憲法9条の読み方 2004.07.10
匿名希望様から憲法9条の読み方についてコメントをいただきました。
貴兄の憲法解釈について感銘を受けています。
参考までに小生の気づきを2・3点述べさせて頂きます。
1)憲法第9条
憲法第9条の英文をみてびっくりしました。下記の文章からは軍備を放棄するという断固たる決意の表明はなされていないと考えられます。
Land, sea and air forces as well as other war potential will never been maintained.

憲法の条文の大部分が助動詞に断固たる意思を表明するshallを用いているのに対し、第9条では助動詞にwillを用いており、これでは軍備の放棄は努力目標とみなしているに過ぎないものと判断されます。
また文章が受動態で主語が不明確です。一般に受動態は丁重な表現にはなりますが、断固たる決意の表明にはなりえないと理解しています。
憲法の策定に当たってGHQ内部での意思不統一の結果がこのような曖昧な表現になったものと小生は判断しています。

2)憲法と法令の整合性
会社の実務でいろんな法令に関与しているうちに、大日本帝国憲法から日本国憲法に改正した際に、関連する法令をきちんと改定したのかどうか疑問に感じることがあります。
一例として、以前、取引のある会社から飼料を台湾・韓国から輸入するのに法令が戦前から改正されていない(法令の適用範囲に台湾・韓国が含まれている)ために検疫の必要が無いという話を聞いたことがあります。
以上小生が法令等をあたって確認したわけではありませんが、他にも当然改正されるべき法令が問題にされずにそのままになっているものもあるような気がしています。
お便りありがとうございます。
WILLとshallのニュアンスの違いはどうなんでしょうか?
私には分かりかねます。
また確かに受身にすると日本語の場合は断固たる決意が見えなくなりますね、これも英語ではどうなのでしょうか?
しばらくしますとYosh様とかKABU先生からコメントがあるでしょうからしばらくお待ちください。 

検疫の件
環境なら聞いてくれ!といいたい私ですが、そういったことについてはまったく知りません。
そういうこともあるのですか?



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