefiri

Dr.Bartolo : Stefan Stoll

Rosina : Elisabeth Starzinger

Figaro : Herman Wallen

Basilio : Neven Belamaric
Fiorello : Flrian Plock
Berta : Monica Erdmann
Ein Offizier : Henrik Pitt

2003年10月27日(月) 午後7時 ベルリン・コミッシェ・オーパー



日常公演、でもとっても面白かった

今日の演目はロッシーニの「セビリアの理髪師」。標題がドイツ語であることからお分かりの通り、コミッシェ・オーパーなのでドイツ語。全曲聴いたのは何時だったかということで話も大まかにしか覚えていない状況で見てどうなるか、詰まらなくて前半だけで帰るかなと思いきや、結局最後まで見てしまった。実に面白い演出と演技であった。
歌手は、正直なところ傑出して上手いとは思えなかった。特に伯爵役の声がフラット気味で少々聞くに堪えなかったし、ロジーナもあまり美声とは言えなかった。ただ、それでも最後まで見れたのは、その他の歌手、フィガロと悪役二人がそれなりの水準で歌ってくれたし、演出が面白かったのである。舞台設定を1960年代にして、幕にはいかにも60年代の髪型のブロンド美人のニュース・アナウンサーがニュースを送っているという感じで、ケネディとフルシチョフの会談といった本当のニュース画像の跡に、地方政治を牛耳っているバルトロがビートルズと一緒に写真に収まったりしている画像が流されて、幕が上がる。細かい部分を書くとキリが無いほど細部の動きとその連関に注意し、大道具・小道具を存分に使い、思いっきり馬鹿らしい演出も入れて、場内を爆笑させて幕となった(とりあえず、今日はこれくらい)。



因みに社会主義価格にもかかわらず場内の入りは半分も無かった。果たしてこのオペラ・ハウスに未来はあるのだろうか?


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