お断り この金額は審査会社によって2・3割上下するし、昨今はだいぶ値引きもしている。 |
参照 JAB MS200-2009「マネジメントシステム認証機関の認定の手順」 |
もちろん従業員3人の企業で認証しましたなんてのもあるし、だいぶ前に社員一人(つまり社長だけ)の会社で認証したという記事もあった。 きっとその会社はISO認証を得るために設立されたに違いない ![]() |
簡易版の審査はみな審査費用がISOより安い。そりゃそうだ、同じ値段なら国際的に通用するISOに流れてしまうし、そもそも値段が高ければ中小企業は認証を受けようとはしない。
|
注)審査会社のかなりは財団法人や社団法人もある。また決算を公開していないところもある。
|
第三者認証というビジネスモデル 3 によせて ISO14005は、前から気になっていたのですが、エコアクション21やKESとの関係が更に気になります。 認証の目的が、環境関連の遵法にあるのならば、日本の法規に根差した認証の方が良いのかもしれません。エコアクション21や、KESの認証が、そうした部分に特化していればISO14005認証に対して存在意義があるかもしれませんが、その辺り 何かご存じででしょうか? 値段という意味では、エコアクション21もKESも、ずいぶん前から10万円台で実施していたように思います。 受験経験はなく、また聞きですが、実態は出前セミナーのような感じで、ヒアリングに基づき資料や体制の確認があったように思いました。 中小企業向けの指導には、その程度の範囲ならば昔から、中小企業庁、地域の商工会、地域の商工課などが面倒をみるセミナーもありますから、冗長なのかもしれません。 取引先からの要求ならば、最近は第三者認証を必須とせず、「同等の管理体制」と有難いご理解を増えてきたように思います。 環境を本気で考えるならば取引先の体制も考慮に入れるのは当然と思います。ならば人任せにせず、社内体制の資料を要求して中身を読めばそれなりに判るのではと思います。(佐為さまがやっている第二者による監査?) 一方で中国辺りの企業では認証はありながらも考え方も違いますので、認証=安心ともいえません。中国調達の経験があれば認証必須などと考えなくなるのかもしれません。(笑) |
外資社員様 毎度ありがとうございます。 いずれの認証も、法規制を見るのではなく、法規制を調べる仕組みがあるか、法規制を守る仕組みがあるかを審査するだけです。エコアクションにしてもKESにしても、遵法そのものを調べはしません。 もちろん審査の過程で法遵守に不十分なところが見つかり是正を求める事例もありますが、基本的に遵法がOKか否かは言及しませんし、登録証にも「遵法を確認したわけではない」と大書しています。 ですから国内発のエコアクションであろうとその他であろうと、日本の法規に根ざしてはいません。 値段ですが・・○○アクションの審査費用は確かにISO審査より安いです。しかしシステムが簡単でピンハネというか本部組織などのオーバヘッドが小さい。それに審査員として飯を食って行く人が月20万では暮らしていけないでしょうけど、企業で環境管理をしていた定年退職者が月20万手に入れば御の字でしょう。上を見ればきりがなく、下を見てもきりがない・・関係ないですね。 それと購買者が納入者に「認証しなさい」と要求するのは独占禁止法違反になると聞きます。だからどの会社のグリーン調達基準などを見ても「認証または認証同等」としているはずです。環境に良いことをしようとして、独占禁止法違反で摘発されたらしゃれにもなりません。 最終的には、外資社員様がおっしゃるように、購入者あるいは近隣住民などの利害関係者が「第2者監査」をすることが最善、確実な方法であることは間違いありません。 ちょっと待ってください。 ![]() 外資社員様もご存じのように、1980年代の顧客による品質の第2者監査を省略するためにISO9001が1987年に作られて第3者認証が始まったのです。そしてその延長にISO14001もあります。 つまりなんでしょうか? 失われた10年どころか、失われた20年の結果、第3者認証は意味がなく、やっぱり第2者監査だね!という結論になったのでしょうか? 実は私はそう考えているのです。 壮大な社会的実験の結果、人は他人に頼るのではなく、自分がチェックしたほうが信頼できるという根源的なことに気が付いたのでしょうか。 |
第三者認証というビジネスモデル 3 によせて (続き) 失われた20年の結果、第3者認証は意味がなく、やっぱり第2者監査だね!という結論になったのでしょうか? ISOに関しては、専門家ではないのでなんともいえませんが、顧客向けで言えば「同等の体制」で認める会社が多くなった点では自社が責任をもつことを認めてくれることが多かったと思います。 前にもお話した通り、私の会社では技術系の第三者認証試験をしています。 この場合には、毎年 数回 海外でのイベントに手弁当で参加し、試験レベルの統一と更新、問題点などの共通をし改善をする必要があります。 また、技術系評価ですから測定器など試験環境の準備には数千万円が必要です。 こうした認証では、評価設備の費用とそれらを運用するノウハウを考えると、第三者認証の方が経済的だと思います。 ISOの場合は、第三者認証のためのハードルが低い、一方で会社ごとに千差万別の状況が存在するならば、第三者認証が有効に機能するには、よほどの能力かノウハウが必要なのだと思います。だとすれば、第三者認証機関自体の能力や得意分野が明示されないと利用の必然が判らないと思います。 |
外資社員様 毎度ありがとうございます。 第三者認証といっても中身はさまざまです。もっとも通常は責任を持つような場合は「認証」を使わず、「認定」を使うように思います。例えばUL認定、JIS認定、キャラクターの小物だって○○認定なんて表示します。 それに対して認証とはあんまり責任を負わないような場合に使います。 実をいって、ISO第三者認証とは名称は認証ですが、外資社員様の思い描いている認証とは別物と認識した方が良いと思います。 JISQ17000の定義では「認証」とは「製品、プロセス、システム又は要員に対する第三者証明」であって、更に「マネジメントシステムの場合は登録と呼ぶこともある」って! つまりISO第三者認証とは、認証機関(以前は審査登録機関と呼ばれていた)の「台帳に記載してもらうこと」であって、それ以上でも以下でもないということ。要するになんのご利益もないのです。 そもそも外資社員様が書かれている通り、現在の第三者認証制度とはいったい何なのか?が明確ではありません。 いみじくも飯塚センセイがISO第三者認証とは ISO9000=ISO9001QMSモデル+QMS認証制度 と語っています。 実を言って、私はこの方程式は間違いだと思っております。ともかくいわゆるISOの権威者は第三者認証には、対外的な外部品質保証(以前申しましたようにISOの定義によるところの品質保証です)と会社の品質経営の仕組みのモデルであるという相矛盾したものであると言われているということです。 要するに、現在ISO第三者認証とは何なのか?ということがまったくの混乱状態にあります。 ISOの部外者だけでなく、制度内の人たちにとってさえ、いったいISOとは何なのかを本当に理解している人はいないし、理解できないと思います。なぜなら、ISO9001:1987とISO9001:2008は名前は同じでも意図するところが違うのですから。 上記方程式であると考えることは結構なのですが、そのような方程式を満たすものが存在できるのかということさえわかりません。 私は存在できないと思っております。
ということで、外資社員様はあまりISOについて真剣に考えることはありません。考えるだけ無駄というもの。しかし、私は渡世の義理と言いますか、日常関わっており、なんとかまっとうにしなければとむなしい戦いを続けているのです。笑ってください。 |