その後、「おいしゃさん」がやって来てボクを色々診ていった。
「おいしゃさん」と話していた高木さんの顔には、珍しく笑みはなかった。
ボクの状態は結構「しんこく」なものらしい。
むむ、ボクどうなっちゃうんだろう?
でも、前に「れーす」中に「てんとう」してケガしたことがあったけど、
あの時の方が体が痛くて大変だったぞ。
それに比べれば、今回はそんなに体は痛くもないし、なんか大げさじゃない?
ボクはきょとんとしながらあたりを見回していた。
坂石さんと相談する必要があるねぇ。
大井さんと話す高木さんの声が聞こえた。
ボクはお休みをすることになった。
今回はちょっと長いお別れになるねぇ。
「きゅうしゃ」を離れる時、高木さんがそうボクに声をかけた。
そして「ぼくじょー」に帰ることになったんだ。
あんちゃんたちに会うのも久しぶりだ。
楽しみだな。でも。。。
そう、「ぼくじょー」に帰るには、あの化け物に長い時間乗らないといけないんだ。
昔と比べるとあの化け物「ばうんしゃ」にもだいぶ慣れたけど、それでも長い時間はなぁ。
むーん。
ただいまぁ。
おう、お帰り、オラ。
ははは、馬運車は相変わらず苦手か。
ちょっとげっそりしているボクを見てあんちゃんが笑った。
へ、へっちゃらだよ。
でも、狭いところにいたから、早く「ほーぼくじょー」で遊びたいよ。
ばーか。
あんちゃんがボクの頭をぺしっと叩いた。
お前は病気を治さなくちゃいけないから、放牧場で遊ぶのは禁止だ。
え、ええ〜っ。
聞いてないぞそんなこと。
ど、どれくらい遊んじゃダメなの?
そうだなぁ、こればっかりはわからんなぁ。
半年か1年か。
な、なんか目が回って来たぞ、むむーん。