子供はいかにして大人になるのか? 2003.05.05
エー、本日は法律でこどもの日と定められております。
そこで子供に関する話を・・・子供と言っても親に対する言葉ではなく、成人に対する意味で使っております。

私が常々疑問に思っていることがあります。
いえ、私のことですから宇宙の神秘とか日本経済をいかに立ち直らせるか?なんて高尚なことではありません。
身近で単純なことです。
子供はいかにして大人になるのか? ということです。

こんなかわいい時もあったのよ そんなこと簡単だ! なんていわないでください。
ぎゃあぎゃあと泣くことしかできなかった赤ちゃんがハイハイし立ち上がり歩き出し、いつの間にか言葉を話すようになり、やがて憎まれ口を利く・・・不思議と思いませんか?
私には二人の子供がいますが、彼らが成人となった今も子供はいかにして大人になるのかという謎を解明しておりません。

我が家の娘が3歳くらいの時、世界で一番かわいいのは我が家の娘だと信じておりました。小学校に上がるまで床屋さんに行って髪の毛を切ったことがなく、明るい茶髪でした。歳とともに髪の毛が黒くなりました。それまで子供の髪の毛の色が変わるとは知りませんでした。
私が子供の頃はどこの子供も生まれた時から髪の毛は真っ黒だったような気がします。


息子はなかなか言葉を話しませんでした。家内と私は息子の言葉が遅いことを心配したものです。何か問題があるのではないだろうか?成長が遅いのだろうか?しかしある時、突然話し始めましたら、そしてそれまで話さなかった分を取り戻そうとするかのようにおしゃべりになりました。おしゃべりはそれから今まで20年ずっと変わっておりません。 二匹の子豚
息子も娘もおしゃべりに育ちました。(親の影響だなんて言わないの)
幼いときドライブしていて、娘・息子がおしゃべりであまりうるさいので「家につくまで話をするな!」と言ったことがあります。
すると、娘と息子は「息をするのはいいのか?」「あくびをするのはいいのか?」「しゃっくっりをするのは」「危険なことが起きたら話してもいいのか?」などなど延々と話し続けとうとう家に着いてしまったことがあります。
おしゃべりは無敵です。
さて、そんな子供も小学校に行き、読み書き算数を習い、だんだんと知恵がついてまいります。娘は算数の足し算引き算が苦手で、年下の息子に差をつけられてしまいました。
子供は不思議な能力を持つものです。息子は算数に限らず数字に非常に興味を持つ子供でした。小学校低学年頃、西暦年月日を言えば曜日が分かるようになりました。年鑑に年月日の表があったのをみて覚えてしまったようです。息子の話では何十年かで一巡するのでそのパターンを覚えればいいとのことでした。もっとも社会人となった息子は既にそんなことは忘れてしまいました。
一方、大人になった娘は非常に計算に得意になり・・・といっても微積とかの話ではなく・・・主要なブランド品の値段表を頭に入れており、一瞬でバーゲン品が高いか安いかを判断するオバサン能力を身に着けました。

娘が中学終わりごろになりますと一人前に政治や経済の論議をするようになりました。それが私にとっては一番うれしかったものです。
偉大なる金将軍に裁きを! なにしろ我が妻は北朝鮮がいかなる悪行をしたかとか、南京虐殺とはなんぞやとか、いえいえ太平洋戦争がいつ、どこで勃発したかなんてこととは無縁のオバサンであります。
彼女にとって政治や歴史認識とは色弱の私にとって緑の葉の中から椿の赤い花を見つけるよりも困難なことのようであります。
政治的な思想で引き合って結婚する夫婦もあります。そういった夫婦間の話題は政治とかが主なのでしょうか?
夫婦そろって「平和運動」に参加したり、それどころか子供連れでデモなどに参加しているのをテレビで見ますとファッショといいますか全体主義の恐ろしさを感じます。
我が家では熱血漢のバカ夫とのんびり屋の愚か妻でバランスが取れているのでしょう。
私は娘とは政治や経済を大いに語りましたが、娘はなにしろ私の娘ですから私の話を鵜呑みにするようなことはなく、議論になると私も手こずりました。・・・今もですが・・・ 

原始社会においては子供が成人になる儀式というか試練があるようですが、現在の日本にはなにもありません。成人式なんてまったく意義のないこと・・
我が家の二匹の子豚はなんのトラブルも特筆するような事件もなく幼児から幼稚園、小学校、中学校・・・・・大学そして社会人となりました。
まったくいつのまにか大人になってしまったという感じしかありません。

昨年私が田舎から都会に出てきましたが、偶然にも10年位前に田舎で近所にお住まいだった一家が近くに住んでいることが分かりました。先日ご挨拶を兼ねて遊びに行きました。当時中学生の男の子は既に結婚しており、高校生だった娘さんはビジネスウーマンとして小企業を切り回していました。
私にとってはものすごい変化で驚きでしたが、親御さんにとっては毎日の変化は非常に小さいのでしょう・・いつのまにか・・なんとなく・・なのでしょうか?



「子供はいかにして大人になるのか?」という謎はいまだ解明されないのであります。


本日は現在遠く離れている子供たちへのメッセージであります。





03.05.08 まる暴担当役員様からコメントをいただきました。

素晴らしいコラムでした。
佐為さん!良いおとうちゃんですね。(-^〇^-)
このコラムを読んでいると、大変気持ちが清々しくなりました。
こんなコラムを書ける佐為さんは、良いおとうちゃんなんでしょうね。
それにしても、最近佐為さんのご表現が柔らかくなっていませんか?

いつもご指導をいただきありがとうございます。
丸くなったと言われると困ります。
今までが 過激 だったのでしょうか(??)
私は匿名で書いておりますが、事実と相違することは一切ありません。
単なる一サラリーマンが常識で書いておりますだけです。
またご指導をよろしくお願いします。


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