ひゅうがを見に行く 2009.04.12

1週間ほど前、同志もっちー氏から短いメールが来た。
「来る4月11日、護衛艦『ひゅうが』見学を実施する。JR横須賀駅前に1000集合のこと。」
「なお、このメールは自動的に消滅する。」という文句はなかった。 

おお!これは一大事(なわけはない)
家内が買い物に付き合ってといっても、会社でトラブルが発生しても、何を捨てても行かねばならない。
止めてくれるなおっかさん、止めてくれるな妙春殿・・・誰も止めないか

それからの毎日、小学生が遠足の日を待つように、横須賀行きを楽しみにしておりました。
とうとう当日になりました。朝7時に家を出て一路横須賀に向かいます。私が初めて横須賀に行ったのはもう7年前のこと、
それ以降毎年1回か2回は行っておりますが、今回は「ひゅうが」でございますよ「ひ ゆ う が」
ご存じない方のために簡単に説明しますと、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦が古くなったので、その後継として建造されたものなのですが、今回は従来のように駆逐艦の後ろに飛行甲板を付けたタイプではなく、航空母艦のように前から後ろまでの飛行甲板がついているという、今までにない形態の船なのです。
マスゴミは空母と呼んでいます。どうせなら本物の空母なら良かったのですが。

電車が横須賀駅に入る前に左手に、探すまでもなく大きな船が見えます。
期せずして車内から「おお!ひゅうがだ。」と声が上がりました。
映画「男たちの大和」で新兵たちがはじめて大和を見たときに声を出したのと同じです。
でもあのときの大和はCGでちゃちいかったです。
ひゅうが



約束の時間より1時間近く前につきました。
駅にひゅうが公開のポスターが張ってありました。
私はもっちーさんから知らせを受けてひゅうが公開を初めて知りました。
東京駅にもこのポスターを貼ってくれればよいのにと思いました。
横須賀駅には遠くから来たのが一目瞭然の家族連れ、カメラを持ったいかにもマニアという人、私のように待ち合わせの人があふれています。みなひゅうがを見に来たに違いありません。

もう既に駅前から海上自衛隊までの数百メートルの間行列できています。海上自衛隊の人が「最後尾」なんて看板を持って案内しています。
ひゅうが
早く入るためにはすぐに並びたいところですが、まあさきがけはできませんので他のメンバーがそろうまでヴェルニー公園からひゅうがを眺めておりました。
正直言いまして、ひゅうがはずんぐりむっくり、あまりかっこいい船ではありません。私はそう感じました。ひとつには甲板の高さに比べて全長が短くかっこ悪いのです。第二に甲板上の構造物が大きすぎます。特に艦橋から後ろの煙突やアンテナの並びが「こんごう」と同じです。そのため横から見ると航空母艦というより普通のDDが大きくなっただけのように見えます。
艦名艦型排水量
トン
全長
アメリカジョージワシントン
ニミッツ
../nimitz.gif満載
98500
333
ロシアアドミラル
クズネツォフ
AdmiralKuznetsov.png満載
67000
305
フランスシャルル・ドゴールCharlesdeGaulle.png満載
40600
262
イギリスインビンシブル../ukcv.gif満載
19700
207
韓国独島(ドクト)dokuto.gif満載
18850
200
日本ひゅうが18ddh.gif基準
13500
197
日本おおすみoosumi.png基準
8900
178
*上記イラストはアイコン&お絵描き工房から頂きました。

もっとすらっとしていればいいのにと思いましたが、兵器とか機械は理由があって形が決まるのでしょうから、素人がかっこいいとか悪いというのは意味のないことなのでしょう。

約束の時間になりますと、モグラ、たぬき、バイキン、もっちー、そして私おばQと、もう人間でも動物でもない化け物というか魑魅魍魎がそろいました。KABU先生も来たかったそうですが、残念ながらお仕事とのこと
では行くぞ!と行列の最後尾に並びます。

昔、「愛するって耐えることなの♪」なんて歌がありましたが、自衛艦見学は「待つことに耐えることなの♪」というくらいなかなか進みません。というのにはわけがあるのです。
手荷物検査です。今どきは空港でも、皇居の一般参賀に行っても、どこに行っても手荷物検査受けなくてはなりません。私が他の会社を訪問したとき、建屋に入る前に手荷物検査を受けなければならないところもありました。
イヤハヤ、とんでもない時代になったものです。テロリストだけでなく、毎日新聞記者も旅行の記念に空港に不発弾を持っくる時代です。そんなばかがいるおかげで我々は社会生活で大変な迷惑でございます。
2003年5月1日、人間の盾としてイラクに入国していた毎日新聞写真部記者が取材活動の記念にと持ち出したクラスター爆弾のM77子弾の不発弾がヨルダンのクィーンアリア国際空港で爆発し、1人が死亡、5人が負傷する事件が起きた。(ウィキペディアより)
人を殺傷して、人間の盾ですって!
人間の槍の間違いではないのか?
さてスイスイと進めば良いのですが、みなさんコルトガバメントとか手投げ弾とか持っているのでしょうか、通るたびにピーピーとかブーブーと警告音は鳴りやみません。
実を言いまして私も万歩計をつけていたので、ピーピーなりました。もっちー氏はコインがポケットに入っていてピーピー、タヌキは音こそしなかったものの、手荷物検査のかごに携帯電話を忘れて・・という具合で、前途が懸念されます。

懸念はすぐに現実となりました。
やっと船にたどり着くとまたもや長い行列・・自衛隊の方が1時間待ちですなんて軽くおっしゃる・・オイオイ冗談じゃないぞ
晴れぬ長雨はないといいますが、ともかく順番が来まして階段というかはしごというか3階分くらい登ると甲板に到着しました。

ひゅうが いやー広い、甲板上にゼロ戦、艦攻、艦爆が並べば、真珠湾攻撃に向かう赤城艦上に立つという感じです。
甲板上にはヘリコプターとか車両とかいろいろと展示してあります。
同じ仕事をするのに狭い甲板より広い甲板の方が安全に能率的にできるでしょう。今まで「くらま」とか「はるな」のサイズで対潜ヘリコプターを運用していたのは大変なことだったでしょう。そもそも無理だったのではないでしょうか?

CIWS(シウス)が甲板前方にあります。大和の25mm機関砲は毎分120発だそうですから二連装でも毎分240発、それに対してCIWSは毎分3000発発射するそうです。それも完全自動です。半世紀の差というのはものすごいです。こんな便利なものがあったら、男たちの大和で機関砲の弾丸のマガジンを担ぎあげなくても良かったのにと思います。

しかし家族連れの多いこと、まだ乳飲み子を抱っこしたりしているお母さんもいます。日差しが強く赤ちゃんがかわいそうです。

ひゅうが 艦橋の見学はまたまた長―い行列なので、もう諦めました。
帰ろうとするとこれまたヘリコプターを格納庫から上げ下げするエレベーターに乗るのが長ーい行列。階段を降りようかと思いましたが、聞くと500人くらい一度に乗れるとのこと。
じゃあ記念にエレベーターに乗ろうということで行列の最後尾に・・信号二回待ちじゃなくて上げ下げ二回待ちで乗ることができました。

さて予定ではひゅうがを見学してお昼を食べようという目論見だったのですが、既に2時過ぎ。タヌキとバイキンは仕事があるので帰ると言います。お仕事お疲れ様です。
お二人をJR横須賀駅で見送り、もっちー氏の案内でドブイタ方面へ
遅い食事をしてから、もぐらと私はもっちー氏の案内で軍港めぐりという遊覧船に乗ります。

もっちー氏がいろいろと教えてくれます。
ひゅうがの全長が200m以下であるのは、200mを超えると巨大船という区分になって東京湾を航行するときにいろいろな制約があるからだそうです。
アメリカ海軍のホテルの船とか海上自衛隊の緊急時派遣用の船などいろいろあるものです。
海上自衛隊のDDはピカピカ、反対側に停泊しているアメリカ海軍のアーレイバーク級のDDGは赤さびが目立ちます。
原子力空母ジョージワシントンもいました。従来のキティホークなどと比べて大きくなったという感じはありません。
ちょっと外に出ると海はきれいです。海から見る景色は陸側から見た感じと大きく違いました。

ひゅうが 遊覧船から降りると誰からともなくビールを飲もうとなりました。
生ビールのうまかったこと!
3杯も飲んでしまいました。
普通ビールを飲むとオシッコがでるのですが、全然出ません。暑かったんですね

家に帰ると家内が開口一番「日に焼けたわね」と言いました。
まさしくそのとおり、風呂に入るともう顔面が痛くて痛くて・・・

本日の提案
サヨク新聞から読売新聞・産経までマスコミは空母型護衛艦とかヘリ空母と呼んでいる。この際それに便乗して、艦種記号をDDH(ヘリコプター駆逐艦)からCVH(ヘリコプター航空母艦)に改称したらどうでしょうか?

本日の心配事
韓国は「おおすみ」を見てくやしくて「独島(たけしま・ドクト)」を作りました。
「こんごう」を見てくやしくて「世宗大王(せそうだいおう・セジョンデワン)」を作りました。
今度は「ひゅうが」を見てくやしくて「對馬(つしま・テマド)」を作ることでしょう。 
でもその前に韓国は経済破綻するかな? 
*韓国は日本の対馬も韓国領土であると主張している。



木下様からお便りを頂きました(09.04.12)
げげっ!
普通ビールを飲むとオシッコがでるのですが、全然出ません。暑かったんですね
ものの本によれば、ビールには利尿作用があるので身体に水分が足りなくなっても排尿してしまうようですよ・・・。それでも出ないという事は佐為様の身体はカラカラだったのではないでしょうか。お大事に。

ゲゲッ!
明日にでも医者に行かねば・・・


アオバズク様からお便りを頂きました(09.04.15)
暖かな、日々が続いております。お元気そうでなによりです。横須賀へDDHを見に行かれたようで羨ましいです。私は陸自の展示しか行ったことが無いもので…。
やはり目前だとかなり大きいようですね。広大なヘリ甲板(固定翼は搭載しないので飛行甲板ではない)、右舷に設けられた艦にしてみればやや大きいかな?と思える艦橋。そもそも「ひゅうが」は航空母艦としての機能も性能も持ち合わせてなく艦型としては「ヘリコプター専用艦」、部類としては「強襲揚陸艦」または「対潜巡洋艦」なのだから当然ですね。あっ当方はいささかの軍事好きでございます。しっかし、サヨクどもはこれをどうしても「空母」にでっち上げたいのですかね。噴飯ものです。
航空母艦の条件は、
1、固定翼機を搭載し
2、飛行甲板を有し
3、ここから飛行機の自力により、またはカタパルトで射出して発艦、または着艦させることが出来る艦をいう
4、飛行機が艦上に着艦せずに水上に着水し、これを収容する艦およびヘリコプター専用艦は空母とはいわない
仰せの通り、写真を拝見する限り全長の割に乾舷が高いのか「寸詰まり」に見えますね。でも
こういう艦があると国防だけでなく、災害等のときにどれだけ有用か考えなくてもわかると思いますが「面白くない」似非日本人が少なくないようです。これに刺激されて(韓国あたりが)どんどん軍事費を費やして疲弊するのはいつでしょうか。日本は作っただけで「戦わずして勝つ」、この「ひゅうが」が切り札になるだろうか。歌ではないけど「皇国の四方を守るべし」に徹して欲しいと願うばかりです。

アオバズク様 ご無沙汰でございます。
お言葉でありますが、ヘリ空母というカテゴリーはれっきとして存在し、艦首記号もCVHとされております。英語のウィキペディでもHelicopter carrierという項目があります。
それにアオバズク様の定義ではアメリカの「強襲揚陸艦」はすべて空母になります。まあ空母といっても大きな違いはないと言えばないようですが?
平和主義者は海上自衛隊の汎用DDを戦艦と呼んでましたし・・
まあ、定義はひとそれぞれでありまして、いろいろな見解があってもよろしいと思いますが。
アオバズク様からお便りを頂きました(09.04.15)
そうでしたか。「ヘリ空母」という言葉は便宜上の俗称ぐらいにか思っていませんでしたが、いつしかちゃんとした「用語」になっていたんですね。実物をみる機会がないので見識が偏ってしまっているようです。


ふっくん様からお便りを頂きました(09.04.15)
いいですね〜
佐為さま
「ひゅうが」を見学なさったとのこと。いいですね。先代の「日向(ひゅうが)」は同型艦の伊勢とともに戦艦から(世界でも類を見ない)航空戦艦に改造された船・・・今までにない形の船として先代にあやかったのかもしれません(わたしの勝手な想像です)。わたしの地元からは呉が一番近いのですが、いやはや近いといっても車で数時間。でもたまには行きたいなと考えています。
海上自衛隊も最近は昔の軍艦の名前をつけるようになりましたね。イージス艦はいずれも旧海軍の戦艦や巡洋艦の名前ですし、先ほど事故を起こした護衛艦もそうですね。日本の代名詞である「扶桑(ふそう)」や「大和(やまと)」などもそのうち出てくるのでしょうか?わたしの業界(建設業)ではたまに見かけますけどね。でも、海上自衛隊の船にやまと・・・Yamatoは、諸外国にとってインパクトが強すぎるでしょうか?
昔ハワイに行ったときにふつーの店のおばさんに「ミズーリーを見たか」と聞かれて、「見たが日本のヤマトは知っているか?」と聞いたら、「ミズーリーくらい巨大な戦艦だろう」と言っていたのを思い出す・・・。

ふっくん様 ご無沙汰しております。
ヤマトはすでに使用済ですよ  ご存じない?
沈黙の艦隊の主人公の潜水艦でございます。
ミズーリとはほとんど同じですね、形もそっくりといえるでしょう。
でも日本の最高の戦艦は三笠ですよ。戦争に行って勝利して、永遠に保存されるなんてもう軍艦冥利に尽きるでしょう。
いつかご一緒に三笠に行きましょう。


tono様からお便りを頂きました(09.04.16)
お久しぶりです。
「ひゅうが」を見に行かれたのですね。いいなぁ〜〜
私は佐世保には時々行って護衛艦見学とかするのですが、車に国旗と海軍旗を揚げて行くと、喜ばれます。(本当か?)
軍艦の名前と言えば「大和」ですが、宇宙戦艦やら原子力潜水艦やら、やはり日本人の魂を描こうとすると良くも悪くも使われているようです。
../yamato.gif 私は、仕事で「やまと」に乗船したことがあります。
 大きな船でした・・・・
くだらない事を書いてしまいましたが、やはり海上自衛隊が日本海軍になるのは、軍艦に「大和」または「やまと」と言う名前が復活する時でしょうね。
最近は、時々街角でマイクを握っていますが、町行く人の微妙な反応を感じて癖になりそうです
私は世論調査より、この自分の肌感覚を信じて行きたいと思います。
海自の海賊退治出動は、マスコミの調査以上に、「肌感覚」は「当然だろう」という雰囲気でした。

tono様 毎度ありがとうございます。
へえ!「やまと」という船があるのですか! 知りませんでした。
まさか46サンチ砲が9門ついていたりして・・・
横須賀の自衛官のお話では、旧海軍の軍服を着てくるミリタリーマニアには参っちゃうねとのことでした。
ところで、一般人が自衛隊の服を着用するのは法律違反になるのだろうか?
アメリカでは兵役についていたとき以上の軍服、階級章を付けると違反のはず・・
平和ボケ国家日本では自衛隊員の服を着ても無罪なのかもしれません??
我々は国旗 、海軍旗 程度にしておきましょう。


ふっくん様からお便りを頂きました(09.04.16)
佐為さま
そうですね。日本の独立を守った三笠にいつか一緒に乗船しましょう!
ところで・・・
私も大和(やまと)に乗船したことがあります。といっても私の場合は映画のロケセットですが・・・。あれは建築基準法の関係で艦橋や煙突は造れませんでしたが、なかなかのものでした。昔、模型に顔を当てて乗船気分を味わっていましたが、ロケセットは十分乗船気分を味わえました。メインの主砲もでかかったですが、本物はさらにでかかったということ。
意外というか、やはりというか人出は凄かったです。かつて宇宙戦艦ヤマトが爆発的なヒットを飛ばしたのは、戦艦大和をモチーフとして作られたからだと言う話もあるくらい日本人と「Yamato」は切っても切れないものなのですね。
船にしろ建設会社にしろ運送会社にしろ「Yamato」は日本人とともにあるのだなぁと感じました。

ふっくん様 毎度ありがとうございます。
実は私はセットがあったとき見物に行かなかったのですよ・・・
返す返すも、それが残念です。
当時、朝日新聞には「大和のセットが街の景観を台無しにしている」という記事が載っていました。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。朝日の情熱には負けそうです。

外資社員様からお便りを頂きました(09.04.17)
ヤマトの話
”ひゅうが”の乗船記有難うございます。
気が短いせいか、乗船の待ち時間無しで、動画も写真も、楽しいお話もうかがえたので、儲かった気分です。
Tonoさまのお話を拝見して、もう一つの”ヤマト”を思い出しました。正確にはヤマト-1なのですが、なぜかヤマト2以降はアニメ以外には存在しないようです。作られたのは10年以上前で、今でも神戸で雨ざらし、もとい屋外展示されているはずですし、推進機はお台場の船の博物館にあるはずです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%881
駆動方式が、海水が伝導体なので電磁推進で、フレミングの法則で動くのです。この為、スクリューもジェットポンプもなく、静粛かつ高速運動が可能でした。ただ、大電流を発生させるので、コイル冷却が課題で、当時は液体ヘリウムを使って、これらの装置でペイロードが少ないという輸送手段としては致命的な欠陥となっていました。
昨今では、リニア技術も発展して新幹線も実現可能になっていますので、潜水艦やら兵器への応用ならば、採算の問題はクリアできるのかもしれません。
(もしかして、既に出来ているというのは仮想戦記の読み過ぎですね:笑)

外資社員様 毎度ありがとうございます。
ずっと昔その話を聞いたことがあるような気がします。
スクリューというのは昔からあったわけではなく、21世紀以降もあるとはかぎらないでしょう。外輪船がスクリューになったように、これからは全く異なる推進方法になるかもしれませんね
 
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