監査での不思議な出来事 2005.03.11
監査であちこちにお伺いすると不思議なこと、理解できないことがあります。
ある会社ではコンプレッサーを設置しているという理由で騒音の公害防止管理者を届けていました。
quest.gif おかしいなあ〜コンプレッサーは騒音規制法と振動規制法の特定施設だけど、公害防止組織法(略称です)の特定施設ではないはずです。だから公害防止管理者の届けはいらないですよと申し上げ、自治体に問い合わせるようアドバイスいたしました。
その後、「行政に確認したら間違いなく特定施設なので、公害防止管理者の届けがいると教えられました」とのこと、ふしぎな自治体もあるものです。
quest.gif 一方、あるところでは水濁法の特定施設があるのに、公害防止管理者の届けが要らないといってました。なんでも数年前自治体の環境部門に問い合わせたところ要らないといわれたとのこと。
「おかしいなあ?再度確認したほうがいいよ」と申し上げたところ早速確認してくれました。
その結果、間違いなく特定施設であるが不要であるとのこと、どういう理屈なのかいまだに分かりません。
日本は広いと改めて感じたしだいです。

もちろん法令で細かいところまで定めていないものも多く、そういったところの判断は自治体によってかなり見解が異なります。
水洗式塗装ブースが水質汚濁防止法の特定施設(排ガス洗浄装置)に該当するという自治体もありますし、該当しないという自治体もあります。まあ、これは法令で具体的に書いてないから解釈の幅があるんでしょう。

廃棄物の契約書の要件なんてなりますと自治体が異なればまったく違うことがあります。所在地のご指導に従っていれば、万一のときも直罰はないと信じるよりほかありません。
直罰とは指導や警告なく処罰されること。
私の経験では東京都が一番法規制に則った理解をしています。法規制と大幅に異なる解釈をしている自治体は・・・止めときます。

しかしなんですね、
廃棄物業者と契約したり、更新するときは廃棄物業者の現地確認しなくてはならないそうです。
それは法令(法律、施行令、省令)ではなくガイドラインなのですが・・・もっとも現地確認を条例で義務化している自治体もあるので油断はできません。
quest.gif 一体全体、行政が廃棄物処分業の許可を与えておきながら、その業者が適正かどうかを委託する人が現地まで行って調べろという論理を私は理解できません。悪い業者には行政が許可を与えなければよろしい。
許可を得ている業者に委託したけれど不法投棄されたというケースがあれば、委託者は行政を訴えるべきではないのでしょうか?
それをなぜ「ごめんなさい。私が現地調査をしなかったのがいけなかったのです」と行政に謝らなければならないのでしょうか?
不思議な国です。・・・アリスもシルクハットをかぶったウサギもいないのですが
次のような例えでもこの論理がおかしいのがわかるでしょう。
タクシーの運転手が二種免許を持っていても、乗って安全かどうかは乗客が確認しなければならない。
事故が起きたら乗客も連帯責任ですよ。
しかし自治体や行政機関はちゃんと回答や指導をしてくれます。
おかしなのはISOの審査機関ですね、
私が某会社で変な所を見つけて「これは法違反だよ」といいましたら、「過去6年間ISO審査の際に問題ないといわれていた」とのリアクション・・・・
あきれて返す言葉もありません・・・なんてめげる私ではありません。 
「審査登録機関より能力が劣っているつもりはないですよ」と応えておきました。
「審査登録機関が能力不足ですよ」と言った方が良かったでしょうか?
それともその審査機関の認定取り消しを申し立てるべきだったでしょうか?
そんなことすると、審査機関から石やてっぽうどころか核攻撃を受けそうです。 

先日、某審査機関のオエライさんにお会いして「ISO審査で法違反を見逃しているのが多いですね」といいましたら、
「審査は抜き取りだからね、それに我々はシステムを見るので遵法を見るわけではない」とのこと
まあ、そりゃそうでしょうけど、それは「ワシらがしている審査は当てにならないよ」ということなのでしょうか? 

ISO審査員の中には不思議な報告書を書く方もいます。
「前回の不具合については是正処置がされていることを確認した。しかし今回、他の部分で同じ不具合が発見された。」
意味不明です????
私の住んでいる世界では是正処置とは再発を防ぐこと、再発しているなら是正になっていないわけです。
工場の排水路にペーハーメーターをつけるところが多いですね、
特にISO14001なんて認証しようとすると、工場で酸もアルカリも使っていなくても取り付けるのが <オヤクソク> のようです。
ペーパーメーターって油とかBODも検出できるのかしら  笑ってしまいます。
お金の使い道が思いつかなかったのかしら・・・

ある工場では酸性雨が降ってアラームがついたのを緊急事態に記録してました。
ご苦労様です。

ところで、ペーハー異常時に中和するのではなく地下水で薄めようとするところもありました。
それはちと困難なのではないでしょうか?
仮にペーパー5の水をペーハー6にしようとしたら、何倍くらいの水が必要か・・・
酸性雨が降ったのを地下水とか水道水で中和しようとしたら雨量の何倍!
・・・なこと高校生でもわかります。
でも大学に行くとわからなくなるようです。

 
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先日ペーハー9とペーハー10の水を等量混ぜたらペーハーはいくらになるのか?なんて練習問題を解いている若造がいました。
そばで見たわたしが即座に9.7だと言ったら、「先輩間違いですよ、計算したら9.3です」なんてのたまわっておりました。そんなの計算じゃなくて経験だろうが。
解離とか難しいことは考えないと仮定します。

しかしながら、私が電卓叩いて教えようとして大変なことに気が付きました。
私は対数計算以前に電卓の使い方を忘れてしまったのです。
pH9 + pH10pH19?pH9.5?pH9.3?pH9.7?

私の間違いも多々あります。
でもそれをあげつらいますと、私の信用がなくなりそうなので・・・パス


拙文のたねあかし

えー、
最近はこのホームページでご訪問者が一番多いのがなんと! このうそ800
そんなわけで本日は環境関連のご訪問者への感謝から書いたものです。



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