異世界審査員7.中尉登場

17.07.20

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但し引用文献や書籍名はすべて実在のものです。

異世界審査員物語とは

私は一平社員だったので大きなプロジェクトに関わったことはあっても、プロジェクト管理する立場になったことはない。しかしながら工作機械ひとつ導入するにしても、それを理解し、作業者教育、刃物や副資材の手配、操作手順書の作成、NCプログラムとかティーチング、異常時対応その他のいろいろな準備を行うことは、小さくはあってもプロジェクト管理のようなものだ。そういったことは私の日常だった。
多くの場合PERTなど使わずともガントチャートで間に合った。ただ単なるガントチャートではなく工数や費用もコミして考えなければならないことはもちろんである。
引退した今はガントチャートどころかカレンダーにイベントを書き込んでおくだけで間に合う。隙間だらけだからダブルブッキングすることなどない。することがもっと多ければうれしいのだが。

いやあ、参ったねえ、
途方に暮れるばかりだ
とはいえ、なんとかせねば

藤田中尉
藤田技術中尉である
藤田技術中尉はこの3か月間、頭を悩ませていた。
彼は皇国大学を出て任官してから兵器製造一筋であった。扶呂戦争(リアル世界では日露戦争)において要塞攻撃が難航したことを受けて、戦後その攻略法の研究が行われた。機関銃、攻城戦、遠距離からの砲撃など非常に多方面にわたる研究で、特定の技術専門家や兵科の軍人だけではまとまらず、多分野の専門家を多数集めた大きなプロジェクトとなり、そのスケジュール管理と取りまとめが必要となり、大掛かりな兵器開発担当者が適任ということから技術士官の藤田中尉にお声がかかった。
それをうまく処理したことからそれ以降なにかプロジェクトがあると藤田中尉に声がかかることが多くなった。そして今回は練兵場建設を仰せつかってしまったのだ。こんなことは俺の仕事じゃないし不得意なんだよなあ〜と嘆く藤田中尉である。

設定について: 技術士官というのは海軍は昔からあったが、陸軍は1940年創設である。とはいえこの物語は架空世界(いいかげんともいう)のお話であるから、1910年頃にもあったことにしても問題なかろう。

扶呂戦争終結後は戦費処理や混乱した扶桑国経済の立て直しに奔走した扶桑政府であるが、5年が経過し状況が安定したのを見て陸軍の見直しを始めた。その一環としての新しい練兵場の設営である。やると決まればすぐにやれというのはどの世界でも同じである。
藤田中尉が頭を悩ませていることは多々ある。まず納期である。彼が上官である木越少佐から命令を受けたのは3月前のこと。その時点で7か月後に竣工だという。しかしそのとき決まっていたものは敷地と建物の概要だけで詳細は白紙であった。それから藤田は大車輪で建築関係の部門を動かして、概略仕様の決定と必要な材料の手配をかけた。入札などの手順を踏む時間もなく、いろいろな業者に対して工事受注の要請というか命令を発してなんとか工事ができるかというところまで持ち込んだところだ。
これからいよいよ工事だが、建築資材の搬入だって置き場の問題もありどうすればいいのか見当もつかない。海軍工廠の見学に行ったが、あそこでははじめから資材置き場が確保されている。とはいえ進捗管理は成り行き任せ、軍艦の完成日時が管理されているとは思えない(注1)
上手くいけばいいけど、うまくいかなかったらオシマイだなと藤田は思う。

今なすべきことは建設工事のスケジュール策定である。もちろん完成期限は決まっているわけで、藤田中尉がするのは発注した業者に期限に間に合うよう計画を立てさせることだが、これがまた一筋縄ではない。
問題の最たることは工事業者が組織化されていないことだ。本来なら財閥系の建設会社を元請けに据えて、細かいことは任せるぞと言えばよいのだろう。しかし今回の仕事は超短期であるため、そういった大手ゼネコンは危ない橋は渡りたくないと理由をつけて降りてしまった。
しかたなく藤田は建築部門にそれぞれの業種の業者を手配させた。その結果、師団長なら3人の連隊長の指揮をとればいいのに対して、藤田は200人の小隊長を指揮しなければならないようなはめに陥ったのである。大工ひとつとっても、その辺の大きめな大工をかき集めたから、注文先となる棟梁は10人ではきかないだろう。そんなわけで藤田は頭が痛い。
とりあえず初日の今日は土木業者10数名と会って仕事の打ち合わせである。なぜ初日が土木かというと、建物を建てるにはまず地面をいじるのが最初だからだ。明日からでも土木仕事を始めてもらわなければならない。

藤田はこの仕事の参謀(スタッフ)として下士官を一人つけてほしいと頼んでいた。藤田のサポートにやってきたのは古参の黒田軍曹といった。まだ数回しか顔を合わせていないが、頼りになるのだろうか?
二人は会議室に入った。そしてへっと驚いた。土木業者10数名いるはずなのに3人しかいない。
トーチカ守備を命令された小隊長が振り向けば3人しかいなかったという感じだ。まさか逃げ出したわけじゃないだろうなあ〜、逃げ出したいのは俺の方だよと藤田は思う。
黒田軍曹が驚いたような声を出した。
黒田軍曹
「伊丹さんじゃありませんか。どうしてここに?」
伊丹審査員
「これは黒田軍曹殿、軍曹殿が建物まで担当されているとは存じませんでした」
業者の一人が黒田軍曹の知り合いだったようだ。まあ今更ジタバタしてもしょうがない。藤田は腹をくくった。
藤田中尉
「まあ座ろう。本日は練兵場建設の打ち合わせに来ていただきありがとうございます。
ええと、ちょっと予定していたよりも人数が少ないのですが、出席者のお名前とお立場を説明していただけますか」
大工の棟梁
「では私が工事請負者を代表して話をさせていただきます。私は大工の棟梁で石川と申します。と言いましても私は兵舎一棟を請け負っただけなのです。しかし一棟といいましても私にとっては今までにない大きな仕事です。そしてご指示ありました納期がまた非常に厳しいものです。それで他の棟梁たちと集まって、納期や仕様、品質を守るにはどうすべきかを検討をしました。
検討の過程で大工だけでは最適な計画は作れないということが分かり、土木、電気、造園その他、軍から注文を受けた全業者との打ち合わせをいたしまして、全体の計画、取りあいなどを決めなければ要求は達成できないということになり、英知を集めて方法やスケジュールを考えてきました。そんなわけで本日は受注業者を代表しまして私が出席しました」

藤田はあっけにとられて石川の顔を見た。石川の話を聞いて驚いたものの、ひょっとして200個小隊を指揮するのでなく、石川参謀長一人に命令すればよいのかもしれないという期待が浮かんだ。
黒田軍曹
「そうしますと私どもは石川さんと話をすればよいということですか?」
大工の棟梁
「全体のスケジュール管理、費用の問題などについては、代表の私が窓口を務めます。ただ個々の仕事の打ち合わせになりますと技術的なことはわかりませんので、各業者の代表、こちらは本日の打ち合わせである土木業者代表の堀口さんですが、それぞれのとりまとめ役が出席し打ち合わせることとします」
黒田軍曹
「なるほど、ところで伊丹さんは?」
大工の棟梁
「まず私が代表と申しましたが、私自身も大工のひとりで自分の仕事をしなければなりません。この工事は規模が大きく、常時誰かが進捗管理、材料の搬入の調整や問題が起きたら対処もしなければなりません。それは素人にできるとは思えません。それでそういったことに明るい技術事務所に依頼しまして、伊丹さんに全体の管理を見てもらうことになりました」
黒田軍曹
「なるほど、お話はわかりました。とはいえ全体のスケジュールについては我々が現場事務所を置き、そこで直々に管理するつもりである」
大工の棟梁
「我々が考えることではないということでしょうか」
やや、黒田軍曹は四角四面のようだ。話がこじれるとまずい。藤田中尉は口を開いた。
藤田中尉
「軍曹、俺に話させてくれ。
石川さん、ちょっと聞きたいんだけど、お宅は進捗の管理をどんなふうにするつもりなの? 先ほど皆で集まって検討したと聞いたけど、具体的にはどうするのかな?」

石川は後ろに置いた荷物を広げて大きな紙を取り出した。新聞見開きを4枚つないだくらい大きい。半分くらい机からはみ出してしまう。
藤田と黒田は目を見開いて見入ってしまった。ものすごい精緻な計画である。横方向に日付が記入されており、縦には各作業が並び、何時から何時までにどこの何をするかが一目でわかる。

大工の棟梁
「これは全体の計画表です。もちろん各作業において日々どんなことする、人を何人かけるという更に展開した計画は各業者のとりまとめ役が作っておりまして、取りまとめ役はその範囲を管理します。更に個々の業者の予定はそれぞれの親方が作成し管理し、業者の取りまとめに報告し、取りまとめ役は毎日終了時に伊丹さんに報告し、伊丹さんが取りまとめます。そして進捗具合によって伊丹さんが人を融通したり材料の搬入を調整したりするつもりです」
藤田中尉
「すばらしい。一つだけ聞きたい。この計画でやれば予定日までに竣工できるの?」
伊丹審査員
「何事も予測不可能なこと、嵐も来るでしょうし停電とかもあるでしょう。しかしよほど大きな事件が起きなければ大丈夫と思います」
黒田軍曹
「この計画は立派だが、日々の進捗はどのように管理するのか? 管理項目とその管理指標がものすごく複雑で手におえないと違うかな?」
伊丹審査員
「実を言いましてこれは本日みなさんへの説明用に描いたものです」
黒田軍曹
「つまり細かくはこれからというわけか?」
伊丹審査員
「いえ、そうではなく管理に使う計画表は紙の書き物ではなく、大きな木製の板に横方向には竣工までの日付を記入し、縦方向には各建築物・工作物を書いて、そこに土木とか大工とかの業種と仕事内容を記載した駒、木片ですな、それを置きまして、その計画が完了したら裏返していく、木片は表裏の色を変えているので一目で進捗が分かります。
例えばある日における進捗が予定通りか否かは、その日の日付を上から下に見ていって、裏返っていないところがあれば遅れ、その日より先も裏返っているなら先行ということになります」
藤田中尉
「進捗管理の指標は?」
伊丹審査員
「作業を細かく分けています。例えば兵舎何号棟の上棟とか屋根ふきといったレベルです。柱を何本立てるというほど細かくはありませんが」
藤田中尉
「話を聞いただけではうまくいきそうだが・・・・」
黒田軍曹
「その伊丹さんがおっしゃった進捗管理の板は既に作ってあるのですか?」
大工の棟梁
「ぜひ見ていただきたいですよ。板をつなぎ合わせて幅5尺長さ10尺のものを作りました。 それを一日一寸幅で100日分に区切っています。そこに置く駒は8分角厚さ2分の駒で1個が5人工を示し、使われている駒が2500個もあります。必要な工数は12,000人日と見積もっております。
ここで話がついたら現場事務所に持ち込みたいと考えています」
藤田中尉
「そんなすごいものを作ったからには、それを使わなくては石川さん大損だね」
大工の棟梁
「アハハハハ、そういう管理をしなければこの仕事は達成不可能ですよ」
藤田中尉
「自信満々ですね」
大工の棟梁
「そりゃそうさ、あんたたちが戦争するときは命がけだろう。俺たちだって仕事するときは命がけだからね」
黒田軍曹
「まあまあ、中尉殿、考え方と方法は結構だと思います。もちろんこれからその予定表を拝見して、実際にどうかを確認すること。そして作業内容をそれぞれの工事取りまとめというか責任者から説明を受けなければなりません。是非の判断はその後でしょう。
それとは別ですが私が考えるに、この仕事全体の責任者が石川さんで進捗管理が伊丹さんというのはちょっとまずいのではないかと思います」
大工の棟梁
「何が悪いんで?」
藤田中尉
「どんな問題があるのかな?」
黒田軍曹
「このたびの発注形態は軍が工事元請けに仕事を出しているわけじゃありません。細かく分けて直接個々の業者に発注しています。ですから進捗管理を業者団体が行うのは筋が違いますし、我々も責任を果たしていません」
藤田中尉
「言われてみるとそうだな。計画と進捗管理の方法は良いとして、その管理体制が問題というわけか」
黒田軍曹
「全体のスケジュール管理は伊丹さん、工事の調整は石川さんとしても、建前は我々が管理していることにしなければ、いや、実際に我々が管理しなければならないわけです。
それでどうでしょう、石川さんと伊丹さんを臨時の嘱託扱いにしては」
藤田中尉
「なるほど、そういうことか。石川さんたちが考えたことをそのまま採用するけど、ふたりは発注者側になってもらうということか」
黒田軍曹
「さようです。問題が起きた場合でも責任の所在は明確でしょう」
大工の棟梁
「伊丹さんが軍の嘱託ということになると、伊丹さんへの支払いは軍が持ってくれるのかい?」
藤田中尉
「そうなる。もちろん石川さんにも支払う」
大工の棟梁
「俺は自分も大工としてこの工事を請けているからなあ、利害が相反する二足の草鞋わらじを履くのはまずいと思う」
黒田軍曹
「確かに石川さんは立場上矛盾しますね。ではこうしたらどうでしょうか、伊丹さんを工廠が雇用して進捗管理をしてもらう。石川さんには純粋に業者の代表をしてもらうと」
伊丹審査員
「そうであれば石川さんはすることは同じで、元々誰からもお金をもらうつもりじゃないから何も変りはない。
私はお金を払ってくれる人と進捗や問題の報告先が変わるだけです」
黒田軍曹
「我々の側から見れば、元々中尉殿と私で管理できるわけがなく、経験者を雇わなければならないところだったわけです。お互いに損はないじゃないですか」
藤田中尉
「そいじゃ体制も決まったということでいいかな。
では本日のメインテーマである土木工事の詳細に入りたい」


建設現場に20坪ほどのバラックを建て、現場事務所にした。藤田中尉と黒田軍曹が駐在するほか、打ち合わせ場に巨大な予定表を置いた。そして伊丹がいる。
土木工事は開始された。素晴らしい計画があれば進み方が早いわけではないが、粛々と進んでいる。
将棋の駒
将棋の駒
もちろん仕事は目の前で行われている土木工事だけではない。工期短縮のために大工は各作業場で部材加工を開始している。それも柱専門、垂木専門、梁専門というふうに分業している。電気屋もあらかじめ電線の長さを測り現場では接続すれば終わりというふうに前加工を始めている。
だから進捗管理も目の前の現場だけでなく、前加工をしている作業場についても伊丹が各業者の取りまとめ役と共に定期的に巡回している。
毎日夕方には各業種の代表が集まって、藤田中尉隣席の下で実績や問題報告が行われる。そしてその日実行された作業の駒が裏返しされていく。それを見て皆は成金といった。
そんなわけで今まで遅れもなく問題もない。
藤田中尉と黒田軍曹は手持ち無沙汰で暇を持て余している。藤田中尉が工事開始前に何を悩んでいたのか今となっては不思議である。


伊丹は二日に一度は新世界技術の事務所に来て報告と相談をする。

吉本取締役
「どうだ、練兵場の建設の方は順調か?」
伊丹審査員
「おかげさまで順調です。ただ、どうなんでしょうねえ〜。私が軍の嘱託になって賃金を稼いでもたかが知れています。このままでよいのかというのが現在の悩みです」
工藤番頭
「とはいえ、これが初めての現金収入ですから大きく育てていきたいですね」
伊丹審査員
「でも工藤さん、仮に軍の嘱託の仕事を継続し、あるいは今後二人分、三人分と仕事が増えたとしても、それじゃあここで新世界認証の事業を始めた甲斐がありません」
吉本取締役
「伊丹君の考えはよくわかる。とはいえ当面はこういったことをして顔を売り、次の仕事を確保していくしか道はない」
伊丹審査員
「こういうことを積み重ねていけば品質保証とか第三者認証という仕事につながるものでしょうか?」
工藤番頭
「いろいろ思うことはありますが、先だっての歩兵銃の寸法問題もありましたが、技術レベルが低いと品質保証とか第三者認証という考えが出てこないのではないでしょうか」
吉本取締役
「それはあれですか・・・つまり現在の工業レベルでは第三者認証の需要はないだろうという・・」
工藤番頭
「そう思いますね。それに基本的なこととして、我々が第三者認証を売り込むという発想がまずないでしょう。この世界で何が必要なのかを考えて、この世界の発展のために役立つものを提供するというスタンスでないとビジネスとしてあり得ないと思います。私がこちらの世界の人間だからというわけではありません。そういうのが商売の基本だと思います。
ただですよ、実は私もISO9001の要求事項とやらを今勉強しているのですが、その要求事項というものは今の時代にも有効でそういったことを教育していくという仕事はあるのではないかと思います」
吉本取締役
「具体的には?」
工藤番頭
「ISO9001が何度も改定されたようですね。それはより改善したとか進化とかいうことではなく、時代時代によって世の中が求めることが違うからだと思うのです。
もっとも初期段階というか低いレベルのときは、仕事の機能ごとにどう管理するのかということが大事ということでしょう。ということは我々は1987年版のISO9001とか、それ以前のお宅の世界での1940年代の品質保証の考えを売り込むことが最適解かなと思います。
具体的には、購買、計測器、教育訓練とか、そういった機能ごとの管理項目とか管理方法というのは今の時代の管理の底上げに有効というか必要なことではないかと思います」
伊丹審査員
「なるほど、以前、黒田軍曹と会ったとき計測器管理に興味があったようだから、そういうことを日々話をして理解してもらえればコンサルの仕事につながるかもしれませんね」
工藤番頭
「ちょっと懸念があるのですが・・・工廠とか軍の仕事を受けるとなると、コンサルタント契約というよりも軍の嘱託とか工廠の技師という扱いにされるのではないかという懸念があるのですよ」
伊丹審査員
「それはあれですか、外部に依頼するのではなく取り込んでしまうということですか?」
工藤番頭
「今までも新たに技術者が必要となると、そういう扱いが普通でしたから。技術士官は皇国大学を出て任官というのがほとんどですが、技師については学歴も経歴も問わず、業歴採用が普通で出入りも多いです。まあ技術士官と技師はする仕事は同じでも処遇はまったく別です」
伊丹審査員
「なるほど、下手をすると技師として下働きということになりかねないということですか」
吉本取締役
「うーん、まあ今しばらくは様子見ということかなあ〜」
伊丹審査員
「ともかく目の前の仕事としては練兵場を問題なく竣工することですね」

うそ800 本日の愚行
複数作らなければ互換性という考えはなく、それなら現物当りでよく、精度という概念はないのだろうか? それとも測定器がなかったからなのか?
個産であれば品質保証という概念はないのか? 個産でも特殊工程があれば必要になるのか?
それとも産業が一定水準に到達しなければ品質保証という考えはないのか? 考えてもわかりません。

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注1
軍艦の建造は複雑でリアルタイムに能率や進捗を把握できないとされていた。建艦の進捗管理が徹底されたのは戦艦大和(1937起工1942完成)からと言われている。

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