Created on June 15, 2003
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マウナ・ケア山頂の日没 |
ハワイ島といえば火山である。特別な装備なしに車で直接標高4205メートルの頂上まで行けるマウナ・ケアと、今も火山活動があって溶岩の流れ出しているキラウエアの溶岩を見てきた。
マウナ・ケアには自分で車を運転して登るつもりだったが、当日レンタカー屋で4WDの車が用意できないというので、あきらめて現地のツアーに頼ることにした。頂上まで登るのは4WD車でないとだめと言われる。
利用したのは、「マサシのネイチャースクール」。午後3時頃にホテルでピックアップしてもらい、中腹のオニヅカ・ビジターセンターで空気の薄い標高に体を慣らすため小一時間の休憩と弁当。その後、ちょうど日没の時刻になるように頂上をめざす。ビジターセンターまでは舗装路だが、そこから先は未舗装でかなり急勾配もある道路である。
頂上は、日本の「すばる望遠鏡」をはじめ各国の望遠鏡のドームが並んでいる。すばるだけ、空気の流れを考えた最新の理論により球状のドームではないので異彩を放っている。歩いて登ってくるわけではないので、富士山に登ったときに比べて、空気の薄いことによる苦しさはさほど感じない。しかし、少し早く歩いたり激しく体を動かすと、とたんに空気の薄さを実感する。
頂上からの美しい日没を堪能した後は、明かりが観測の妨げになるので、すぐに山を降りなければならない。このツアーでは、頂上から少し下って邪魔にならないところで、望遠鏡をセットして星を見せてくれる。その後、ビジターセンターに寄ってから下山。他のツアー参加者の泊まっているサウスコハラコースト地区のホテルに順番に寄って、最後に私の泊まっているホテルのあるコナに到着したのは、午後11時をまわっていた。
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ビジターセンターから望むハレマウマウ火口 |
目の前で溶けた溶岩の流れるところを見られる溶岩ウォーキング。勝手がわかっていれば自分で行っても全然問題ないのだが、こちらも同じマサシのツアーにガイドを頼むことにした。
午後2時頃、コナのホテル出発。サウスコハラコーストのホテルからの参加者を順次拾って、島の北回りでヒロを経由して、ボルケーノ国立公園へ。まずはビジターセンターに寄る。そこから海の方に向かって、道の脇にクレーターのたくさんあるチェーオブクレーターズロードという道を下る。時間がないのでクレーターはいちいち止まって見たりしない。海岸に出てしばらく行くと、道路沿いに駐車した車の列。溶岩で道路がふさがれている場所からはかなり手前に車を停めないといけない。軍手と帰りのための懐中電灯を渡されて出発。
溶けた溶岩が見られるところまでは結構歩く。溶岩は表面に出るとすぐに冷えて固まってしまうので、溶けた溶岩は主に熱の逃げない固まった溶岩の下を流れている。それがところどころで割れ目を破って流れ出しては、そこで固まっていくということを繰り返している。
日が暮れた後の帰途は、溶岩原に街灯などもちろんないので真っ暗な中を懐中電灯を持って歩いて戻る。車で来たのと同じルートをぐるっとまわって、コナのホテルに帰り着いたのは日付も変わろうとしている頃であった。
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道路の終端から延々続く見物客の駐車車両の列 | 溶岩エリアの手前にある注意の表示板 |
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以前はもっと先に置いてあったという注意板。溶岩流に遭って焦げている | 道路が溶岩に覆われて、先に行けなくなっている地点。みんなが記念写真を撮っている | 足元の板の拡大写真。この溶岩は撮影の1ヶ月以内に流れて固まったものだ |
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溶岩側から見た道路の終端地点。手前にも少しだけ道路の一部が見えている | 立ったまま根元が溶岩で固まってしまった道路標識 | 見渡す限りの溶岩原の、ところどころに溶けた溶岩の流れ出る場所があり、見物人が集まっている |
割れ目から流れ出す溶岩。日が落ちて暗くなってくると、オレンジ色の輝きが美しく見えてくる