「中国超大国論の幻想」湯浅誠good
出版社ISBN初版定価(入手時)巻数
東洋経済新報社4-492-21090-319961456全1巻

子供の頃、文化大革命のときに中国ニイハオに駐在している商社マンが手に手に「毛沢東語録」を持っている写真を見たことがあります。商売のためなら魂を売ちゃうんでしょうか??メフィストが聞いたら大喜びでしょうね。
中国との商売拡大とそれによる自分の利益拡大を図って中国の情報を偽って日本本社に伝えそれが日本のメディアに載って日本人の意識、認識を変えてきたということでしょうね。中国とはすごい国だとほとんどの日本人が思っているでしょう。原爆も持ち超音速戦闘機を開発し、人工衛星を日本に遅れること数ヶ月で打ち上げたなんてことを考えるとそうなんでしょう。でも実態はどうなんでしょう?日本の10倍以上の人口で国民総生産はわずか5分の一程度、軍備だって日本のODA(我々日本人の税金を寄付してるんだぜ)でもって開発しているんです。中国4千年の歴史なんて言いますが、易姓革命を繰り返している中国は実際には50年の歴史しかありません。失礼な例えですが、アフリカの開発の遅れている国と何ら変わらないのです。中国が日本あるいは台湾並になるかどうか?考えてみれば分かるでしょ!個々の事象を眺めるんじゃなくてインプット/アウトプットを見るんです。日本を支えているエネルギー、資源、そして排出される廃棄物、廃熱を単純に人口比を掛けたらどうなりますか?世界中のものをかき集めても日本並になるのは難しいでしょう。いえ、台湾、韓国,タイ並になることさえ不可能です。(断言)
実は私は環境が専門です。中国の排気ガスの影響が日本に及んでいることはみなさん周知のとおりですが、仮に中国が現在の10倍の大気汚染を発生させたとしたら日本の森林は壊滅でしょうね!それだけの排気ガスを発生させる重油、石炭を中国が持たないことを神に祈ります。中国は発展するためのリソースをいかにして調達するのでしょうか?長江や黄河をせき止めて発電所を作ったってたかが知れてます。といって原発を量産されたらチャイナシンドロームの現実化だろうな!!
「中国は大国じゃない、幻想を捨てろ!」というこの本に類似の本はたくさんあります。
「日本は大国である」なんて本はなさそうですね。もっとも日本人以外には常識か(^^)

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