赤鉛筆物語 2009.02.22

以前、ボールペン物語というのを書いたことがある。ボールペンも赤鉛筆も筆記具、また同じような話だろうと想像したあなた! あなたはエライ! 似たような話ですが、まあ読んでくださいな。 
ということで始まり始まり
何が始まるのかですって? あまり問い詰めないでくださいよ
つまらない小物を長年使っているってことありませんか
つまらないものってなんだ?と言われると、言葉に詰まってしまいます。
あれですよ、あれ、机の上の小物とか、壁のかざりとか、まあそんなものですよ

今はあまり手で書きものをするということがありません。仕事の書類、ウェブの原稿、年賀状、友人へのお手紙、銀行の引き落とし、市役所の印鑑証明の登録と交付依頼・・・みんなキーボードで打ち込む。いまどき手で文字を書くなんて、プリントされた書類へのコメントとか、アイデアを考えるときフリーハンドで絵や文字を書くときくらいしか思い当たらない。だからボールペンの使い道というとメモを取るとか、サインをするとき、手帳への覚書程度しか用途がありません。
私はなんと幸せ者だろうか?
私は生まれつき字が下手で(そんな言い訳があるだろうか?)社会人になったとき、字を書かなくてもいいようにとタイプライターを買った。当時オリベッティなんてのがブランドでしたが安物のブラザーでした。電子式でも電動でもありません。キーを叩くとレバーが伸びてインクリボンの上から紙に文字を打つという、メカニカルのもので2万円くらいだったと思います。それでキー入力を一生懸命練習したものです。
1960年代末当時、そのうちパソコンが現れるとか、ワードプロセッサーが現れるとか、手で字を書くことが少なくなるなど予想もつかなかった。字がへただからタイプで打てばいいというのも安直ではあるが、そう思ったのだからしょうがない。
70年代中ごろから私は工作機械のNCプログラムをするようになった。当時は自動プロなどなく、座標計算して加工の動きを頭の中で考えて、数値とGコード、Mコードを一字一字キー入力して紙テープを作った。私のタイプの力はこのとき活躍の場を得たのである。 
その後、NECのPC8001が現れて、QWERTのキーボードを叩けることが特技としてみとめられるようになった。
業務でパソコンが使われるようになって、キー入力はそろばんと同じようなオフィスワーカーのリテラシーとなった。もっともそのとき既にそろばんは必須技能ではなくなっていた。
90年頃、勤めていたところで仕事が現場から事務に変わると、私のキー入力の技能はマスマス冴えわたり(?)、文章を作る早さは誰にもまけなかった。左右の人差し指2本でモニターとキーボードを見比べて打つ人に比べると5倍以上は早かっただろう。
芸は身を助けるというが、おかげで私はなんとか仕事にありついてきたようです。
30年前ブラインドタッチできれば、すこしかっこいいかと思いましたが、今ではかっこいいどころか、生活する上での必要な技量となりました。先見の明があったのでしょうか? 

../pen.gif さて、字がへたで手書きが嫌いな私でも、チェックや添削などはやはり鉛筆を使わないとならない。会社で書類を見ていて、あちこち手を入れようと思って引き出しを引っ張り出すと赤鉛筆が見つかった。それを見てその鉛筆が前に働いていた会社で使っていたものであることを思い出しました。その赤鉛筆を買ったのは、もう20年以上前になります。あれから職場を変わっても私についてきた・・無意識に持ってきた・・ということでしょう。

そんなことを思って、引き出しをあさると昔のものがいろいろありました。
文具用のはさみ、これは30年くらい使っていると思います。こんなもの堅いものを切ったり、ねじまわしの代わりに使ったりしなければ一生ものでしょう。
字消し板、ご存じありませんか? 知らない方のために説明しますと、縦5センチ横10センチくらいの薄い金属板に大小いろいろな大きさと形の穴があいているものです。書類や図面を書いていて一部を書きなおすとき、消しゴムでごしごし消すと周りも消してしまいますよね。そのために紙の上に字消し板をおいて、必要なところだけ消しゴムで消したのです。まさに手書き時代における必需品です。
ハンコは高校の時おやじにもらったつげの三文判をいまだに使っています。もちろん実印と銀行印のセットは結婚したとき作りましたが、日常使う認印は親父からもらったものをいまだに使っています。

みなさんの自宅あるいは職場の机の引き出しにも似たようなものってあるのではないでしょうか?
会社に入ったときご両親からもらった万年筆がインクが固まったまま入っていたり、硬化して使えなくなった10年前の消しゴムとか、15年前に付き合っていた彼女の写真とか・・この辺になると危なそうです。

本日の言いたいことは何か?ですって
そうそう、その赤鉛筆で添削をしたというだけです。
赤鉛筆はまだ使用可能でした。



あらま様からお便りを頂きました(09.02.22)
ケイバ・・・じゃなかったの
佐為さま あらまです
「赤鉛筆」と見て、「ケイバ」「競輪」を連想するのは小生だけでしょうか。
「添削」のお話だったんですね・・・・。。。。

あらま様 毎度ありがとうございます。
武蔵野線はギャンブル路線とか呼ばれていて、沿線には、府中競馬場、中山競馬場、船橋競馬場、オートレース、競艇と賭けごとの好きな人ならよだれが出そう?
車中には赤鉛筆を耳にはさんで競馬新聞を握りしめた人が大勢乗っているそうです。
私はギャンブルには縁がなく、赤鉛筆から競馬を連想しませんでした。


木下様からお便りを頂きました(09.02.23)
赤鉛筆
学生の私は重宝しています。テキストの重要な箇所を囲むのはペンではいけません。でも赤は眼が疲れるんです。そういうわけで緑鉛筆の出番です。

木下様 お許しください!(平伏)
あなた様からのメールがゴミメールの中にまぎれて今の今まで気が付きませんでした・・・・
スミマセーン


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