「歴史とはなにか」岡田英弘著 goodbetterbest
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
文藝春秋 4-16-660155-5 2001690全1巻


数日前、駅で電車が来るまでの時間がちょっとあったので、駅前の本屋に入りまして何気なしにこの本を買いました。
そして電車の中で読んで、総毛立ちましたね!

すごい本です! 一読どころか二読三読する価値があります。

歴史とはなにか? そうだったのか! と膝を叩きます。
この本がたったの690円(税別)で買えるなんてなんてすばらしいことでしょう!
さすがの私もこの本は捨てません。何度も読み返したいと思います。

    この本で得られる知識はたくさんある。

  • 朝貢外交とはどんな意味だったのか?
  • 正統とはなにか!
  • 中華思想とは発想は負け惜しみだったそうな・・・
  • 支那も中国という言葉も日本が使い始めてかの国でも使うようになったとのこと
  • ローマ皇帝とは本当は間違いで「元老院の筆頭議員」というのが正しいそうだ。
  • 封建とは日本、中国、ヨーロッパでは中身がまったく違う、
    これを知らないとまったく世界史を理解できないこと。
  • 日本と中国と朝鮮の建国の年代の関係はいかにして決定されたのか 
  • マルクス史観の功罪(本当を言えば罪罪か?)

  • そして最大にして驚くことは何千年も前の宗教が今でも各国の世界観を支配していること!
その訳を知りたければぜひ買ってください。

この本が690円とはめちゃ安だ!
でも本当に重要なこと、ためになったことはそんなことじゃありません。
歴史とはなにか? ということです。

『歴史とは、人間の住む世界を、時間と空間の両方の軸に沿って、それも一個人が直接体験できる範囲を超えた尺度で、把握し、解釈し、理解し、説明し、叙述する営みのことである。』(同書より)


つくる会の教科書反対運動の方々に読ませたいと思いましたが、インターネットで調べたら既に彼らの禁書になっているそうです。
納得です。
もっとも単に禁書!と言っているわけでなく、ドイツ語の話し言葉と書き言葉の違いが著者のいうように顕著ではない!とかいろいろ理屈付けはある。
でもそんな枝葉末節ではない本質的なところを論評すべきだ。
中国の歴史、世界史という概念がいつから起こったかなんて本質論を避けている。
この本を国民みんなに読まれたら、『作る会の教科書はんた〜い』と言っていること自体が歴史認識がないことを露呈していることになるからです。

なお、小林よしのり氏絶賛だそうです。

もし、まだお読みになっていらっしゃらなければすぐに本屋に走って買いましょう!
決して後悔はしません。
ものすごい本です!





秋桜様からお便りを頂きました(07.04.28)
ご無沙汰をいたしました。
ひさしぶりにお便りもうしあげます。
「歴史とはなにか」 やっとさがしあてました、確かにこれは面白い!
「蒼き狼」も「革命」も誤訳、またユダヤ人がローマ人を打倒する為に生まれたのがキリスト教なのに、なぜか国教になるまでローマ人に受け入れらてしまった、などなど、お好きなかたには、たまらない話がパンパンにつまってます。オバQ様のおっしゃるとうり、この値段はやすい!
私、昨日コンビニでモヤシを買おうと思い手にとったら61円だったので「高!」と声をあげてしまいました、
(結局買いましたが)
パソコンが修理から戻ってきましたので、またお便り申し上げます。
秋桜様 毎度ありがとうございます。
本を読むということは、ためになるとか、知らないことを知るとか、そりゃたくさん理由があるでしょうけれど、やはり面白くなければいけません。
しかし最高のエンターテメントが面白さを狙ったものかというと、そうでもないようですね。
やはり人間は知的刺激を受けないと面白いと感じません。
そういう意味で、この本は最高です。
もっとも最低の評価をしている人々も大勢いるわけで・・・



あらま様からお便りを頂きました(07.05.30)
佐為さま あらまです
ご推薦の図書『歴史とはなにか』を、遅ばせながら、読みましたよ。
もう、店頭には並んでいませんので、最寄の図書館で借りようとしました。
ところが、そこにはなかったので、県立図書館から取り寄せてもらいました。

目からうろこ・・・とは、このことですね。

もし、記載されていることがすべて事実ですと、ちょいと残念な部分もあります。
それは、「相手」に有利なことですので、ヒミツであります。
あらま様 毎度ありがとうございます。
 「相手」に有利なこと
相手に有利もこちらに有利もない、というかそういう価値判断をすることもないのではないでしょうか?
真実はどこにあるのか?と追求し、その結果、自分が正しい選択をするというのがあるべき姿でしょう。
あらかじめ、自分の選択枝を決めておいて、それに合致することが有利、合致しないことは不利という判断をすることもないでしょう。
40年前、ビートルズが歌っていました。
「Let it be(あるがままに)」って


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