エコとエゴ 2009.05.17

20世紀の終わり頃からエコロジーが世界的流行になり、21世紀の現在では絶対的価値観とあいなったようだ。絶対的とは文字通り、対抗することを認めない、対抗できないという意味である。だから、ソ連時代の共産主義、天動説時代あるいはローマ教会が絶対の時と同じく、その教義に反対する者や疑義を呈する者は有無を言わさず逮捕・処刑されてしまうありさまです。
実は私は隠れアンチエコなので生きのびるために職場とか環境の会合ではエコ信者を偽っております。だから精神が不安定なのです 

さてエココロジー略してエコは正義なのか?ということを暇にあかせて考えてみました。いやあ正直言いますと、私は考えると知恵熱が出るのでほんとは頭に浮かんが妄想を書くだけです。
エコが大事だ、エコが大切だという人はたくさんいます。いえもちろんエコなんか重要ではないなんておっしゃる方はいません。いたとしてらすぐに逮捕処刑されてしまいますから。
エコが大事だという人はどのようなことを語り、どのようなことをしているのでしょうか?
きっと私のようなアンチエコとは違い、清く正しく美しいお姿お暮らしなのでありましょう。

エコを唱える大学の先生が言っていました。
「ハイブリッドカーを愛用しているがこれはいい、従来の車に比べて燃費がいい。」
はあ、そうですか。私はハイブリッドカーもなければ、バイクもなければ、電動アシスト自転車もありません。親から頂いた二本の足で歩き、歩いて行けない遠くは電車という大量輸送手段を使っております。
その先生に言いたいです。ぜひともハイブリッドカーを捨てて、お歩きなさいって!
../car.jpg 私も田舎では車がないと生活ができないといいました。実はそうでもないのです。地方都市の住宅地に70坪とか100坪の敷地を構えて戸建て住宅に住めば、それは市街地から5キロや10キロは離れなくてはならないでしょう。当然車がなければ便利な暮らしができません。だから高齢になると市街地の狭い戸建てとかマンションに移る人が多いです。でもそうすれば暮らしていけるわけです。田舎だから車が必要というわけではないのです。だから、車がないと暮らせない、高効率の車が必要、ハイブリッドカーは現時点入手できる高効率車だからそれを使うべしというのは正しい論理ではありません。
ところで大衆車を保有し維持するには年間40万円くらい要します。タクシーをそれだけ乗ろうとすると車が要らないのではないかと思います。嘘だと思う方は試算してください。
いやしくも大学の先生であるなら、ハイブリッドカーがいいなんてケチなことをいわずに、日本の都市構成、人口配置を含めた総合的観点からの省エネを考えてください。たとえば、日本の工業地帯、農業地帯その他と産業と人口の大幅再配置、再構成を図ったらどうですか。独裁だ、強権だといわれてもやむをえません。自然環境変化によって、人間の基本的人権は制限されることは当然です。緊急避難を批難してはいけません。そう考えれば過疎、過密なんて問題は実は問題でなく、単なる現象であり、悪いことではないのかもしれませんよ。

工場のオートメーションは20世紀半ばに完了、車のオートメーション化は20世紀後半、そして現時点は住居のオートメーションが進行中です。
外出先で家の中を監視できる、外出先で暖房のON/OFFができ帰宅した時は快適な温度になっているなんてのが現代です。当然システムを売る会社は激しい競争をしております。
オール電化、エコキュート付き、空気のエネルギーを使うので電気代安いよ
ガスで給湯、電気給湯より省エネルギー
白状しますが、私の家はエコキュートなんですわ。快適です。いつでも温かいお湯が大量に使える。それでも今までの給湯のガス代よりはるかに安いんです。そしてガス漏れガス中毒の恐れもない。
ところで21世紀初頭の現在、エコキュートというヒートポンプ給湯とエコジョーズというガス給湯がシエア競争しています。お互いに相手より効率がいい、安い、CO2が少ないとデータの比較広告を出していますが、双方とも自分の方が良いという不思議な現象!
まあ、そんなこと目くそ鼻くそです。お湯がないと暮らしていけないのでしょうか?
私が生まれたころ、昭和20年代初めはお湯どころじゃありません。水道が各戸にありません。30戸ほど住んでいる長屋に蛇口がいくつかあるだけです。みんなそこから水を汲んできて炊事をしました。洗濯するほどの多量の水は持ってこれませんから、水道のあるところで奥さん連中が並んで洗濯したのです。
エコを叫ぶ人なら、エコキュートもエコジョーズも使ってはいけません。いえ、ガスの瞬間湯沸かし器も使ってはいけません。だってあなたエコ派ですもの、主義を体現しなければ・・
当時は、下着を毎日取り換えませんでした。ワイシャツだって洗濯するのが大変だからと襟とカフスが取り外しになっていてそこだけ洗濯するものがありました。見た事ありませんか?
お風呂も毎日入れません。当然シャンプーも毎日なんてしません。できなかったのです。「不潔!」なんて言ってもしょうがありませんよ。「じゃあどうするの?」といわれたらどう答えましょうか?
「買い物にはエコバッグを持っていきましょう」とおっしゃるあなた。なんでエコバッグが必要なの? お店でくれるポリ袋がいやなら風呂敷でも肩にかけているヴィトンのバッグに牛乳と野菜を入れてお帰りなさい。あなたはエコ派でしょう。 エコバッグなんて環境に負荷をかけてわざわざ作るまでありません。(断言)

ところでエコ生活を進めるウェブサイトなんてたくさんあります。環境省で地球温暖化を防ぐための「一人ひとりの地球温暖化対策」というのがあります。ではひやかしに見てみましょう。

冷暖房の設定温度を1度上げ下げする
→年間でCO2排出量は31キロ削減、電気代も2千円節約
冷房は28度、暖房は20度を目安に調整しましょう。
ダルマストーブ 我が家は冬でもほとんど暖房しません。家内は寒いときはこたつをつけます。昨年の冬、田舎から家内の妹が遊びに来て寒いねと言いました。東北は暖房するのが当たり前なので私の家が寒かったのでしょう。
転居したとき全室にエアコンをつけましたが夏も冬もほとんど使用しません。夏は夜寝るまでエアコンをつけますね。まあ短時間です。
車の運転を週2日、8キロやめる
→年間CO2排出量185キロ削減、8千円節約
地方都市では、自家用車から排出されるCO2が急増。相乗りや公共交通機関の利用、またできるだけ歩くなどを心がけましょう。
我が家には車がないから、ご心配なく

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歩けと言われなくても歩くしかありません。
1日5分、車のアイドリングをやめる
→年間CO2排出量39キロの削減、2千円の節約
コンビニでの買い物、荷物の積み下ろし、人待ちの時など、必ず車のエンジンは切りましょう。
2と同じく、我が家には車がありませんから考えることもありません。
電気製品の主電源を切る
→年間CO2排出量87キロの削減、6千円の節約
家庭での電気消費量の約1割は、待機電力によるものです。使っていない電気製品は、必ず主電源から切りましょう。
我が家の家電は古くてテレビは電源が壊れて常時主電源をON/OFFしております。そのほかと言いましても、ビデオは壊れてしまったし、オーディオはないし、冷蔵庫はしょうがない。
パソコンはVISTAになってから電源をOFFしない方が省エネかと思います。
シャワーを1日1分、家族3人が減らす
→年間CO2排出量65キロの削減、4千円の節約
髪を洗う時など、必要な分だけ使うことを心がけましょう。
私も家内もシャワーで頭を洗うとか体を洗うということをしません。結婚した時から風呂はありましたが、シャワーなどあるはずがない。当時も今も、お風呂のお湯を使っております。
エコ派のあなた、シャワーの使用を減らすなんてつましいことでなく、シャワーを止めたら?
風呂の残り湯で洗濯
→年間CO2排出量17キロの削減、5千円の節約
残り湯の有効利用で、水の使用量削減&洗浄力アップ。
現在の全自動洗濯機でも当たり前に使えるようになりましたので、わざわざ書くまでもない。もっとも、最後のすすぎは水道の水のようです。
炊飯器やポットなどの保温(現在1日8時間)をやめる
→年間CO2排出量31キロの削減、2千円の節約 ご飯は炊飯器での保温を止め、食べる直前に電子レンジで温めたり、ポットは電気を使用しないものを使いましょう。
我が家では昔から保温なんてしてません。電気代高いじゃないですか。節約、節約

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家族が1部屋で過ごし、照明と冷暖房を2割減らす
→年間CO2排出量240キロの削減、1万1千円の節約
家族が同じ部屋で過ごすと、照明もテレビも冷暖房も1台で済みます。家族団欒は省エネの基本です。
私はパソコンのキーボードはグニャグニャする感じがいやでメンブレンじゃなくメカニカルを使っており、叩くのが速いのでキーの音がする。家内はそれを嫌う。また家内はテレビを観る。私はテレビが嫌いなので家庭内別居している。
という事情でこれには反する。とはいえ、暖冷房は前に述べたようにほとんどしないので照明だけだ。
買い物袋を持ち歩き、省包装の野菜を選ぶ
→年間CO2排出量58キロの削減
マイバックを持ち歩き、商品も簡易包装の物を選びましょう。
../lettuce.jpg 我が家では野菜をスーパーでなく農家が道端で売っているのを買う。新聞紙などでくるんでくれます。過剰包装とかマイバッグなんてご心配いりません。
10
テレビを1日1時間減らす
→年間CO2排出量13キロの削減、1千円の節約
テレビゲームの普及で、子供たちがテレビを使用する時間も増えています。家族で話し合って、できるだけテレビの使用も控えましょう。
私はテレビを観ない。家内はニュースとドラマだけ。ゲームする暇もありません。これ以上控えようがありません。

ひかえおろう!

本日の結論
エコを語っている人より、我が家はエコらしい。
あるいはみなさんはエコを語っているのではなく、エゴを語っているのかも?



タイガージョー様からお便りを頂きました(09.05.17)
明快
拝啓佐為様
エコとエゴのお話楽しく伺わせていただきました。
ところで現在、我が国の糖尿病患者数は更に増加し、現在約820万人となり、予備軍を合わせて約1,870万人と推定されています。この中には生まれついての糖尿病の方もおられますが過半数の方が過食による糖尿病かと思われます。美食に対するエゴを改めていただければ農作物と畜産水産資源に対するエコだけでなく、医療費増多のエコも可能になるのですが・・・・。
佐為様、特別なことをしなくても素食、健康でいることが最大のエコでありましょうぞ。
ところで民主党、新代表の鳩山さんが日本の大掃除をするそうです。社民党との連立も考えている様子です。日本列島に住む外国人の票田化も着々と進んでいます。彼がエゴをやめてくれれば日本国全体のエコが・・。
タイガージョー拝

タイガージョー様 毎度ありがとうございます。
飽食の時代といいますが、まことにおかしなことでございます。
食料自給率40%とか30%といわれていますが、食料の4割位を食べ残したり、賞味期限切れで廃棄したりしていると聞きます。
成人病といいますが、それは上品な言い方、はっきりいえば贅沢病でしょう。歩くこと、体を動かすことが少なくなって脂肪がつきすぎです。
ゴルフに行くにも車でいってカートでは意味がありません。スポーツクラブに車で行っては意味がない。それならスポーツクラブに入会せずに、門の前まで歩いて往復した方がよさそうです。
ミンスの方はともかく、日本人の健康は当たり前のことを当たり前にするだけで得られると思います。

ぶらっくたいがぁ様からお便りを頂きました(09.05.17)
実は、拙宅はエコウィルです。コージェネとかいうガス発電システムです。
知人などから「さすがISOの仕事をしている人は違いますね。個人レベルでも環境配慮ですか。ちなみにCO2は年間何キロぐらい削減になるんですかね?」なんてアホな質問をされることがあります。
私の答えは「環境配慮? 給湯器が調子悪くなったんで買い替え時に今後10年間の光熱費をシミュレーションしたら、エコウィルが最も経済的であるという結論に至ったからです。
CO2の削減量? さあ? 
もちろん、エコウィルにしてから1年間の実績をトレースして目論見どおりの経済効果が出たことを検証したことは言うまでもありません。
エコ? そんなのどうでもいいです。
そもそも環境に保護されている存在である人間風情が、逆に保護するなんておこがましいにもほどがあるのではないでしょうか。

ぶらっくたいがぁ様 毎度ありがとうございます。
ぶらっくたいがぁ様はいつも理詰めできますので、タジタジです。
私はエコキュートがいいのか、エコジョーズが安いのか?なんてことはコレッポッチも考えませんでした。
買ったマンションについていたというだけのことです・・・すみません
何も考えずに住んだら、いままでより安かったという非常にオソマツなお話です。
スミマセン

外資社員様からお便りを頂きました(09.05.18)
エコとエゴ によせて
佐為さまの生活を伺うと、反省することしきりです。
話を転じて、私の前職は大手電機メーカで、ご多分にもれず省エネや改善を数値化せよとのお達しがありました。
確かに目標管理ならば数値化は重要なのですが、数値化を言いすぎると妙なことが置きます。
ダメな方法を放置しておいてから、前よりこんなに改善しましたとか、 新しいビジネスを始める場合は比較対象がないので、数値上はどうやっても費用やエネルギーの無駄になり、無理やりつじつまを合わせるので、思いきり楽観的な利益予測を書いたりなど。 思い出すだけで赤面です。
エコポイントの導入やら、エコの基準を見て思うのは、似たようなことをやっているのだと思います。
「足るを知る」:昔の人は、良いことを言ったと思います。
投資を増やして革新により世の中を回すならば、前との比較が重要になります。今あるものを壊しても、新しいシステムの導入も必要かもしれません。
一方で、今あるシステムがこなれて、償却も済んでいるなら、産まれたものの多くは利益に繋がります。事実、中小企業や個人商店は、これで生き残っているのだと思います。 経済が縮小時期にあるならば、「足るを知る」が大事なのだと思いました。 ISO認証の返上や自己認証も、自らを省みて足るを知るならば、似た流れかもしれません。

外資社員様 毎度ありがとうございます。
いえいえ、私も子供のころを思い出すと、いまの贅沢を恥じるばかりです。
小学校の時、通学は下駄をはいていました。親父は下駄の歯が減るからと歯に釘を打って減らないようにしました。ところがこの釘が下駄の上まで突き出て、足が痛くてたまりませんでした。
もちろん冬もそのまんまですから、霜やけが手と耳と足とで泣きたくなりました。
家の暖房は一家7人で炭のこたつがひとつ、まあ、赤貧洗うがごとき  今は思い出すと笑いが浮かびますが、当時はもうたまりませんでした。
あの頃の生活に戻れば、お金なんか余って余ってしょうがありませんね。
贅沢は素敵ですが、やはりものごとはほどほどがいいようです。

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