上記のマジカイヤを読み返して、不十分な点があることに気付きました。
どなた様か、その瑕疵を見つけて、私に反論してくるのではないかと思い誤解されないように追加します。
前提のひとつに『日本は唯一の核兵器による被害国である。』というものがあります。
これは正しいのでしょうか?
と問うわけですから、当然その答えは『否』であることは自明です。
実は『日本は世界で唯一の核兵器による被害国ではない』のです。
もうお分かりでしょう、
実戦で使われた核兵器はたった二発ですがその何十倍・何百倍もの数の核兵器が開発のため、実用試験のため、廃棄のために核爆発させられています。
そして、現在世界に核保有国はたくさんあり日々増えつつあるようです。
核拡散の状況を見ていると、自動車やCDプレーヤーを作るより簡単に思えます。
そのすべての国で実験に使われた核兵器による被害が発生しているわけです。
おフランスだけは上品に国外で核実験をしたようですが、その他の国は自分の国内でしました。
アメリカはネバダ州やその近辺で核兵器の実験をしました。
『被爆国アメリカ』という本をご存知でしょうか?
だいぶ古く1980年頃の本ですからご存じない方もいるでしょう。
いかにたくさんの放射線被害がでているかが分かります。
『ジョンウェインはなぜ死んだ』という本もありましたね、
これは1983年でしたか?(自信ありません)
ただし、この本は他の本からの孫引きが多い。
タイトルは忘れましたが、これの元になった本を読んだ記憶があります。
私の子供の頃、ウェスタンという映画のカテゴリーがありました。もはや過去形でしょう。先住民族の名誉回復、史実との相違、フェミニズムの台頭、暴力の表現規制などによりそのカテゴリーは死滅したようです。
ともあれ、第二次大戦後アメリカでウェスタン映画が量産されました。
そしてちょうどそのロケ現場の風上で核実験をしていたそうです。そのために俳優を含めた多くの映画関係者がバッタバッタとがんやその類の病気になりました。
ジョンウェインも末期にはいたるところがんに罹いました。
○○がんだと言って手術をすると、すぐまた△△がんだといって手術してました。
それでいっそう彼の闘う男というイメージは高くなりました。
私はジョンウェインの『病気には負けんぞ!』というその精神力を尊敬します。
核実験との関わりは定かではありませんが彼の病状は異常でしたでしょう。
いずれにしろ核兵器によるアメリカの被害は日本の比ではないというのが私の印象です。
もちろん何を持って被害とするか?という定義の問題はあります。
直接的 短期間に死亡した人の数なら長崎・広島のほうが多いことは確実です。
しかし、放射能被爆者とその累積被曝量、汚染された面積、長期的健康被害(がん発生率)などを考え合わせた被害総額(お金とは限りません)はアメリカのほうが多いのではないか?と愚考します。
ここで次の異議がでるのを予想します。
『日本は核攻撃を受けたのであるに対して、アメリカは自らが核兵器の実験を行ったのである。
アメリカが核兵器の被害国であるという論理は間違っている。』
確かにアメリカは核攻撃は受けていません。
しかし簡単に言えば、『サッカーのオウンゴールもまた得点だ』ということじゃないでしょうか。
相手方が使った核兵器による被害のみを『核兵器による被害』と呼ぶ(定義する)こともまた私から見ればおかしいと思います。
アメリカを例に挙げましたが、ロシアでも核実験や核兵器工場跡地での放射性汚染の話は枚挙に尽きません。
各国の実験場だった南太平洋の環礁については言わずもがな・・・
インドやパキスタンについても漏れ聞こえてきます。
しかしながら、私は中国の核汚染については寡聞にして知りません。
中国は核実験場所は人里はなれて隔離されているのでしょうか?
それとも中国人は体質的に放射能に強いのかもしれません??
話を戻します。
よって、『日本は世界唯一の核兵器による被害国ではありません』
これを確認しましょうね、
お断りしておきますが・・・
私は核武装推進派ではありません。
私は核武装反対です。
私の論点は、
日本は世界唯一の被曝国でも被爆国でもありません。
ですから『日本は世界唯一の被爆国(被曝国)だから核兵器廃絶を叫ばなければならない』とか『叫ぶ権利がある』というのは寝ぼけています。
『人類の平和と安全のために核兵器を廃絶しよう!』と言うべきじゃありませんか?
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