2015.10.26
2015年10月、このところ三井不動産のマンション「パークシテイLala横浜」のくい打ち施行不良問題で大騒ぎである。
私は不動産とか建築なんてまったくの門外漢である。とはいえ大きな建物の場合、まず大きな長い杭を固い地盤まで打ち込みその上に建物を建てることくらいのことは、丸の内の職場の窓からKITTEビルや新丸ビルの建築現場を何年も見ていたから知っている。
大きな建物のときは何十本もの杭を一定間隔で打ち込む。報道によると今回の事件は、そのうちの何本かの杭が固い地盤まで届かず、上に建てた建物の重みで杭が届いていなかった方が沈んでマンションが傾いたという。
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図のように支持層までの深さが一定でなく、くいが固い支持層まで届いていない個所があったらしい。それで時が経つにつれて杭が届いていないほうが沈み込んだ。
なお問題はそれだけでなくセメント量などの改竄も行われていたという。
そんな話を聞くと私は思い出すことがある。私は1993年から1995年頃までタイに滞在していた。駐在ではなく長期出張であった。泊まっていたホテルはスクンビット通り沿いにあり、近くではロビンソンデパートが建築中だった。バンコクはチャオプラヤ川（メナム川）のデルタにあり、海抜は低く地面は上流から流れてきた土砂の堆積でズブズブ、時が経つとどんどんと沈下する。それどころか地下の土が水で流されて空洞ができ歩道や道路にときどき陥没が発生する。初めて行ったとき先輩から歩道を歩くとき前を見るのではなく下を見て歩けと言われた。実際つまづくような穴ではなく、体が落ちてしまうような穴が開いていた。クワバラクワバラ
ちなみにバンコクは世界で洪水被害の危険性が高い10大都市に入っているそうです。
もちろんビルは沈まないように杭を深く打ってその上に建てる。ところがそのために周囲の土地、道路が時と共に沈むので、初めは歩道と同一面にあった１階が3年もたつと歩道より高くなり階段が追加され、10年も経つと出入り口には3段くらい階段がつけられる。まさに怪談である。
主要な橋も同様に基礎をしっかりと作るが、そのために数年すると道路部分よりも橋が高くなり、その段差を通過するたびにジェットコースターのように体がシートから飛び上がる。だから車に乗っているときは常に前方に注意して、オッくるぞと備えておかないと突然体が浮き上がるとその驚きは半端ない。
おっと、話がそれた。
バンコクにもはとバスと同じく観光客を乗せて名所旧跡を案内するバスがある。もっともはとバスではなくパンダバスといった。休日はそれに乗って観光したが半年も見て歩けばもう行くところがない。しまいにはすることがなく休みの日はホテルの窓からロビンソンのくい打ちをながめていた。その時見た光景が今でも忘れられない。クレーンでコンクリートの杭を杭打機に運び取り付けるときに杭を落してしまった。見ているうちに杭は自分の重さでどんどんと地面にめり込んでいく。それでどうなったかというと、なにもせずにそのままだった。その後余った上の部分は切り取られその上に建物が建てられ、今は多くの人が買い物をしている。まあビルが傾こうと、建築中の建物から建材が落下しようと、あまり気にしない国ではあった。
なお、あれから20年たった今では、スクンビットのロビンソンデパートは老舗デパートとしてはやっているそうです。お買い物の際は（以下略）
ますます話がそれた。
世の中には不祥事が時々起きる。いや正確に言えば不祥事が絶えることはない。
我々に一番身近なものは食べ物だ。
客の食べ残しを使いまわした船場吉兆を覚えていますか。10年も前のことは忘れてしまいましたか？ もっとも高級料亭であった船場吉兆は我々庶民に身近ではない。伊勢神宮の赤福は日付を貼りなおしました。私はこの事件で初めて赤福という菓子を知りました。
大腸菌入りの韓国産海苔とかキムチもありました。こうなると生物兵器ですかね？
北朝鮮産の貝を国内産に表示したものもありました。北朝鮮産と書いてある貝は買う人がいないからでしょうか？ なぜ買わないのでしょうか？
中国の毒入り食品もありました。これはシャレや冗談ではすみません。過失ではなくまちがいなく犯罪です。当時も今も日本と中国は友好関係ではない。日本で被害者が出た時、かの国は毒物が日本国内で入れられたのだと断言した。ところが数年してから中国国内で犯人が捕まりました。ひょっとして犯人は日本で混入したのちに中国に逃亡したのかしら。車もありました。
2009年のこと、トヨタのハイブリッドカーが急発進するとか苦情がありました。トヨタ叩きの大合唱となり訴訟にもなって大騒ぎになりました。しかし調査の結果の最終的な結論は「欠陥はなかった」でありました。トヨタは被害者でありましたが、その対応が良かったので最終的にトヨタの名声が上がったというハッピ−エンドだったようです。
2015年はフォルクスワーゲンが排ガス規制をパスするための浄化装置を動かすソフトに仕掛けを組み込んで燃費の試験の際は燃費を良く見せ、排ガスの試験の際は排ガスをきれいに見せるという素晴らしいテクニックを披露しました。判定はこれからですが、どうなりますか？
冒頭に挙げた土地や建物にまつわる不祥事も過去から多々あります。
某超大手商事が売却した土地に土壌汚染があったが、それを知っていたのかいなかったのかとかいうこともありました。実はその事件には、私の大好きなISOにもかかわるのです。その問題が発覚したことで、その商社のISO14001認証を取り消すとかでおお揉めになったようでした。興味のある方は詳細をお調べください。現在はインターネットがありますから、座ったままでマウスを何度かクリックするだけでたくさんの情報が手に入ります。
さてマンションが完成後に傾いたというのは2015年の今回が初めてではなく、2014年にもやはり同じく横浜に住友不動産が建てたマンションが傾くという事件がありました。いや傾きは何年も前からわかっていて、問題になったのが2014年ということのようですが。
ともあれ不祥事が起きると報道機関は活躍する。我こそは市民の味方、正義の味方とばかりに、不祥事を起こした企業を叩くのを身上としているようだ。吉兆を叩き、赤福を叩き、住友不動産、三井不動産その下請けを力いっぱい声一杯に叩いている。
まあ、彼らは市民の代表のふりをすることで高い賃金をもらっているのだから一般市民の感情をあおり悪人を叩くのが生きがいなのだろう。
だが、ちょっと待ってくれ
不祥事を起こしたマスコミもまた数多い。
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ともかく事実無根で毎日がねつ造して外国向けに日本を貶める報道をしていたわけであるが、なぜそんな嘘を報道をしたのかの理由は不明である。
もっとひどいものがある。フェラチオ報道でさえひどいのだから、もっとひどいと言えるのかどうか疑問ではあるが、それは朝日新聞の従軍慰安婦報道である。
事件そのものはどなたもご存じと思いますが、太平洋戦争時に日本軍が当時日本領だった朝鮮で若い女性を狩りだして従軍慰安婦にしたというもの。ご存じない方は、「朝日新聞+従軍慰安婦報道」でも「朝日新聞+従軍慰安婦+ねつ造」でもググるとたくさんひっかかります。
ここで従軍慰安婦というのは売春婦ではなく強制的にただ働きで性処理をさせられていたということらしい。らしいというのは、従軍慰安婦という言葉は当時存在せず、小説家 千田夏光が作った言葉ということになっている。そしてそういった事実があるという証拠はなく、あるのは自称慰安婦の証言だけだ。賃金ももらえず人格を否定されて強制的に兵隊の相手をさせられたとなると、まさに性奴隷である。誰でも同情し怒り沸騰するだろう。
だが 待ってほしい、
問題はそれが事実か否かである。そういった人が存在したのか、日本軍が若い女性を狩り集めたのかということである。
従軍慰安婦がいたと朝日新聞が言い出したわけではない。そもそもは「私の戦争犯罪-朝鮮人強制連行-」という"小説"を書いた吉田清治が発明者ということになっている。彼は死ぬ時に、従軍慰安婦はウソだったと言ったと伝えられている。
ともかく戦争中も戦後も話題になっていなかった吉田清治の妄想を、朝日新聞が大々的に報道しそれを聞いた韓国がそれをあったものと信じて、韓国人を洗脳し世界中に従軍慰安婦の碑を建てている。まさにねつ造大成功である。
無実の日本人にありもしない罪をかぶせ日本という国家を貶めたということで、死刑以上を求刑したいところである。法人であれば組織解体が最低だろう。
いや、朝日の名誉のために付け加えておくと、従軍慰安婦はねつ造報道ではなく単なる誤報であったそうだ。
とは実際になかったことを事実のように仕立て上げること。
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とは内容のまちがった知らせ。また、まちがった報道をすること。
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実際問題として、神ならぬ人間であるから誤報もあるだろう。当然、人間であるから建築で計算ミスもするだろう。自動車メーカーで設計ミスもするだろう。それは過失だ。
とは不注意でしでかす過ち。 |
だがねつ造報道は意図して行う犯罪であり、杭の長さを書き直すことと同じく犯罪である。車のソフトウェアをいじって排ガス規制を逃れるのは違法であるだけでなく環境に対する重罪である。まして、してはいけないことと認識して行っているのだから過失ではない。犯罪である。
とは通常社会的に明らかに有害または危険とみなされて禁止され，刑罰法規により有罪とされる行為のこと。社会現象としては，必ずしも有罪とされない行為も含め，より広義に用いられることもある。
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いや間違いと○チガイはどこにでもいる。誰でも100歩譲って気の迷いで犯罪を犯すこともあるだろう。神ならぬ身、それはやむを得ないことであろう。ところで犯罪を犯した人は永遠に救われないのかといえば、近代国家には犯罪者に対する処置を法で定めているし、社会的な認識として犯罪者が負うべき責がいかにあるべきかも共通認識となってきている。
犯罪を犯した人（法人）は法で定める罪に服し、被害者の原状復帰に努めなければならない。つまり刑事と民事の責任を負う。それを果たせば社会に復帰する、つまり人の前に現れることは認められている。被害者あるいは被害者遺族としては納得できないかもしれないが、加害者も法で定める以上の責は負う必要はないということになっている。とはいえ最近は未成年の時の犯罪を語ることで大金を稼ごうとする輩もいていささか問題ではある。
従軍慰安婦の誤報かねつ造かはともかく、いずれにしてもその責任があるはずだ。ではそれに対して朝日新聞はいかなる対応をしたのだろうか？ 社会の木鐸たる報道機関であるから、法と社会通念に基づいて刑事、民事の責任を果たしたのだろうか？
「勿論」といいたいところだが、そんなことはしていない。
おっと、朝日新聞の名誉のために付け加えておくと、毎日新聞も「毎日新聞変態報道事件」に対してまともな謝罪も原状回復措置もしていないのは同じである。いや、名誉にならなかったか
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そういった国際的大騒動になっているものにたいして、朝日新聞はアメリカで慰安婦設置反対のロビイ活動でもしているかと思いきや、その反対に強制連行とは暴力などを使うだけでなく、社会がそういう空気にあったからだと広義の強制連行という概念を発明し己の行為を合理化しているようだ。そしていまだに従軍慰安婦支援を言論の自由を活用して行っているように見える。
朝日の誤報かねつ造かわからないが、一新聞社の行為によって、日本人が貶められ在米の日本人が非難され暴行の危険があるという現状について、朝日が責任を認識しているのか否か私は知らない。
誰だって間違いはあると書いた。だが間違いを正す、被害を受けた人に対して補償を行うことは加害者の義務ではないか。
傾いたマンション問題と朝日の従軍慰安婦問題を比較すると全然対応が違うことがわかるだろう。
| 傾いたマンション問題 | 朝日の従軍慰安婦報道 | |
謝罪 | 販売者、建設会社などのトップの謝罪あり | 朝日のOBや読者に対する謝罪はあったが、国民に対して謝罪がない。 この報道の被害者は朝日のOBと読者だったのだろうか？ 日本国民は被害者ではないのか？ |
起きた問題に対して | マンション立て直しあるいは補修などの検討中 | 日本国内において報道の基になった証拠の一部が信頼できなかった旨の報道をしたのみ。 外国に対して外国語で広報したとは聞いていない。アメリカの慰安婦像設置について反対する声明をしていないようだ。 |
原因追究はどうかといえば、赤福の時は外部の専門家、弁護士などに委託して詳細な検討をしてもらい、それに基づいて是正処置を行っている。
「株式会社赤福 コンプライアンス諮問委員会報告書」（2008）
過去従軍慰安婦問題を報道した記者、上司に対する朝日社内の処分、処罰はない。報道した時に表彰され、あとで過失か否かはともかく事実ではなかったと判明しても処罰がないのなら今後も必ず同様な問題はするだろう。
本題の強制連行についても、「狭義」の強制連行はなかったが、「広義」の強制連行はあったという。理屈だけは、いや屁理屈だけは立派である。
マンションのほうは是正処置をとるだろうと安心していられるが、朝日新聞のほうは信用できない。朝日の経営者以下全社員は赤福を食べながら反省する必要がありそうだ。
本日のまとめ朝日新聞はマンションの問題を批評できるほど高潔ではない。
朝日新聞が人の犯罪や過失を論評する前に、従軍慰安婦問題をクリアしなければ耳を貸す必要はない。
「なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にある梁を認めないのか」（マタイによる福音書７章3節）
名古屋鶏様からお便りを頂きました（2015.10.26）
三井マンションと朝日新聞えー、三井マンションと掛けて朝日新聞と解きます。 その心は。 どちらも"くい(杭・悔)"が足りません。 鶏っちです。 |
名古屋鶏さん 毎度ありがとございます。 おーい山田君、座布団3枚出せ |
2015.11.08追加
家内の友人が韓流ドラマにこって、何年もハングル（韓国語）を習っている。 韓国語検定もあるらしく何級を受けるとか合格したとか時々そんな話を聞いていた。 最近、彼女が我が家にお茶のみに来た時のこと、韓国語の教室で最近報道されている欠陥マンションの話題が出たそうだ。 韓国人の先生が言ったそうだ。 「あの程度の欠陥では韓国では話題にならない。日常茶飯事だから」 うーん。。。。。。 |
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