第61話「デビュー戦」


「けいばじょう」に着いた。

ふう、これから「れーす」に出るたびに、あいつに乗ることになるのか。
むーん、問題だぞ。
え?怖いわけじゃないよ。ぜんぜんへっちゃらさ。
ただ、ほら、ちょっとあれなだけだよ。へへへ。
まあ、前にも言ったけど、乗っちゃえば問題ないんだけどね。

馬運車を降りると目の前には見たことがない景色が広がった。
へぇ〜、ここが「けいばじょう」かぁ。
わあ、なんかおっきな建物があるなぁ。
けっ、きょろきょろしてねぇで、ちゃっちゃと歩け。後ろがつかえちまうだろ。
大井さんがボクの引き綱をくいっと引っ張った。

「れーす」では走る前に「ぱどっく」っていうところでお散歩するんだ。
お散歩じゃないんだけどなぁ。
高木さんが頭をポリポリかいた。
でも、テンションが上がるよりは、散歩くらいに思ってくれるくらいのほうがいいけどね。
そう言いながらボクの首をなでてくれた。

そうそう、「ぱどっく」ではボクたちが歩く外に「にんげん」がたくさんいて、
ボクたちのことをじいっと見ているんだ。
ちょっと緊張しちゃうなぁ。
でもね、後のほうの「れーす」になると、もっと人が増えるらしいんだよ。ふぇ〜。

さて、いよいよ「れーす」だ。
よーし、頑張るぞ。

結果は「たいむおーばー」(※)っていうやつだった。

※タイムオーバー・・・勝った馬から決められた時間より遅くゴールしすること。
             当該馬は、一定期間競馬に出走することができない
             (←正確にはこの制度のことがタイムオーバーかな)。




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