私に影響を与えた本 2002.09.10
私はたくさんのものに影響されてきて、今の自分がある。
まず人としては最大の影響は父親だったし、母もある。
その他、近所の人々、その中にはシベリア抑留者もいたし、戦争に行かれた方々はたくさんいた。同時に日本にいて空襲にあった方々、戦争に非協力的だった方もいた。
たくさんの先生方、多くは保守派であり共産系、日教組系は少ない。
そういったことはだいぶ書いてきたので、今日は私に影響を与えた本について書きます。

私の父は保守だったので政府の広報誌を取っていた。
それについては前に書いた。


私がとても影響を受けた本に『リーダーズダイジェスト』がある。
ご存知の方は年配の方、少なくとも30歳以上の方でしょう。
終戦後からこの本はあり、私が小学生の頃から読んだ記憶がある。
内容はキリスト教的価値観と善意そしてアメリカは正しいという思想でもって塗りつぶされていた。
子供の頃は親戚の家で取っていたので、読み終えたものをもらってきて読んだ。高校生になってからは自分で買って読んだ。
安かった。60年代一冊100円程度だったと思う。本のサイズは小さく表表紙が折れ曲がっていて、そこに目次があったような気がする。それはしおりにもなりいい感じでした。
勤勉で保守的なミドル・アメリカンの価値感を代表する雑誌で、内容は新しく出版された本の紹介(ダイジェスト)と世界の出来事、そして勇敢なアメリカ人がいかに活躍しているかという話題が盛り込まれていた。

そしてこの本の一番の売りは、いたるところにちりばめられた小話です。
ほぼ全頁に数行の小話がのっており、いずれもちょっとセンチで、ちょっとためになり、そしておおいに笑えるものばかりでした。
個々の内容は数十年の歳月で忘れてしまったが、いずれも面白かったという記憶だけがある。
この雑誌も10数年前、日本で事業を終える時そうとうな労使騒動があったような記憶がある。本の内容とおりには会社はいかなかったのかもしれない。
惜しい雑誌をなくしたと思っております。
現在でも各国で発行されており、今でも東南アジア版の英語版を見かけます。

それから私の好きな作家にアイザック・アジモフがいます。
asimov.gif 私の文章を読んで彼の文体、構成に近いと感じられた方は多いのではないかと思います。もっとも内容まで似てしまっては困ります。

彼の自然科学入門シリーズはすごいと思う。
初心者を飽きさせず、結構専門的なことを話して聞かせる技はすごい。彼は何かの本で自称しているが現代の語り部である。
あのように文を自由自在に操れたらと思います。
もちろん、彼のもうひとつの武器は底なしの博識です。専門の化学はもちろん、物理、生物、宇宙、あらゆる分野の技術、そして旧約聖書からギリシア古典、シェークスピアから現代に至るあらゆる文学、まじめなもの、ミステリー、そしてSF、
彼が亡くなったとき私は悲しかった。もっともっと彼の本を読みたいと思いました。

ポケットに片岡義男を入れて電車に乗りませんか? それから片岡義男を読みました。
彼の乾いた文章いいですね、彼の世界は熱帯のさんご礁のように乾いていて気持ちいいのです。
彼の本を読んでいると、深刻とかジメジメというのがばからしいと感じてきます。もっともっと人間は自由に束縛からときはなされて考え生きていくべきだ思わせてくれます。

『幸せは白いTシャツ』と言い切ってしまうその楽天的人生観に乾杯!

ジェームズミッチナーもいいですよ。
彼のすごさは作品の長さでしょう。なにしろひとつの作品から複数の映画が作られるほどです。でも、長さだけなら『戦争と平和』も長いし、あるいはもっともっと文字数のある小説はあると思います。でも、一度読み始めたらその面白さで決して読むのをやめられないというのは彼の右に出るのはありません。

もちろん面白いだけではありません。こんなこといっちゃご批判があるかもしれませんが『戦争と平和』を読んでもまずためになる知識は得られませんが、彼の本を読むと、歴史、地理、民俗学、法律などさまざまな勉強になります。
『ハワイ』を読めばお分かりになります。地球の原始時代からの変化、さんご礁の進化、ポリネシアの人々、ナンタケットの捕鯨、キリスト教宣教師、真珠湾攻撃、二世部隊、これだけ勉強しようとしたら眠くなる本を20冊は読まなくなりません。
『センテニアル』もためになります。 なにしろ、恐竜の時代から始まるロマンスなんてこれ以外見たこと読んだことがありません。
実は私は彼の本をたくさん持っていたんですが、引越しでほとんどを捨ててしまいました。
それが残念です。
センテニアル

司馬遼太郎も読みました。彼の作品はほとんど読みました。
ただ、彼の小説は面白いけど彼と同じ考えを持つことができないことが多々あります。

彼は『明治という国家は偉大だが、昭和の日本は矮小だ』と考えているのではないでしょうか?

人が何を思っても自由ですが、私はその考えを支持できません。
過去を後知恵で断定すること自体、不遜ではないでしょうか?
東条英機が児玉源太郎より劣っていたとは思いません。
佐藤栄作は伊藤博文より劣っているともおもいません。
存命していますが中曽根康弘は桂太郎や原敬よりはるかに偉大だと私は考えています。

私の好きな本ってなぜかみなアメリカと縁のある本ばかりですね。
でもアメリカの本を読んだから私がアメリカびいきになったということはありません。
社○同の知り合いにぜひ読めといわれてその系統の本をたくさん読ませられました。

 でも、面白くないんですね、
あの類の本って、内容も文章も、

ですから、アメリカ系の本を読んだからではなく、いろいろな本を読んだけど価値観が分かりやすく、感情移入ができて、そして面白いから好きになったのでしょう。


えっ、今読んでいる本ですか?
『ホームページアクセスアップの鉄則』という本を読んでます。
少しでも訪問者を増やそうと画策しております。
あいすみません。





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