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島貫 | 三木 | 朝倉 |
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「ウチの会社では役職定年になると子会社出向が普通なんですが、最近は受け皿もないので審査員にならないかと言われまして勉強中です」
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「私のところもそうですよ。私は元々技術部門だったのですが、技術なんてところは40代になればもう時代遅れで使い物になりません。一部が管理者になりますが、他の者はもう営業とか子会社とか・・・ 私は部長になりましたが、部長が勤まるのも部下が語ることを理解できる間だけです。50過ぎるともう技術に追いつけず、部下の話を聞いてわからなくなります。ということで肩を叩かれました。イヤハヤ」 |
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「私は総務で安全衛生を担当しておりました。今ISO規格というと品質と環境ですが、ゆくゆく安全衛生についても規格が制定され認証が始まるからと、その先駆者になれと言われまして、体の良い追い出しでしょうがねえ」
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「お互い似たような境遇ですね。ところで出向するとなるとこのナガスネですか?」
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「そうです。御社もウチも、朝倉さんのところも10%株主ですからね」
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「私も同じです。ええと・・・私は出向するまでに公害防止管理者の大気1種と水質1種を合格していないとダメと言われているのですが、みなさんもそうですか?」
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「私も出向の条件としてそう言われました。と言われても今までずっと営業畑でしたから、そんな資格は持っていません。今公害防止管理者の通信教育を受けているところです」
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「それは私も同じです。通信教育ですか・・・私は教本と過去問をひたすらやっているのですが・・基礎的な知識がなくて難しいですねえ」
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「先輩格の人が、合格するには3時間3か月の勉強が必要といってましたね。もっともそれは水質だけのことで、大気も一緒なら3時間6か月になるんでしょうけど」
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「インターネットに環境計量士とか公害防止管理者試験についてのウェブサイトがいくつもありまして、そういったところで情報収集しているのですが、けっこうためになりますね」
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「ほう、それは知りませんでした。帰ったら調べてみます」
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「いや通信教育を受講されているなら、脇目を振らずそれに集中した方がよろしいのではないですか」
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「私は若いとき資格取得が趣味でして、経験不要の資格をいろいろととりました。公害防止管理者も1980年頃、資格をとりましたのでそちらは助かりました。もっとも今はまるっきり忘れてしまいましたし、元々環境管理なんて仕事をしたことはありませんし」
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「それはよかったですね。公害防止管理者試験は年一回しかなく、私はこの秋の試験が背水の陣ですよ」
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「それじゃ島貫さんはISO規格の勉強をすれば出向はOKというわけですね。うらやましいですよ」
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「うーん、それはそうなんですが・・ISOなんて全くなにも知らないんです。ISO審査なんて技術部長をしていたときはまったく気にしなかったというか、避けていたからなあ〜、正直言って文字をいくら読んでも全然わからないのです」
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「それは私も同じですよ。私もISO審査なんてなんのためかわからず、余計なことと思っていました」
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「我々はもっとISO認証というものがどんなものかを理解しなければなりませんね」
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「ISO規格を読む前にそれが必要なようです」
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研修第一日目の始めはオリエンテーションで、その次は「EMSの必要性」という講座だった。● ● 休憩時間に三人はコーヒーを飲みながら雑談をする。 | |
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「EMSというのは普通名詞のような気がするが、ISO規格に基づくものだけを意味するのですかね?」
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「うーん、元々そういった概念がなかったならISO限定の固有名詞なのだろうが・・私はどうも・・」
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![]() 三木もここ数か月考えてきたことではあったが、二人の考えを知りたく黙っていた。 | |
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「環境管理になにも仕組みも手法もない場合、ISO規格のEMSを導入することは相当な改善になるのだろうねえ」
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「ちょっと私はわからないのだが・・・私が公害防止管理者の試験を受けたのは1980年代ですが、公害防止管理者もさまざまな環境規制法も1970年代初頭にはありましたね。そういった法律で、環境負荷の大きな工場では公害防止組織を作らなければならないと決めていました」
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![]() 三木はオヤッと聞き耳を立てた。そう言えば通信教育の公害概論の中にそんなことが書いてあったなと思いだした。 | |
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「そういう法律で、体制や役割を決めて、実施することを決めていました。確かにISO14001よりは範囲が狭く工場の環境管理に限定的でしたが、公害防止という観点ではISO規格以上に細かく決めていましたよ。私はああいったものは環境管理体制つまりEMSだと思いますがねえ〜」
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「うーん、そう言われると私はそういう過去の歴史を知らないので何とも言えませんが・・・」
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![]() そばでコーヒーを飲んでいた女性が声をかけてきた。 | |
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「あのう私はここで講習を何度か受けましたけど、講師の話ではISO規格は過去からある公害防止体制とは大きく違い、組織を環境志向にして経営を飛躍的に向上させるものだと習いましたよ」
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「ほう!そうでしたか」
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「実を言って私は公害防止って全然知りませんけどね、講師の先生が教えた通りに回答するってのがこの研修会を無事合格するアプローチですわよ。学校の試験と同じですから」
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![]() 女性は笑った。 | |
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「おっしゃる通りだ。余計なことを考えてもしょうがない」
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次は「環境科学・環境技術」というテーマだった。講師自身が語っていることを理解しているのかどうか、聞いている三木はわからなかった。単にテキストを読んでいるだけのように思える。それなら高い金を払って講義を聞くこともないのだが・・・まあ、深く考えることもない。要点だけ覚えておけばいいのだ。● ● 次は環境側面抽出と環境影響評価である。もちろんのこと、ナガスネ方式によっていくつかの観点で評価を行い、それぞれに点数をつけ、計算して順位付けをする。要領を覚えればこれほど簡単なことはない。 講師が受講者20人をグループ分けして評価方法を考えろという。三木は一緒になった二人と話し合ってサッサと決めた。三木は既にナガスネ方式による環境側面評価のベテランだった。パソコンが使えるならもっと早いのにと三木は思う。 1時間ほど考え方について説明があった後、グループに分かれて具体的方法を検討して、30分後に各グループが評価方法と結果の発表会をする。初めてのグループ活動なので結構おもしろい。 発表になると、どこもナガスネ方式であるが、評価項目も異なり配点も異なる。もちろん評価結果も異なるわけだ。 講師はそれを見て廃棄物はもっと上位に来なければならないから配点がおかしいとか、評価項目が二つではいけない、みっつにしろとかコメントする。そのコメントが正しいのかおかしいのか三木はわからない。三木は余計なことを考えずに、どういったことがほめられ、どういうものがダメと言われたのかをメモする。 ●
初日が終わった。三木もまっすぐ自宅に帰ろうとテーブルの上の資料をバッグに詰め込んでいると、島貫から声がかかった。
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「三木さん、新橋駅前あたりでちょっといかがですか?」
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![]() 三木はこのところ毎晩、通信教育を勉強している。今は「汚水処理特論」という章で、計算問題が多く電車の中では難しい科目だ。MSLLとか返送率などの問題を暗算でというわけにはいかず、紙に計算式を書いて電卓を叩かなければ練習問題が解けない。飲めば今晩の勉強がつぶれると一瞬頭をよぎったが、まあ、これからナガスネに入ってからも付き合いがあるかもしれない。 | |
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「喜んで、朝倉さんにも声をかけたのですか?」
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「ええ、もちろん」
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![]() 三人は駅近くの今風の居酒屋ではなく、何十年も営業してきたような汚い店に入った。若い客は少なく年配者ばかりだ。 |
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「今日の講義を聞いてどうでしたか?」
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「実を言いまして、私は今までナガスネのISO14001関係の講習はほとんど受講しました。今回は審査員になるための研修コースというのでレベルが高いと思っていましたが、今まで受けた講習を全部合わせたような感じで特にレベルが高いという感じはしませんでしたね」
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「私も入門コースから環境側面、法規制といろいろ受講しましたが、三木さんのおっしゃるとおりですね」
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「いやあ、みなさんは相当勉強されているのですね。私は審査員になれと言われてまだひと月でして、そういう勉強どころか審査員とはどんなものかという調査をしていません。今日もあれよあれよという感じでした。」
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「でも島貫さんは公害防止管理者の資格を持っているのですから、私に比べればものすごいアドバンテージがありますよ。私は10月の試験を受けて合格しないと、島貫さんのところまでたどりつけません」
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「それは私も同じことです。それに今回の講習会は単に受講するだけでなく最終日の試験に合格しないと」
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「おお、うっかりしていました。公害防止管理者だけでなく審査員補に登録してあることがナガスネ出向の条件でしたね」
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「その点では私はお二人よりはるかに後方にいますよ。今日の環境側面評価ですか・・・話を聞いていて頭が真っ白になりましたよ。はっきりいって半分どころか出発点から理解できませんでした。」
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「島貫さんだけじゃありません、私も営業一筋でしたので、環境とか公害なんてことは全く知りません。環境側面評価についても点数を付けてもそれが正しいのか適切なのかわかりません」
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「そうそう、環境側面評価はその結果が常識的なものになればよいと講師がいっていましたね。あれはどういう意味なんでしょう。評価した結果を基に何か活動するというならば分りますが、評価した結果が常識的なものになるように評価方法や点数を調整するということは、元々常識的なものが分っているわけですから、評価をしなくても良いということになりませんか?」
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「それはですね・・・朝倉は周囲を見回すしぐさをする・・・・これはオヤクソクというものなのです」
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「オヤクソク?」
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「ウルトラマンが最初からスペシウム光線を使っちゃだめなんですよ。苦しみ倒れ、最後の手段として使うってのがオヤクソク、それと同じく私たちは真実を見極めるとか真理を究めようとしているわけじゃありません。単に飯のタネを確保しようとしているだけです」
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「はあ?」
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「ISO審査はISO規格に基づいて行われるわけですが、ISO規格で細かいところまで定まっているわけじゃありません。ですから細かいところや規格が決めていないところは、認証機関の方針や審査員の考えで決まることになります」
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「はあ?」
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「真理とかあるべき姿はどうでもいいのです。私たちはこの認証機関の考えを身に付けて、認証機関の方針通りの審査ができるようになることなんです」
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「はあ? よく分りませんが・・・」
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「朝倉さん、おっしゃることよく分ります。実は私も過去いろいろな講習や審査を見学して悩みました。でも今朝倉さんがおっしゃったように考えること、そう割り切ることが重要だと分りました」
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「うーん、よく分りませんねえ。するとなんですか・・・あまり難しく考えずに教えられたとおりに仕事すればよいということですか」
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「島貫さん、私もだいぶ悩みました。でも・・島貫さんは開発を担当されてきたと思います。開発とか発明ということは新しいことへの挑戦だと思います。それは素晴らしいことだと思いますが、ISO審査という仕事は開発とは違うのでしょう。開発ではなく維持というのかなあ〜、例えば倉庫の管理とか警備といったような決まりきったことを行う仕事なんです」
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「決まりきったことをする仕事?」
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「私も三木さんのおっしゃったことと同じことを考えていました。ISO審査は定型業務です。それは間違いありません。そしてその業務の判断基準は認証機関によって大きく異なっているということです。私たちは勤め先のルールに従うしかありません。そのルールが法に反しない限り」
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「うーん、そうなのかあ〜、じゃあ私は審査員というお仕事は向かないかもしれないなあ〜」
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「正直言ってどこでも働けるという能力があれば、私は審査員になろうとは思いませんでしたね。子会社への出向が難しい・・というか行くところがない、しかしまったくの新天地を拓くにはチャレンジ精神が足りないので、これしかないという・・」
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「もし島貫さんが開発の仕事をしたい、仕事の口があるとか自分が独立できるなら、そのほうが収入はともかくフラストレーションはないでしょうねえ」
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「なるほど、私もあまりよく考えていなかったので・・・ウチから審査員に出向した人の話などを聞いてみますよ。そういうことを踏まえて環境側面評価などを考えないといけないわけですね」
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「そこんところはその通りです。仕事は、いやなんでもそうですが、まず目的があって方法が決まるわけです。審査員になるのは目的じゃありません。生活の手段です」
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「いやあ、今晩はみなさんとお話ができてよかった。勉強になりました。そうか、審査員のお仕事ってのをよく見てみないといけないな」
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「もしもし、島貫さんはISO審査というのをよくご存じないのですか?」
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「アハハハ、いや不真面目と思われるかもしれませんが、審査員に出向しろと言われて、まだひと月もたっておりませんで・・・とにかく審査員補に登録しろと言われまして、すぐに申込み今回受講したところです」
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「ひと月の間にどんなことをされたのでしょう?」
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「いやあお恥ずかしいのですが、本屋に行ってISO規格の解説本を何冊か買いまして、今自宅で読んでいる程度です」
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「お宅の会社では審査員になるための教育などはされないのでしょうか?」
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「え、そんなものありませんよ。通知を受けたのがひと月前、半月前に技術部長解任になりましたが、まだ前職場におりまして後任への引継ぎとか指導をしているところで・・」
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「ええ、それは大変ですね。私は特段指導を受けてませんが、4月から仕事は全くせずに、ISO審査を見学したり、講習会を受けたり、自分で計画立てて勉強しています」
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「三木さんもですか。ウチも体系立った教育はありませんねえ。先輩というか出向して審査員になった方との面談とか勉強する計画などの指導はありましたが」
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「本来ならしっかりした教育計画で指導を受けないと、ISOと無縁だった人には難しいですね。私の場合は公害防止管理者の資格があったものだから大丈夫と思われたのかなあ〜」
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「ともかく今回の研修会は良い機会ですから余計な疑問を持たず、こんなものだという風に受け取ったらいいんじゃないですか。疑問を持っても悩むばかりですから」
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「私も以前は疑問を考えると変なことばかりで少しも進みませんでした。最近はこういうものだと割り切っています。教えられたことをそのまま身に付けるというか」
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「なるほど・・・明日からそのスタンスで行きましょう」
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二日目は「監査と監査技法」というものと「文書審査演習」というものであった。その内容と言えば、ISO規格と現実の比較をして、あっているかいないかをみるだけのものだった。● ● 三木は監査部にいたことはないが、監査は何度もしていた。親会社にいたから傘下の販売代理店の業務執行状況をチェックするのは仕事のひとつである。在庫が適正か、不良資産、未回収はないか、リベートが適正であるか、クレームなどの対応をちゃんとしているか、異常があった場合は親会社に報告し適切に処理しているか、その他もちろん法規制や会社のルールの順守状況、業界団体の約束事などを守っているかなどなど・・・監査は、遊びではなく事業を継続するための必須条件である。もし監査で見逃しがあれば、担当した者の首だけでなく親会社の事業存続にも大きな影響があるわけで、それは真剣勝負だ。 だいぶ前だが完全子会社の販売代理店の監査に三木も営業部門の業務監査要員として参加した。そのとき出向した後転籍した社長が、独断どころかオーナー社長のようにやりたい放題をしているのをみつけた。プロパーが社長を諌めようとしても、逆に解雇まではともかく冷や飯を食わされていた。そして放漫経営により業績は直滑降。そんなことを見つけた。ところがその2年前に行われた監査ではそれを見つけておらず、前回監査参加者は全員左遷された。もし見逃しをすれば、能無しか子会社社長一派とみなされるのはやむを得ない。そのような真剣な監査をしていたから監査の重大性を肌身で感じていた三木にとって、講習で教えるISOの内部監査は監査とは思えなかった。 この講座で教えている監査とは、文書があるか、文書にISO規格文言があるかとか、記録の名称が親の文書と帳票に書かれている名称に相違ないかとか、どうでもいいようなことを一生懸命に点検することのようである。それにどういう意味があるのか三木には分らなかった。 とはいえ三木も大人だから余計な質問などせずに、ひたすら教えられたことを覚えた。はっきり言ってそんなことは簡単である。 「文書審査演習」というものも同様に手順書のサンプルと環境マニュアルのサンプルをみて、そこに規格要求が盛り込まれているかを点検するだけである。規格票にある「ねばならない」という文言が、会社の文書に入っているかを確認するだけだ。こんな簡単な仕事はないと三木は心の中で笑った。 ところで手順書というか業務を定めた文書にISO規格要求が盛り込まれているかをチェックするのはまあ当然かと思うが、環境マニュアルに規格要求事項が盛り込まれているかをチェックするのは筋違いではないのだろうか? 筋違いというのがおかしければ、そもそもそんな要求はないように思う。だって環境マニュアルはISO規格で要求されていない。要求されていない文書にISO規格の要求事項に対応することが書いてないということが、いかなる根拠でまずいのだろうか? 三木はそんなことが頭に浮かんだが、すぐにそれを否定して、「ISO規格4.5の『とられた処置は、問題の大きさ、及び生じた環境影響に見合ったものであること』に該当する記述がない」と不適合に取り上げた。その後の発表会で三木がそれを読みあげると講師にいたくほめられた。証拠と根拠があるのがすばらしいとのことだ。そんなこと監査の基本じゃないのかと三木は思う。だがそんなことが重なると三木の頭にはだんだんとナガスネ流の考えに染まっていった。 |
ウルトラマンが最初からスペシウム光線を使っちゃだめ プロレスの試合では、数十分も戦ったあとに、最も体力を要する必殺技で相手を仕留める事が観客を盛り上げるコツです。無論、ヤオだなんだと言うのは野暮というもの。 ISOと違うのは、真剣にやらないと自分や相手に大怪我をさせたり、ヘタすると殺してしまったりすることでしょうか。そういう緊張感が客を惹きつけるのでしょう。 |
名古屋鶏さん まいど! そうか、じゃ私が残業に残業、上司に奴隷扱いされてひたすら耐えて、最後に逆切れするってのが職場の美学だったんだなあ〜(山下清) |