ゴト車
キャンター4WDを改造する

1993年式三菱ふそうUFG337E型

ゴト車って何だ? 購入まで 購入動機
その時の比較車種 新車発注時の架装 その後の進化
この車の良いところ この車のウィークポイント 車検のドキュメント
図解説明 ゴト車のナラワシ

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ゴト車って何だ?

 ゴト車とは、その筋の方々(運ちゃん)の間では割とメジャーな言葉であり、シゴト車
(4ナンバー、1ナンバーや、一部の8ナンバー)事を指す。

 ゴト車なんて言葉は、普通じゃ出てこないが、この様な車を持ってしまうと必然的にその様なお店で
車のメンテナンスを受けなければ、維持できない。

当然、その様なお店にはその筋の方々が多く出入りする訳で、私の知らない単語や、業界ルール?
なども覚えられて楽しい。

私の場合は、あくまでも「ゴト車ベース」のキャンピング仕様4駆なので、これを使ってシゴトは
していません。

購入まで

  最初にキャンター4WDを目撃したのは91年頃で、その頃は「ずいぶん背の高い4WDだなぁ」と、
思っていた。(その時から、ゴツくて良いと思っている)

その後クロカン4WDが欲しくなり、当時日野自動車のパリダカレンジャーFT4WDが中央高速を颯爽
と走っているのを目撃、「キャンターも改造すればああいう風には出来るな」と思った。

色々悩んだ末、三菱自工(ふそう)1993年製キャンター4WDダブルキャブを購入した。
まわりの人間は「どこで、どう間違ったらこれ買うんだ?」と言っているが、これでなかなか本人は
見た目のゴツさや、大型車のグレートに似ている等・・気に入っている。

購入動機

  ゴト車(仕事車)なんて、どこでどう言う風に買ったらよいのか当時はあまり解って無かったが、
運が良いことに私の友人に大型車両をメンテ/販売する会社に勤務している奴がいたので相談して
見積もりしてみると、意外に普通のクロカン4駆を買う金額でイケそうなものであった。

但しあまりにも特殊な車なのでアフターパーツは全てワンオフで制作しなければいけないことや、
トラックには登録時に架装された寸法で届け出なければならないこと、等・・・現実味を帯びた内容
で回答が来たので慎重に検討の結果、Only Oneとなるこの車を購入することとした。

その時の比較車種

  エルフ4WDダブルキャブ、ランクル80GX、レンジャー2・4WDダブルキャブ等であるが、エルフは

「エルフの4駆ダブルキャブは消防車以外に作られていない。もしどうしてもと言うので有れば、消防車ベースで荷台架装を変更できる。」であった。
この様な発注であると、金額がとても折り合わないので×

ランクル80にしても、パートタイム、4200ccであるのは良いけれど、どうせ買うなら、VXなみの内装は欲しいよなぁ・・で×

レンジャー2・4WDダブルキャブはキャンターに比べてキャブがカッコ悪いのと、値段で・・×

確信犯的ではあるが、最初に目撃したキャンターを購入する事となった。

結構「刷り込み効果(インプリンティング)」と言う物はあるのである。

新車発注時の架装

  動機にも多少触れているが、新車登録時に架装寸法を届けなければならない事もあり、外寸に
関わる部分は新車で架装する事となった。 
1.ホロ 荷台枠の変更。ただ、ディーラーで用意しているものは、色、形ともに格好悪い
(仕事用なので)ので、特注した。(全高の関係) 
2.ウインチ 三菱が取り引きしている、ラムゼイのREP9000をフロントフレームを延長して
架装し、ローラーフェアリードを含めてバンパー内に綺麗に納めた。(全長の関係)
3.ルーフ
デッキ
デリカ用の2mタイプのオプション品を加工し、長さを1.6mに切り詰めて架装した。
(全高に関わりそうだったが、ネジ止めなので、届け不要となった)
4.リアLSD これは、工場出荷時のオプションなので組み込んでもらった。
ビスカス式であるが、非常に強力で不満はない。
結果、全長4.99m 全高2.5m 全幅1.9m 重量3030kgとなった。

この車の良いところ

  1. 乗っていて面白い。 自動車税:¥11800。燃費7km/l 
  2. 動力性能は、常時空荷のためか、図体の大きい割にはキビキビ動く。
  3. 車高が高いので、渋滞はそれほど苦にならない。 
  4. 渡河性能は、ノーマルでも1mはヘッチャラ。。 
  5. 高速などでは、貨物車同士(トラック)連帯感があり、譲り合いは自然にスムーズに。 
  6. 大きな車なので、安心感がある。 
  7. 排気ブレーキがあるので、長い下り坂でも苦にならない。 
  8. キャンプ用品を展開せずに、荷台でキャンプが出来る。 
  9. 4駆乗りはみんな注目する。 
  10. 空荷状態なので、基本部品(クラッチ、ブレーキ)は、減らない(壊れない)。 
  11. 最低地上高が、かなり高いので、クロカンやっても割と楽。 
  12. 他人のトラブル(故障、転落)に頼りにされる。



この車の製作がきっかけとなり、次シリーズに2号車(新型キャンター)も制作されました。
現在はゴト車を含め、3号車まで作られています。


この車のウィークポイント

  1. スピードが出ない。(最高110km) 
  2. 車内の騒音が激しい。
  3. 木立の多い林道には入れない。 
  4. スタックしたら、普通の4駆じゃレスキュー出来ない。 
  5. 殆どがワンオフパーツなので、壊したら替えがない。 
  6. 高速は料金1割り増し。 
  7. スタンドで、窓を拭いてくれない。 
  8. スタビライザーが付いていないため、オンロードでのロールは怖い物がある。 
  9. 冬場はバッテリーが直撃される。 
  10. 運転を代われる人が少ない。 
  11. JAFは助けてくれない。