道楽者の成り行き
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4.ROTER OKTOBERに捧げる






 2003年10月27日

ベルリン 晴れ とても寒い一日

朝8時に目覚める。一応朝食を取る。ハム類が殆どなく、これまでドイツのホテルで食べた中では一番貧しい朝食。価格的には仕方ないところではあるが、次々回のベルリン行き(2004年2月14日)はもうちとまともなホテルに泊まることを決意。なお、朝は比較的お湯が安定的に出ることを発見。早速シャワーを浴びる。

月曜日なので、ベルリンの主だった美術館・博物館は皆休館なので、ベルリン動物園へ王様ペンギンを見に行く。同動物園の入場料は9ユーロ、これで王様ペンギン、さらにはパンダもいて、とても広くて散歩をするのにも気持ちがいい場所に入れる。因みに、ロンドン動物園の入園料は18ポンド、これで王様ペンギンもパンダもいないし、とても狭くて散歩はする所も無い。

ペンギン舎は新設されていたが、残念なことに椅子がなく、足が痛いので長時間の観察が出来なかった。それでもかれこれ30分ほどの間、殆ど胃袋と言われる紡錘形の体をじっくり眺めた。皆寝ていてあまり泳いでくれなかったのが残念。泳ぐ姿からはとても地上のヨチヨチ歩きは想像つかない。水の中を飛んでいるのである。

その後、パンダ舎に向かう。途中大型猫科の檻を見たら、普通の豹と黒豹が同じ檻の中で仲良く座って人間の子供たちを逆に観察していた。不思議な光景であった。パンダは、一匹だけいて、土まみれでうろうろと歩き回っていた。どの動物にとっても行動できる範囲が狭すぎてストレスが溜まっているのかもしれない。
続いて、クーダム周辺のメルクリン・ショップを2店回るが、幸い欲しいと思う品物が無く、無駄遣いをせずにすむ。楽譜店にも寄ってみて、足が痛くてろくに探す気力が無かったこともあり何も発見できず。大体これまでにこの店でめぼしい物は殆ど買ってしまったからなあ。

続いて再びKDWに。昼食を取ろうと思って、まず6階のセルフ式レストランに行く。あまり魅力を感じず、5階の食料品売り場のコーナーに向かう。こちらは色々食べたい物が数多くあったが、ドイツ語の表示が分からず断念して、クーダム近くのホテル内のドイツ料理店でアイスバイン他を食べる。前菜にビールまで頼んだ所に半端じゃない量のアイスバインが出てきて、腹がはちきれそうになった。ホテルに一度戻る。

午後4時過ぎにペンションを再出発。時間があったので、フリードリヒ通りにあるギャラリー・ラファイエットを初訪問、ブティックと食品だけしかない小さなデパートであった(パリの本店にもまだ行っていない)。さらに、開演まで時間があったので、件のCDショップを再訪問。週明けでも品揃えに変化無し。今度の土曜日にもう一度寄ってみることにして、コミッシェ・オーパーに向かう。


コミッシェ・オーパーにつくと、入り口に掲げて合ったのが上記のポスター、「赤い十月」である、マリンスキー劇場がベルリン・ドイツ・オペラに客演し、マルティン・グロピウス・バウ他では「ベルリン・モスクワ1950−2000」という展示を行い、フランクフルトの書籍見本市と連動してロシアの新しい作家の紹介をここベルリンでも行なわれており、ベルリンは「真赤」なのである。
ポスターの下に文字が書かれていた。ドイツ語が得意でない私にもよーく意味が分かった、「十月一杯、どの演目、どの席も11ユーロ」。いきなり社会主義価格に戻っている、それにしても事前に正規料金63ユーロも出してチケットを購入した進んだ資本主義国家英国在住の私の立場は、、、と思いつつ開演時間が迫ったので中に入る。本日の演目は、階級闘争オペラの傑作であるモーツァルト「フィガロの結婚」を換骨奪取した、右派反動のメッテルニヒ御推薦のロッシーニ「セヴィリアの理髪師」である。まず敵を知れ、か?

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