幼稚園の砂場で学ばなかった人たち 2002.12.16
ねずみ講って知ってますか?

今の若い人は知らないかもしれません。
ねずみは子供をたくさん産むことから連想されて名前が付けられたものです。
簡単に言えばお金儲けの仕組みで、会員それぞれが複数の子会員を加入させ、子会員が上位の会員にお金を払い、子会員は孫・彦を勧誘し自分の配当をえる仕組みです。
組織がねずみ算式に増殖しなければお金の流れは途絶え、仕組みは崩壊します。社会は有限ですから物理的に数段階の会員でストップし上位の会員のみが利益を得てあとには損をした大量の会員が残るのが理屈です。法で規制されたためその後貴金属などの金銭類似商品を介在させて法を逃れようとするものが時々話題になりますがすべて違法です。









実は私は高校の時、数学の本で第一次大戦後に東欧で自転車を得るためのねずみ講が発生し、社会問題になったと言う話を読みました。
なぜ数学か?
だって、指数関数と言えば数学と決まっているでしょう。
私が社会人になって社内で、街角で何度もねずみ講の勧誘を受けました。天下一家の会なんてのが現れる前からねずみ講はありました。そんなとき、私はこれは悪だからいけないなんては思いませんでしたね。でも、指数級数を思い浮かべればすぐ破綻することが分かってましたからいつもご遠慮申し上げておりました。
ところが、このねずみ講にだまされた人々というのはけっこう高学歴者に多いのです。(私の周囲に限っての話です)
大学を出てきたバリバリの女性がこれにはまって熱心に勧誘してました。最後に相当な損を出してそして友人などに迷惑をかけてまわりから非難されてました。



みんな仲良くしましょうよ!

なんて子供のとき小学校で教えられたもんです。
仲良くすれば争いは起きないのでしょうか?
わたしゃ信じませんでしたがね、
れっきとした代議士が『諸外国と仲良くすれば軍備を持たないでもいいんだ!』と語っています。 
『非武装だあ、良心的軍事拒否国家だあ!』とわめいている老人もいます。ああいうのを老害というのでしょうか?

実を言いまして、私が子供の頃に幼稚園の砂場なんかで遊んだことはありません。
終戦直後の田舎に幼稚園なんてものがあるわけありません。
近所のガキ同士、近くの野原を駆けまわっておりました。怪我をするのはしょっちゅうで幼なじみは顔に数針縫う怪我をしました。おかげでいまでもヤーサンと間違えられています。
同じ長屋のものはともかく、近くにあった公務員官舎に住む連中はちょっと気取っていて、大きな抗争はありませんでしたが対立関係にありました。また元もとの地元の百姓の子供たちのグループがありました。私たちは引揚者の住宅グループだったわけです。


さあ、質問です。 複数の勢力が存在し、相互に威力拡大を図ったとき、かつそのグループは成立要因から合併も構成員の移動もできない時円満解決するにはどうするべきか?
さて、それぞれのグループが隷属関係にならずに抗争しないためにはどうすればよいのか社会学専攻の方ぜひご教示願いたい。



ハイ、次はいじめっ子を考えましょう。

小学校までは4キロもあり、歩いて一時間弱、途中いじめっ子といいますか、強盗ですね、たかってくる大きな子がいました。当時5円10円と言えば子供にとっての価値は今で言えば500円くらいかもしれません。

親も先生も頼りになりません。

結局団体で行動するとか、時間を変えるとか、歩くコースを遠回りするとかして対応しました。
私にとって社会勉強とはそういうことです。
いじめを防ぐには子ども自身の力なのね!

さあ、質問です。 さて、いじめられないために、乏しい小遣いを守るためにはいかなる戦略をとるべきでしょうか?アメリカのテロ報復に反対した政党の代議士さん教えてください。



平和のためには諸外国と仲良くしましょう。

いいですね、すばらしい言葉です。
でもどの国と仲良くするのでしょうか?
複数の国または国家群が争っている時、両方と仲良くすることはできません。一方と仲良くすると他方からは敵対国とみなされて軍事攻撃を受ける可能性があります。
どちらの国あるいは国家群と仲良くするのでしょうか?
良心的軍事拒否国家論者の方教えてください。

我が国は核兵器もなければ中距離ミサイルもありません。
遠距離攻撃できる爆撃機もありません。
ところが、隣国は核兵器を開発し、ミサイル実験しています。
しかも、わが国から人さらいをしているのです。
いったいどうやったら仲良くできるのでしょうか?

北朝鮮に援助しようと語っている方々、教えてください。
それってひどいんじゃない!そりゃ無理だ!


学校で先生が教えています。
  『日本のエネルギーはほぼ100%輸入しています。食糧は70%を輸入しています。』
  そう教えるのはいいでしょう。それは事実ですから、
    でもその次に
  『ですから日本は諸外国と仲良くしなければなりません。』
    と続くのは素直に飲み込めません。

輸入しているエネルギー、輸入している食糧はどこからどこを通って来るのでしょうか?
ドラエモンの4次元ポケットからではありません。
海です。シーレーンを通じて日本に届けられているのです。
途中の海域で戦争が起きたらどうするのでしょうか?
海上を封鎖されたらどうなるのでしょうか?
いえ、現実にマラッカ海峡では海賊が出没しています。

正しくは『日本の国益を守るための政策をとらねばなりません。』と言うべきではないのでしょうか?
『友好』と言い切る裏には、隷属しても、貢いでも争わないという意味なのでしょうか?


諸外国と仲良くすれば軍備を持たないでもいいんだ!』と語る代議士
非武装だあ、良心的軍事拒否国家だあ!』とわめくボケ老人は
きっと、子供のときに幼稚園の砂場で何も学ばなかったのでしょう。
東大をでても、弁護士になっても、大学で教えるようになっても、70歳になっても無知なのです。

おおっと、失礼しました。
彼らは間違っているということを知っていて、自分たちの利益のためにそう語っているならなんと賢いことでしょうか!
きっとそうに違いありません。




本日の提案



私たちの住んでいるところは理想郷ではありません。
 現実社会です。
最善の選択という解が存在しないなら、次善の選択をすべきです。
理想論を語って破滅するなら、妥協して生存を図るべきでしょう。




スーパーマン、水戸黄門、桃太郎侍そんなものはいません。
自分を守るのは自分しかありません。
よく権力を批判される方がいますが、ああいった方は強盗とか盗難にあっても警察には頼らないんでしょうね〜



タイトルは「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」(フルガム・R・ロバート)より借用しました。

タイトルには著作権というのが発生しないそうです。
ですから同じタイトルの歌であろうが、映画であろうがOKだそうです。

といって、あまりにも有名な映画などにあやかってもこちらが弱小なら目立たず、こちらが力を入れて作ったものなら他人の使ったタイトルを使いたくないのも人情
まあ、それだけの話です・・・





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