第44話「四季」


短い「なつ」が終わって、「あき」がやって来ると、
メリーポピーお姉ちゃんはお休みを終えて「とれーにんぐせんたー」へ帰っていった。
うるさい「むし」もいなくなって、広くて青いお空にさーっと流れる風が気持ちいい。
うわぁ、お外で走り回るのがとっても楽しいなぁ。

って思っていたら、だんだん寒くなってきた。
もうすぐ「ふゆ」がやってくるらしい。
「なつ」も短いけど、「あき」も短いや。
そういえば「はる」も短かったね。
でも「ふゆ」は長いんだよね。
ボク達は寒いのより暑いほうが苦手だから、「なつ」よりも「ふゆ」の方がまだいいけど、
それでも寒いし、お空も元気がない感じになるし、ちょっと憂鬱だな。
「はる」とか「あき」がもうちょっと長いといいんだけど。
でも、ずーっと「はる」だったり「あき」だったりするのも、それはそれでつまらないのかな。

そうだぞ、ボクのひとり言を聞いていたおっちゃんがうなずいた。
冬が長いからこそ春が来る喜びは格別だし、暑い夏と寒い冬の間の秋は短いからこそ美しいんだ。
なんか小難しいことを言っているぞ。うむむ。
人間欲張っちゃいかん、ありのままを受け入れるのが一番だ。
でもボク「うま」だよ。

お姉ちゃんはお休みの後の「れーす」で勝って、「しゅうかしょう」っていう「れーす」で2着になったんだ。
当然のように、あんちゃんの「はないき」は荒くなった。
オーガナイトお兄ちゃんは相変わらず勝てないけど、2着3着が続いていて結構頑張っている。
ボクはどうなるかな?




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