「IPCC第4次報告書」 IPCC 08.01.06

名称初版全文要約
第1作業部会報告書(自然科学的根拠)2007.02.01英語原文和訳
第2作業部会報告書(影響・適応・脆弱性)2007.04.06英語原文和訳
第3作業部会報告書(気候変動の緩和策)2007.05.03英語原文和訳

今回の推薦する本というかレポートというべきか、これは今までのものとは少しというかだいぶ変わった趣向である。
それにこれが公表されてから既に1年も経っているじゃないかという声もありそうだ。
まあ、お待ちください、話をお聞きください。
IPCCとは気候変動に関する政府間パネル (Intergovernmental Panel on Climate Change)の略だそうでありまして、早い話我々日本人の税金がこんな研究にも使われているのであります。
何をしているんだですって?
よくぞ聞いてくれました。各国の方が集まって地球温暖化が本当に起きているのか? その時どうすべきかを研究しているんだそうです。
もっとも正しく言えば、IPCCは研究しているのではなく、世界各国の研究者が発表している論文を集めて読んでいるだけなんだそうです。

地球温暖化が大変だあ! 50年後には日本は今の東南アジアかアラビア半島の気候になってしまうぞう〜!
../wani.JPG 海面上昇が大変だあ! 50年後には東京は海に沈んでしまうぞう〜!
と学者も政治家もマスメディアも大騒ぎであります。
まあ大騒ぎすれば、学者は研究費がもらえ、政治家は票になり、マスメディアは売り上げが伸びてご同慶の至りでございます。宗教団体もおすがりする人々の喜捨で潤うかもしれません。
私は他人の幸運をうらやむほど心の貧しい人間ではありません。
残念ながら年末ジャンボは50枚パーでございましたが 
それに対して、我々庶民は温度上昇や海面上昇と叫んでも金にならず、前途を悲観してやけ酒を飲んでやけ食いする程度 
あげくに「すでに海面上昇は始まっている。さあ、あなたはどう対策しますか?」ときたもんだ。
ふざけるのもいいかげんにしろ、個人レベルで手の打ちようがあるはずがない。
じゃあ、あんたはどういう対策をしてるんじゃあ?
迫りくる海面上昇に備えて15フィートのボートを買って、4級船舶の免状でもとったんかい? とまぜっかえすのが精一杯 

ところが、大変だあ、大変だあ!という声は耳にたこができるほど聞いておりますが、語る人によって上昇する温度も、海面上昇の高さも違っているのにお気づきでしょうか? こういう話を聞くと変だなあと思いませんか?
../woman6.gif 語る人によって温度上昇も海面上昇も大きく異なるのはいったい何だ? と思わない人は考えない人である。
独自に研究をして、その成果を発表している学者もいますが、ほとんどの学者とマスコミと政治家の全部は研究した成果を語っているのではありません。
じゃあ?
そうです、IPCCの報告書を読んでそれを咀嚼して、我々無知蒙昧の民に易しく説いてくれているのです。無知で考えることのできない、我々にとってはありがたいことです。
でも、その語っているところは本当のことなんでしょうか?
疑がってはいけない、などと語ってはいけません。 
だって、出典が同じで語ることが違うのであれば、誰かが正しく他の人は間違っているかウソをついているに違いありません。
さらには全員が嘘をついているという可能性もあるのです。
さあ、そこんとこはっきりさせようじゃありませんか。

IPCCの報告とは別に地球温暖化の啓蒙をされている方もいます。
そうです、ノーベル平和賞をいただいたゴアさんです。
もっともゴアさんの言うのは常に正しいとは限らない。彼が序文を書いた「奪われし未来(ISBN4-88135-513-9)」の環境ホルモン説は否定されたも同然である。ところで「奪われし未来」が出版されたのが97年で、SPEED98の報告は2004年でその間約7年である。
ということは「不都合な真実」が2006年だから、7年後の2013年には地球温暖化は否定されるのだろうか? 
さらに言えばノーベル平和賞の価値は下がる一方。
金大中は金でノーベル賞を買ったといわれたし、環境の申し子ケニアのマータイさんも落選はするし国内は内乱で、ノーベル賞どころではない。もったいないことだ
おっと日本の受賞者佐藤栄作さんも歴代首相の中では評価が高くはない。
いつか小泉さんとか麻生さんもノーベル平和賞をもらうのだろうか? もっともそれより村山富一が平和賞をもらう確率のほうが高そうだ・・コマッチャウナア
futugou.jpg ゴアさんの「不都合な真実」には嘘とまでは言わないが、いろいろとトリックがある。
映画「トリック」はトリックが素晴らしいけれど、「不都合な真実」は不都合なことを素通りしている。
たとえば、二酸化炭素を排出しているという場面では、工場の煙突からモクモクと煙が上がっていたり、自動車の排気管からの色のついた排気ガスが映しだされる。
それを観て多くの人は「こりゃひどい!止めよう」って思うだろう。映画はそう思わせるためにそういう映像を入れたと思う。
しかし煙突から出るのは煤煙であって二酸化炭素と同義ではありません。だいたいいまどきの先進国ならあのような煙を出している工場に対して操業停止をさせますよ。色のついた排気ガスを出すような車は車検を通りません。
原子力発電所とかビルの屋上から出ている白煙はけむじゃなくて水蒸気が小さな水滴になったものでまったく無害ですし、二酸化炭素でもありません。
もっともあの白煙を問題だと語っている人もいましたが、そういう人は寒い冬でも白い息をしない特異体質なのかもしれません。
ともかく煙突のばい煙を止めたり、排気ガスをきれいにしても二酸化炭素は減りません。ガソリン車を電気自動車にしても元の電気を何で作るかによります。
今二酸化炭素はどこから発生しているのか?
考えるまでもない。日本の場合、運輸、民生、製造業がほぼ分け合っている。つまり業務用と個人用の自動車、一般市民の生活、工場でのエネルギーです。
じゃあ、二酸化炭素を減らすにはどうすればよいか?というのも考えるまでもない。一般市民にとっては車に乗らない、冷房も暖房もしない、テレビを観ない、インターネットをしないということになるのではないか? ついでに言えば「不都合な真実」のような映画を作ったり出版したりしないほうが二酸化炭素を出さない。
もくもくと煙を出す煙突、汚い排気ガスの車を改善してもだめなのです。
ゴアさんの映画の表現は詐欺あるいは欺瞞といわれてもやむを得ないのではないか。
ゴアさんのご家庭で使う電気を減らせば二酸化炭素が減ることは間違いない。なにせ我が家の100倍からの電気を使っているのだ。

これは気象庁のウェブサイトに載っている日本の真夏日の発生数のグラフです。
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21世紀になると真夏日が非常に多くなり、なんと年の半分は真夏日ではありませんか!
私のような怠けものは働く気にならなくなりそうです。子どもたちは日射病に注意しなければなりません。お嬢さん方はお肌を日の光に当てないように注意しましょうね。お年寄りは冬でも日向ぼっこができてよいかもしれません。
なんてバカを語っていてはいけません。
このグラフをみて、おかしいなあと感じないとあなたはおかしい。
この研究は2004年のものですから、2005年以降は予測です。2004年までのグラフの左半分をみて、それ以後が右半分のようになるだろうと思う人は少ないだろう。過去100年間真夏日が増えていると思えませんから。
しかしいったんこれが発表されれば、見る人はみなこれが正しいと信じてしまうのが現実である。
もっともこのグラフを見て、1970年代の地球寒冷化説が出てきたのもおかしいと思わざるを得ない。
1900年から1970年までの推移を見て、地球が冷えてくる〜という感じを持ちません。

予防原則、起きたからでは遅い、そりゃそうだ。反論しがたい理屈である。
しかし、今説かれている地球温暖化の温度上昇や海面上昇は私には納得しがたい。
21世紀中に温度がさらに4度上がる6度上がる、海面が60センチ上がる2メートル上がると言われても信用し難い。
ちなみに20世紀の温度上昇は0.74度、海面上昇は17センチだそうだ。(IPCCの報告書より)

おっと、初めに戻るが、IPCCの報告書は2100年に温度が何度上昇するとか、海面が何メートル上昇するとか断定していないことをご理解いただきたい。
実はIPCCの報告書はそんなこと言ってないのです。
そこに描かれているのは、いくつかのシナリオであって、このようなケースでは温度上昇や海面上昇の最大はいくら、最少はいくらという書き方である。ある意味まだるっこしいのであるが、判断は読む人に、さらに言えばどのようなシナリオを選択するかも読む人にゆだねているのだ。
何もご自身で研究したわけでもない学者やマスコミに、最悪値とか最大値を大声でどなっていただくことはない。

本日のお勧め
地球温暖化を宣伝しようと批判しようと、そしてそれを聞く一般市民も最低これくらいは読んでおかないと、間違えたり、嘘をついたり、だまされたりすることになります。
日本語要約版は全部で60ページです。ぜひ読みましょう。



もし2040年に90歳になる私が生きていたらどんなふうになるのだろう。
ケース1
温度上昇は4度、海面上昇は2メートルであった
ケース2
温度上昇は2度、海面上昇は30センチであった。
ケース3
地球温暖化は起きず、海面上昇も起きなかった。
佐為じいさんは、還暦を迎えた息子と海岸に釣りに行く。
「昔はここに野球場やオフィスセンターがあったんだね」と息子が言う。
「だがな、元々ここは海だったのさ。おかあさんのおばさん、わしらは稲毛のおばあちゃんと呼んでたんだが、その家は昔は海のすぐそばだったそうだ。わしが子供の頃は海岸から1キロも離れていた。お前が子供の時とうに稲毛のおばあちゃんは亡くなっていたが、その時は何キロも先まで埋め立てられていたね」
「ということは80年前に戻ったてわけか」
「まあそんなところかな」
「おっ、おとうさん引いているよ」
「また熱帯魚だ」
佐為じいさんは妻といっしょに歩くのが日課である。
「おじいさん、私たちが千葉に来た時に比べると少し海面が高くなったのかしら?」
「海面上昇なんて叫ばれたときは今にも海に沈むかと思ったもんだが」
「ディズニーランドの堤防を少し高くしたって聞きましたが」
「心配なのは台風のときくらいだろうけどね」
「でも暖かくて過ごしやすくなりましたね」
「老人に寒さは禁物だ、ここ数年老人の冬の死亡率が大きく下がったそうだね」
「憎まれっ子世にはばかるというからあなたはあと10年は生きるでしょうよ」
佐為じいさんはたまたま遊びにきた還暦を過ぎた娘と一緒に買い物に出かけた。
「お父さん、昔地球温暖化って言われていたのを覚えている」
「覚えているとも、集団ヒステリーていうのかなあ。そんな時代だったんだろうね」
「近所の子が卒論のテーマに『なぜ人々は地球温暖化を信じたのか』というのを選んだそうよ」
「ほうほう、それは頼もしい」
「おとうさんなら環境の仕事をしていたからそんな時代をよく知っているだろうって言ったら、その子ぜひ会って話を聞きたいって」
「若い娘ならいつでも大歓迎だよ」

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昨年引っ越しまして、我が家のまわりさえどんな名所(?)があるのかもわかりません。
今日は正月休み最後の日、近くのJRの駅から「駅からマップ」というのをもらってきて、そこに載っているコースを歩いてきました。7キロの標準で2時間コースを1時間弱で歩いて少しご機嫌です。
まだまだ若い者には負けん
えっと、これは歩いている間に考えた・・頭に浮かんだ・・ことを書いただけでして、あまり深い意味はありません。
まあ、そんなことです。


ぶらっくたいがぁ様からお便りを頂きました(08.01.06)
実は、私は今や定説になりつつある(というか、もはや定説を通り越して常識?)「温暖化人為起源説」には疑問があります。
IPCCの第4次報告書におけるいちばんの疑問点は、地球温暖化の原因が人為的な二酸化炭素の排出によるものであるという仮説が正であることを、根拠とデータをもって示していないところにあると思います。私は英語が苦手なので原文を読んだことはありませんが、少なくとも気象庁の翻訳版にはその記述がありません。
また、第4次報告書に掲載されているグラフからも大きな矛盾が見られます。
産業革命から今日までの200年間の範囲で気温推移のグラフと二酸化炭素濃度推移のグラフを見比べた場合、明らかに前者のグラフの方が先に上昇しています。そして、それを追うように後者のグラフが上昇しています。つまり、気温が上昇した結果、地球炭素循環の最大の放出・吸収源である海洋から二酸化炭素が放出されたことにより、その大気濃度が上がったと考える方が自然です。
もっと素朴な疑問があります。
物事には、必ずいい面と悪い面があるはずです。温暖化によって熱波で死亡する人が増えると主張する人たちは、どうして温暖化によって凍死する人が減ることを言わないのでしょうか。
推理小説では「被害者が死亡することでもっともトクをする人は誰か」が事件を解くカギになりますが、同様のことが言えそうです。
さて、温暖化問題を自然科学から政治経済の問題にスリ替えることでトクをするのはいったい誰なのでしょうか。
ペットボトルや古紙のリサイクル、マイバッグ運動、身の回りで“環境にいいこと”とされていることのウラにいったい何が潜んでいるのか、鵜呑みにしないで冷静に考えることが大事だと思います。
ぶらっくたいがぁ様 コメントありがとうございます。
地球温暖化は政治闘争、学問の勢力争いの様を呈してきております。
出版されている本も「温暖化地獄」(山本良一)から「暴走する地球温暖化論」(渡辺正他)、「不都合な真実」(ゴア)から、「地球温暖化の真実」(住明正)
二酸化炭素濃度の上昇が「温暖化の原因」なのか、「温暖化の結果」なのか?など専門家がわからないのですから、素人にわかるはずがありません。
いずれにしても、環境を守れという主張には偽善か慾得を感じますね。
京都議定書にしても、原発推進にしても、大学の先生の議論にしても、主導権争い、勢力争い、国家の利益、個人の損得が見えちゃいますもの。
もっとも何もするなというのも誰かの利益になっちゃうのかな?

tono様からお便りを頂きました(08.01.08)
やはり胡散臭い
佐為様 おはようございます。
私、地球の温暖化についてのマスコミ等の報道や特集を見るに付け、胡散臭さを感じている人間であります。
グラフから唐突な予測をしてみたり、仮に温度が上昇した場合の状況についても、北極の氷が解けて水かさが増す等というアルキメデスもビックリ理論が平然と語られたり、違う、山や南極の氷が溶けて水かさが増すのだ!とアルキメデスを立てても、山や南極の氷を溶かすほどの気温が、膨大な面積の海の水を如何ほど蒸発させるかは無視!等々!
温暖化を可能性在りにしたところで、私の暴言的思考では、二酸化炭素云々よりも、天地創造の神が、気まぐれで、地球の傾きを0.1度変えてしまったらどうなるか?
地球の軌道の半径をちょいと変えてみたらどうなるか?
の方が強烈ではないかと、何の根拠もなく思うわけであります。

迫りくる海面上昇に備えて15フィートのボートを買って、4級船舶の免状でもとったんかい? とまぜっかえすのが精一杯
・私、4級船舶を持っておりましたが、「今なら簡単な試験で1級取れますよ!」と4級免許を取るときにお世話になった事務所から悪魔の囁き!
法改正のどさくさに紛れ、今や立派な「正真正銘1級」であります。
問題は、、、船を持たない事だけです・・・

もし2040年に90歳になる私が生きていたらどんなふうになるのだろう。
・私は1952年ですから米寿です。(計算あってますね?)
子供はいませんので、はて、如何なる生息の様態を為しているでありましょうや?

NPO法人「地球温暖化で如何に儲けるかを突き詰める会」創るか!
tono様 毎度ありがとうございます。
一級と言いますと軍艦も含めてどんな船でも動かせると聞きましたが・・本当でしょうか?
私もほしい4級船舶・・といっても私は泳げないのですが・・大丈夫でしょうか?
おっしゃるように、地球温暖化を心配したり、二酸化炭素排出を減らそうと考えるより、これをネタにお金を儲けることを考えたほうがグッドですね。
おっと、京都議定書も、排出量取引も、新エネルギーもすべて利権のように思えるのは私だけでしょうか?

tono様からお便りを頂きました(08.01.11)
小型なら・・・
一級と言いますと軍艦も含めてどんな船でも動かせると聞きましたが・・本当でしょうか? 嘘です!
というか、私の場合1級に続は「小型船舶操縦士・・」でありますから、総トン数20トンまでの船でありまして、斯様な軍艦があれば、まあ乗れるわけですが・・・
因みに呉の「大和ミュージアム」に展示してある1/10「戦艦大和」の模型が仮に実働可で、密度が均一のままとしますと、排水量67トンですから、模型にすら乗れ無いという代物です。

私もほしい4級船舶・・といっても私は泳げないのですが・・大丈夫でしょうか?
問題ありません。
雄々しく「水漬く屍」になって下さい。

おっしゃるように、地球温暖化を心配したり、二酸化炭素排出を減らそうと考えるより、これをネタにお金を儲けることを考えたほうがグッドですね。
おっと、京都議定書も、排出量取引も、新エネルギーもすべて利権のように思えるのは私だけでしょうか?

ここに、少なくとも、もう1人おります・・・
おお!殿様、いやtono様 毎度ありがとうございます。
一級とはそうだったのですか。さっそくネットで調べました。
なるほど遠泳という要件はないようです。25mプールで泳いでいるだけの私でも水漬く屍にはなれそうですね。

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