one of them の話 
私はこのホームページに、いいかげんというか大して価値のないことを書いているが、それなりに思い入れもあり、愛着もあり、そして労力もかけている。
いくら私がキー入力が速いとはいえ、2000字程度の文章を考えて打つのは1時間以上かかる。そしてメモ帳でタグを書きこみ、あちこちに絵を入れて形を整えるには、さらに1時間はかかる。
家内のちゃちゃが入れば、さらに伸びる。
「お茶はいかが」というのもちゃちゃのうち 
oldwoman.gif
私がテレビを観てるのを
バカにしてはいけません
毎週毎週、週に一度しかない休みをそのようなことに費やしているわけで、家内から見たら私がくさい芝居だ、マンネリだと言われながらテレビドラマを観ているのと変らないと思う。
しかし、私にとって私自身のウェブサイト(ホームページ)も、インターネットそのものも唯一無二というわけでは決してない。インターネットの世界にも、ウェブサイト一筋、掲示板一筋、ブログが生きがいという人もいる。それをどうこういうつもりはない。
ただ私にとって自分のホームページは one of them であり、好奇心や関心を持つ対象はほかにもたくさんあるのはあたりまえである。

私にとって取り巻く世界というのは多様である。
そりゃ、だれでもそうであるはずだが・・・
まず、家庭・・・妻がいる、娘とその婿、そして息子がいる、親戚もいる、勤めている会社があり日常の仕事があり、そこでの人間関係もあり、以前に働いていたところの人とのつながり、生まれ育った地域社会と地縁、個人的趣味の世界もあり、本も読まねばならず、そしてインターネットの世界もあり、と多情多恨である。
そんな中で、私にとって自分のウェブサイトというのはどのくらいの重要性、プライオリティなのかと考えると・・・唯一無二では絶対にない。
しかし、それは同時にホームページを運営するということのプライオリティが低いとか、重要ではないとか、価値がないとかという意味でもない。
signal.gif へんなたとえだが、私は毎日勤め先まで10個以上の交差点を渡って通勤している。そしてどの交差点でも事故にあわないように右左に注意して渡っているのは当然だ。一つ一つの交差点は one of them であることも確かであるが、同時にすべての交差点は私の命に関わりを持っているのも確かである。
このホームページも私にとってそれと同じような位置づけといったらいいのだろうか?
たくさんある関心ごとのひとつではあるが、同時に私のベストを尽くしていると言って嘘ではない。もちろん、それにのめりこんではいなし、斜めに見て付き合っているのも事実である。
「私以外を見てはダメ heart.gif」というのは愛する人を独り占めしようとする純真な恋心ではあろうが、現実には「私も見て、仕事もしっかりして、道を渡るときは左右を見てね heart.gif」といわないと、愛する人は仕事も命も失ってしまうだろう 
まあ、ばかばかしいお話をしてしまったが、ネットの世界にはネット命、ネット一筋という方も多く、ちょっとアブナイなあと感じることもある。もっと気を楽に、広い視野を持って生きていかないと、足元の小石につまづいて転んでしまうかもしれません。

titlenew1.gif そんな妄想・雑念を考えていて <one of them> から <a と the> の違いに思い至った。
定冠詞、不定冠詞の使い分け、及びその有無というのは非常に難しい。
以前、このウェブサイトのコピーである「proud to be a Japanese」というフレーズに「a」があるのは文法上間違いだとお便りをいただき「proud to be Japanese」と改めた経緯がある。ご意見多々あり
本当を言えば文法上ではなく通念上から見るとイレギュラーなのかもしれない。
だって文法があって言語があるのではなく、言語が構築されていく過程において文法が整えられていくはずだから
ハワイの2世部隊のモットーは「Go for broke」であった。
それを文法上間違いだと語ったところで意味がなかろう
JALは「JAPAN AIRLINES」の略である。ある方から聞いた話だが、イギリス人から「JAPANESE AIRLINES」でないとおかしいといわれたという。インターネットで調べるとJALはJAPANとJAPANESEを国により使い分けているようだ。そのような細かいニュアンスの違いは私には分からない。
実を言うと私が書いている日本語の文章でさえ、しょっちゅう「てにをは」がおかしいとか「は」と「が」が違うのではないかというお教えをいただく。そういった失礼ながら細かいことはお便り欄には書かずに都度修正・訂正しております。
英語どころか日本語成り難し(なりがたし)
日本語の達人になることも、私の生きている間では無理のようです。
単数、複数という概念が希薄な日本人にとって、英語の冠詞というのは非常に難しいというより理解困難である。
それでも英語はまだいい。スペイン語などになると冠詞が8種類もあり、更に性別もある。海が女性というのはジュディ・オングの歌♪で習ったが、机は女か?、本は男か?、パソコンは?、マウスは?(本物のマウスには男女両方あるよね)などと考えあぐねると日が暮れてしまう。

「THEがよくわかる本」  ランガーメール編集部
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
共栄図書 4-9900402-0-11996/6/15466全1巻

「a と the の物語」  ランガーメール編集部
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
共栄図書 4-9900402-1-X1996/15595全1巻


 the
ところで、この二冊の本は我が師、KABU先生のブログで推薦していたのですぐ買った。二三度、読んだのだが、その結果得たものは私は英語の力もセンスもないということの再確認であった。
 a
「"a"と"the"の物語」は推理小説よりもむずかしい。そのような英語の深淵はKABU先生にお任せするしかない。
私の英語力は非常にプアであることは自他共に認めるところであるが、目的を果たすという観点からはなんとかなっているのである。仕事で必要なら英文も読むし、英文Eメールを出すし、それにちゃあんと返事をいただいているのだ。
といってもビジネスメールで定冠詞が抜けていても、相手先がそれを注意するというか教えてくれるとは思えないが・・・
私の友人で何年も英会話教室に通っている方がいる。どのくらいの英語力なのか定かではないが、先日彼が英語の電話をとって非常にシドロモドロであったのが記憶にある。
キミ、修行が足らんぞ、ワシを見てみい。コミュニケーションは言葉ではなく心なのだよ。
あるいは単に私が無神経なだけかもしれないが・・・
もちろん、相手が私の言いたいことを理解しているかはまったく定かではない。
まあまあ、キミ、そんな些事を心配するな、すべては one of them であるぞよ、


おっと、最後に書評を、
この二冊の本を理解できるのは英語の達人だけです。そして達人はこの本を読まなくても、書いてあることを既に知っているはずです。
達人以外は一読して分かった気になっても本当は理解できません。
理解するとは「己が持っているものを他にも存在することを発見すること」を言います。
悲しいことですがそれが真実のようです。




阿部麻理愛様からお便りを頂きました(05.10.11)
one of them の話 について
お久しぶりです。最近何かと忙しくて、サイトを拝読することが出来ませんでした。
さて、proud to be a Japanese 、についてですが、私見を述べればこれは全く問題のない表現であると思います。
そもそも Japanese を「日本語」という意味で用いれば不可算ですが、「日本人」という意味で用いる場合は可算名詞であり、不定冠詞を付加することに何らの問題もありません。
「私は日本人だ」を英訳すれば、I am Japanese ですが、この場合は形容詞であり、冠詞がつかないのが普通です。しかしながら、「日本人」であることを強調したい場合には、I am a Japanese 、と表現します。従ってこのサイトの趣旨に沿えば、a Japanese 、こそ望ましい表現であると思います。
一体、不定冠詞の有無などは究極的には文法ではなくて感覚に根拠を求めるべきです。辞書的には非可算名詞と扱われていても、不定冠詞が付けられることは多々御座います。発話者や執筆者の頭の中で、「一個のもの」とイメージされていれば、不定冠詞を付ける事は少なくありません。


本件につき同志KABU先生にお尋ねした結果を下記いたします。
以下、KABU先生の回答
結論から言えば、どちらも間違いではないと思います。
例えば、
Hanako is a Japnese (woman).の意味で、充分、She ia a Japanese.は成立するからです。
(1)Proud to be a Japanese.
(2)Proud to be Japanese.
には微妙な意味の違いがあると思います。
(1)はどちらかと言えば、「国籍」や「生まれ」に注目した表現であり、
(2)は、「日本」で表される「文化・伝統」や「日本の理念」を共有する
人々というニュアンスがあります。この2文をパラフレーズしてみましょう。

(1')I am (/You are) proud to be a Japanese citizen.
(2')I am (/You are) proud to be a person who shares Japanese culture and history.
簡単に言えば、(1) 系の"Japanese"は「(数えられる個々の)日本人」
(2) 系の"Japanese"は「(数えられない全体としての)日本人の中の一人」
と考えられるでしょう。

尚、"the Japanese"は「全体としての日本国民」や「日本民族」を指す点で、いわば、黒猫ヤマトの宅急便の「箱」を単位としているのに対して、(1)も(2)も「箱」の中の個々の要素を考えている点で全く違います。
まあ、(2) 系は「箱」を開けたら、個々の品物(個々の日本人)が透明なプラスティックの布で包装されていたが、個々の内容は見えるというイメージなのでしょうか?
透明なプラスティックの布が「日本の理念」とかのideaであり、その布をカッターで切って取り出した個々の品物が(1)であることは言うまでもありません。
結論は、(1)が英語としては自然であり誤解を受けないと思いますが、大人が表現したかったことは(「不定冠詞がJapaneseにつくはずはない」という間違いは置いとくとしても)、(2)の方に近いのではないでしょうか?
Proud to be Japanese KABU先生のご教示に従いまして、このウェブサイトでは「Proud to be Japanese」を掲示することとします。
皆様のご意見、ご教示ありがとうございました。




たらこ様からお便りを頂きました(05.10.17)
しばらく忙しくて(今も忙しい)そちらのページも見ていませんでした
英語ものの話が出ていたんですね
proud to be a Japanese
得意っすよ、こういう話(笑)

別の言い方しましょう
1)I am American
2)I am an American
3)I am the American
この3つはすべて有効で用法的に間違っていません
日本語訳しますと
1)私はアメリカ人です(なんの感慨も含まれてない、普通、意図していなくても国家全体の中の一員ですという意味を含む)
2)私は国家の中の一人のアメリカ国民です(個人が重く、国家という考えを意図的にはずす場合使う)
3)俺はビッグなアメリカ人だ、どうだ偉いだろう(笑)
こんな感じですかね

問題はAmericanって単語は形容詞的にも名詞的にも両方に使えるということですな
Japaneseという単語も用法的には同様ですから

というわけでできたら proud to be the Japanese というタイトルに変えてください(笑)

たらこ先生、ご教示ありがとうございます。
 proud to be the Japanese 
うーーん、何かの映画に出てきた「あの日本人がすばらしい!」という感じになりませんかね?
といってもあっしにはニュアンスなんてワカリマセーン


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