<不定期連載・Joe会長の競馬日誌>


★その4★

「誰でも死ぬまで現役だから」


ステージチャンプが去勢された。
それは、つまり、今後は乗馬に専念するということだ。

最近読んだ競馬雑誌にノーザンホースパークのことが少し紹介されていた。
ノーザンホースパークには元競走馬がたくさんいる。
主な仕事は競技乗馬。
性格がおとなしい馬は、観光客相手の曳き馬に登場したりする。
また、牧場スタッフの乗馬技術向上の手伝いも大切な仕事。

これから訓練されて、一人前の(一頭前?)の乗馬になったら、
ステージチャンプもそういう仕事をこなすことになるんだろう。
競技会に出たりすることもあるのかもしれない。
性格が穏やかだから、観光客を乗せるのに向いてるかもしれない。
牧場スタッフの乗馬技術向上の手伝いをして、
かげながら未来の競走馬の育成を支えたりするのかもしれない。
そうやって過ごす毎日は、あるいは、
種牡馬となって過ごすよりも充実した毎日かもしれない。
ステージチャンプには、その方が向いているかもしれない。

ステージチャンプがリアルシャダイの後継ではなく、
ダイナアクトレスの初仔であることは仕方のないことだ。
ステージチャンプが種牡馬になれなかったことは、正直、悔しい。
だけど、
種牡馬になったからといって、幸せや成功が約束されるわけではない。
種牡馬になれなかった馬が敗者というわけではない。

競走馬を引退したからといって、種牡馬になれなかったからといって、
馬生からリタイヤしてしまうわけではない。
不慮の事故などなく、急な病に倒れることもなく、
ステージチャンプがその馬生を全うできるのなら、
「いままで」よりも「これから」の方が長いのだ。
その長い「これから」を
乗馬として生きていくことに、いったい何の不満があるだろう?

 君に幸あれ




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