第104話「期待」


お休みを終えて、ボクは高木さんのところに戻った。
そして、いつものようにたくさんかけっこして、たくさん食べて、の毎日だ。
「れーす」にも何回か出て、勝ったり負けたりの繰り返しだ。
ん?勝ってはいないから、負けたり負けたりの繰り返し、かな?
いやー、負けたり負けたりだとなんかかっこ悪いな。
勝ったり負けたりってことにしておこうかな。

何さっきからぶつくさ言ってやがる?
大井さんがボクのご飯の用意をしながら、あきれたような声を出す。
あ、いや、こっちの話だよ。
けっ、どうせろくでもねぇことだろうし、知りたいとも思わねぇけどな。
ぐっ、何も言い返せないや。

それよりも、今週末も出走だぞ、調子はどうなんだ?
うん、元気いっぱいだよ。
そうだよな。
今回休む前くらいから、お前、体調はずっといいままだよな。
調子がいいから、珍しく、少し間隔を詰めて使おうってことになってくるらいだからなぁ。
うーん、そろそろ結果が付いてきてもよさそうなもんだけどな。
大井さんが首をひねる。

ボク勝てそうってこと?
いやぁ、勝つってところまではわからねぇけど、もうちぃっと着順が上でも不思議はねぇってことだ。
おめぇも最近は競馬でちゃんと走れてるしな。
うん、ボク頑張って、今度は勝つよ。
えへん。

調子に乗るんじゃねぇや。
大井さんにぽかりと頭をたたかれた。
ま、でも、今回は相手が若干軽いからな。
頑張れば勝てるかもしれねぇぞ。
そのためにゃあ、しっかり稽古して、しっかり食って、しっかり寝るこった。
大井さんは、今度はポンポンとボクの首をやさしく叩いてくれた。

うん、ボク頑張るよ。
真矢ちゃんも見に来てくれるみたいだしね。




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