魔方陣


魔方陣は、正方形のマス目に縦横斜めそれぞれの合計が同じになるように数を入れる遊び。遊びとは言え、現在でも解決されない謎が多く、研究者の研究対象となっているほど奥深く、神秘的魅力のあるものである。
その起源は、伝説によると、
紀元前2000年頃、中国夏王朝の皇帝が治水工事の折り、大きな亀を見つけた。亀の甲羅には九つの模様が印されており、模様にある点の数を縦横斜めに合計してみると答えが同じになった。
これより、この九つの数字が天意を表すと考えられ、占星術の対象となった。これは、九星説と言われ、現在でも運勢占いに利用されている。


伝説の亀の甲羅に印されていた点の数を数えたものが左にある3x3の魔方陣、三方陣である。
このほか魔方陣には4x4の四方陣、5x5の五方陣等nxnの魔方陣があるが、2x2はないので、三方陣が最小である。
三方陣の数の並びは1通り(回転や裏返した場合を除く)しかないが、四方陣の場合は、全部で880通りもある。


魔方陣の不思議な魅力は、四方陣を見るとよく分かる。四方陣の縦横斜めの合計は34になるが、34になるのはここだけではない。
総ての四方陣について次の4マスの合計が34になる。

1.4隅の4マスの和 16+5+9+4
2.中央の4マスの和 12+7+13+2
3.左右中央の4マスの和 1+8+14+11
4.上下中央の4マスの和 3+10+6+15

四方陣のなかには超魔方陣と呼ばれるさらにすごい魔方陣が、48通り(左の四方陣はその中の一つ)も存在する。それは、上の合計34となる性質に加えて、次の4マスも34になる。

1.正方形となる4マスの和  1+8+14+11 7+2+12+13等
2.3x3の正方形の4隅の和 1+10+7+16 11+4+13+6等
3.段違い斜めの4マスの和  10+4+7+13 8+5+9+12
               8+14+9+3 10+11+7+6等