法律の調べ方 その2 2007.07.28

だいぶ前、法律の調べ方という駄文を書いた。本日はそのパート2である。
ここ数日間出張だった。出かけるとき新幹線の発車時間まで10分くらいあったので、近くの本屋に入った。電車の中では寝るか、本を読むしかない。そしてたまには勉強しようかと、環境法とか環境条例と名がついた本をニ冊買いましてカバンに入れて電車に乗ったのであります。
勉強などとは冗談、私は絶対勉強しません・・いやいつも勉強しているのです
どちらが真実かは謎 

私はいつも何かに関する本を買うときは、けちけちせず数冊まとめて買います。book.gif どっちみち初めての分野では数冊以上本を読まないと情報は足りませんし、複数の本を比較してはじめて世の中の中庸がどのへんにあるのかわかりますから。どんな分野でも、1冊だけとか一人の著作だけ読んでいては偏ってしまいます。
さて、新幹線が動き出し、しばし楽しい時間が持てるかと本を開いた瞬間に、私は6000円を無駄にしたことを悟りました。
私は宮本武蔵のごとく一瞬にして決断するのです。
そして環境法の本など買うべきではなかったと自分の愚かさを恥じたのであります。
どうせ6000円を使うなら、宝くじを20枚買えば3億円当ったかもしれないと思うと悔しさからドット汗が・・・

私は憲法なんて縁がなく、刑法のお世話になったこともありません。民法というのを読むと眠くなるだけです。商法というのは読んだことがありません。
ただ商売が商売ですから、環境に関する法規制は知らないと仕事になりません。それで機会あるたびに・・というか常日頃 仕方なく・・法律、施行令、省令、告示、通知といったものを読んでいます。
まずある法律で何を決めているか知りたいときは、電子政府でその法律を読むことからはじまります。法律だけでクローズしませんから、下位規定までたどって知りたいことを調べます。
そういったことが日常なので、わざわざお金を出して買った本なら、新しい情報はなくてもいつもと違う観点からの見方とかを得なくてはお金の無駄です。こんな駄本を買ったのは一生の不覚であります。
なんたら環境条例という本と、かんたら環境法という本はそういう意味で、まったく得るところがありませんでした。
どうして価値がないかといいますと・・法律の趣旨が漠然と書いてあるだけだからです。
もちろん私にとっては価値がなくても、他の方には価値があるかもしれません。まったくの初心者、入門者が環境にはどんな法律があるのだろう・・と読むのなら『少しは』役に立つかもしれないと思う程度でございます。
仕事上、なんとか法の概要を知りたいとか、法の構成を知りたいとか、何をせにゃならないかを知りたいという目的にはまったく足りないのです。
まあ、6000円を無駄にしたくありませんので、本日はそこからひねったお話を・・・
私は宮本武蔵のごとくことここに至って後悔しない主義なのです。
日本で環境に関わる法律を知りたいというとき、何からしたらよいか? いったいどこから手をつければよいかお悩みではありませんか?
実は電子政府の法律を読むよりもわかりやすく、金のかからないほう方があるのです。
答えを言いましょう。行政の作ったパンフレット、これが一番良い。
まず無料、有料であってもせいぜいが数百円、内容はしっかり詰まっており、更にイチオシなのは行政が作っているのですから内容は間違いがないことです。万一間違いがあったとしたら行政が面倒を見てくれます。
廃棄物に関しては東京都をはじめとして通常の廃棄物処理のパンフレットもありますし、建設廃棄物に関するもの、引越しのさいの廃棄物処理医療廃棄物についてなどなどもう至れり尽くせりです。
リサイクル法関係でも、家電リサイクル、PCリサイクル、容器包装リサイクル、食品リサイクル、自動車リサイクル・・・・
しかしリサイクル法というのもたくさんあるものです。たくさんあるということは法体系としてまだ未成熟ということでしょう。科学においてたくさんの実験式、経験式があるということはまだ究明されていないということなのです。物理学で統一理論を求めるように、リサイクル法も統一されなくてはならないような気がします。
省エネもあります。フロン回収破壊法、ディーゼル車規制などもあります。とにかくほとんどの法律のパンフレットがあるのです。
そしてパンフレットを見てわからなければ、考えずに直接行政に問い合わせした方がてっとり早いということです。
間違っても、インターネットの掲示板などで質問するのは良い方法ではありません。時間の無駄といいます。

もちろん、行政のパンフレットを集める方法にも問題点はあります。
それは行政は新しい法律ができたりとか改正された場合には、その法律のパンフレットを作って配布したり説明会を開催したりします。しかしだいぶ前に制定されそれ以降改正されていないような法律のパンフレットはちょっと入手が困難です。そういった法律もたくさんあります。
たとえば水質汚濁防止法などでは、最近のフッ素とか亜鉛規制の解説はあっても法律全体を概観できるようなパンフレットが見当たりません。
騒音規制法とか公害防止組織法などのように枯れて改正がめったにない法律の解説パンフレットなどはまずありません。もちろん本省だけでなく自治体までくまなく探すとそういった枯れた法律のパンフレットも見つけることができます。
そういった環境法規制の解説パンフレットを集めれば、もう鬼に金棒(意味不明 )、たいまい6000円も払わうことなくより奥深く、信頼のある、わかりやすい法律の解説書を手にすることができます。
電車が品川あたりに来たとき、二冊の本を活用することはあきらめ寝ることに決めて二冊の本は枕代わりに・・・それは冗談。畳の上ではありませんから枕にはなりません。



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