無事これ名馬

2017.01.30

私が会社をやめて引退したのは2012年4月。全く泳げなかった私は泳げるようになりたいと、その翌月スイミングスクールに入った。毎週コーチに手取り足取りして教えてもらうのだが、泳げるようになるのは簡単ではなかった。なんとか息継ぎができるようになったのは1年後であった。ともかく3年経つと毎日連続1500mで合計3000mくらい泳ぐようになった。
そんなことを以前「水の上にも3年」なんて書きました。

ところが人間の欲はきりも限りなく、3000では満足できない、次の目標は3500だ、更には4000だ!と伸ばしましたら、肩が痛く動かなくなってしまいました。 スイミング スイミングどころか歯みがきも左手でするようになり、洗濯ものを干そうにも手が肩より上に上がらなくなりました。2016年3月頃の話です。それでも肩の痛みを我慢して毎日変な格好で泳いでいました。アホな私は、いっとき我慢すれば道は開けるのではないかなんて思って、ひたすらスイミングに明け暮れたのです。後悔とは後で悔やむと書きますが、今考えると痛くなったときすぐに医者に行っていればと後悔するばかり・・あの時に戻って自分を殴ってやりたい。

夏になりましたが痛みは強まるばかり。とうとう我慢しきれず整形外科に行きました。レントゲンを撮ったりMRIで調べたりしました結果、肩を酷使して骨が変形し更にその他もろもろということ。対策はとりあえず上半身の運動は禁止、炎症を抑えるための薬を飲み、リハビリにあいつとめることになりました。リハビリとは弱いゴムひもを伸ばしたり、ストレッチしたり、まあそんなことです。

リハビリのひとつに両肘で腕立ての姿勢を取り、肩甲骨を曲げたり広げたりするのがありました。最初理学療法士に手本を見せられそれをやれと言われたとき、言っている意味が分かりませんでした。というのは私の肩甲骨はまるっきり動かないからです。指導していた理学療法士はダメダこりゃという顔をして、しなくていいですと言う。

それから数か月、ひたすらゴムひも伸ばしとかテニスボールで筋膜トレーニングをしていました。数か月経ったとき、また両肘をついて肩甲骨の曲げ伸ばしをしろと言います。やってみると、いやあ まったく新しい地平が広がったという気がしましたね。自分の意思で肩甲骨を動かせるということに気が付いたのです。それまでは胸を広げたり両手を前や横に動かした結果、肩甲骨が動くことはあっても、自分の意思で肩甲骨を動かせるとは思いもよりませんでしたね。
いや動かそうとしても動かなかったでしょう

その他にもリハビリの成果がありました。首を曲げるのも今までより広い範囲に動くようになりましたし、また今まで首を曲げるとポキポキと変な音がしていたのですが、それがなくなりました。そんな変化がありまして、少しは体が動くようになったのかとうれしくなりました。
理学療法士が言うには、私はあまり運動をしなかったから体が硬くなったこと、それと私は猫背なので、胸を張った正しい姿勢にしないと、水泳や運動をするとき腕や肩に無理が来てしまうことなどでした。本来なら水泳を習う前にストレッチを習い体が正しい姿勢を取れるように、そして手足の可動域を広げることをすべきだったそうです。

そんなことを言われると悔やむことが多かったですね。 そもそもの始まり、退職して初めてジムに行った時のこと、いろいろなマシンがあり面白そうなものをトレーナーに聞いて見よう見まねで始めただけ。
筋トレ
その機械はどんな筋肉に効果があるのかとか、だからどこに気を付けて運動するのかとかどんなコツがあるのかとかなんもわかりません。
そして悪いことに他の人を見ていて、あいつが何キロの重さでしているからそれよりもとか、腹筋台の角度が何度だからそれよりもきつくしてとか、変な競争意識が働いてしまいます。
腹筋運動はただ腹筋の回数を競うようなことをしていると腹筋はついても背筋が付かないから、猫背というか背すじがまっすぐでなく首が前に来てしまうという。腹筋をするならそれだけでなく背筋をつける運動もしなければならないそうだ。
要するに運動をする前に、目的に見合ったトレーニングを選択し正しい姿勢と正しい動きをマスターしてからでなければ、単に負荷を上げても体のためにならず無理が積み重なるだけ。なにごとも戦略を間違えると戦術では挽回できないのだ。ましてや戦略を考えてないのだから初めからうまくいくわけがない。
そしてもうひとつ言われたのは、パソコンを使う時間を短くしろということ・・・しかしこればっかりは

ともあれ1月末に整形外科に行ったらもう寛解(かんかい)だという。私がスイミングで肩を痛める前の状況までほぼ戻ったという。これからはもっと体がなめらかに動くように可動域を広げるように、ストレッチやヨガとかするとよいという。

寛解(かんかい)とは: 病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽減、または見かけ上消滅した状態。完治したといえない再発の危険性のある病気治療で使われる。

理学療法士に言われたことはいろいろあった。
まずスイミングだけするというのは間違いだ。特にクロールは基本腕で泳ぐから肩にだけ負担がかかる。とはいえ平泳ぎは足に負担がかかるし、運動によって負担がかかる部位が決まっているから、ひとつだけするのではなくいろいろな運動をすべきであること。有酸素運動をするにも、ウォーキングやランニング、自転車などいろいろとやるべきで、特定のものだけしてはいかんという。ウェイトトレーニングも同じで足だけとか肩だけではなく、いろいろなことをして体全体を使わなければだめという。
また負荷をかけてのウェイトトレーニングは筋肉をつけるが、軽い負荷で長時間することで日常生活の筋肉が付くし柔軟性も付くという。エキスパンダーで筋肉を盛り上げるよりも、弱いゴムひもをひたすら引っ張るような運動が怪我防止になるとのこと。
ステーショナリーバイク
ウォーキングとかランニングあるいは動かない自転車はものすごく汗をかくのでいやだ、それよりもスイミングは汗でびっしょりなることがないから気分がいいと言うと、汗をかくのも気分がいいでしょうという。いやいや頭に毛のないせいもあり頭から汗が流れ落ちますよというと、ならバンダナを巻けという。バンダナなんてすぐにグッショリになるというと、それならときどきタオルで汗を拭けばいいという。ランニング中にそんなことできないというと、ときどき機械を止めればいいだろうという。要するに彼が言うにはあまり運動にのめりこまないで、気楽に運動をすればいいじゃないかという。
そう言われると私はひたすらストイックに泳いだり自転車をこいだりしていたようだ。平泳ぎでなくクロールしかしないのも、平泳ぎで100m泳ぐ時間でクロールなら倍も泳げるからと思っているからだ。しかし昨日よりも早くとか今日より明日はより長くなんて力むことはないのかもしれない。早く泳いだり長く泳いだり、あるいは筋肉をつけるよりも、怪我しない体をゲットすることが大事なのは間違いない。

フィットネスクラブでは筋骨隆々の体を見せびらかしている人も多いですけど、そんなマッチョでない普通の体でも、病気をせず姿勢が良く普通の運動能力があれば何も問題ありません。メタボと言われるような体ではなければよろしいでしょう。
思い起こせば3.5キロを超えて泳いでいたのはたかだか半年間、リハビリに努めたのが半年、無駄な1年であった。まあ、これからの長い人生(?)のために勉強になったと思うことにしよう。
ヨカッタヨカッタ(パレアナ談)

落ち葉マーク 本日のどうでもいいこと
私はウェブサイト、ブログ、MIXI、その他いくつも書いているが、一応使い分けている。
ブログには、そのときそのときに考えたこととか、目にしたことへのコメントなんて書いてます。
MIXIとFACEBOOKは仲間との連絡用。いまはメールで連絡を取るなんていやがられます。
そしてウェブサイトは10年後、20年後に読みなおす価値があると思うことですね。本日の出し物をウェブに書いたのは自分を戒めるため、そして5年後10年後ばかなことをしないようにというつもりです。人様に役に立つ代物じゃありません。公にしているのは、私の愚行を笑っていただいて、私のようなバカをしてほしくないから。間違っても教訓をなんて思っているわけじゃありません。私は思索の人ではなく行動(考えなし)の人ですから、深い意味などございません。


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