「え」組の人・・・


演劇部の部室にて、何か異様な雰囲気が漏れてきています。端から見るとまさしくの集会のような・・・・そんな光景です。


演劇部部室にて・・・


「部員R」 明日のクラブ対抗リレーどこが勝つと思う?
「部員J」 うちにきまってる・・・と思っていたのだがどうやら科学部がかなり力を入れているらしい、ちょっとヤバイかも
「部員Y」 生物部もいい感じらしいぜ、そうだな僕は生物部に焼きそばパン2個だ!
「部員J」 なにを言う、私は科学部に焼きそばパン・・・・(殺気を感じ振り返る)
「が」 どこに賭けるって?
「部員たち」 ・・・・・・いえ、演劇部に・・・・
「が」 どういわれようと演劇部は勝つ!!演劇部に500カノッサだ!!!


体育祭当日・・・

「モリッツ」 さあ体育祭も大詰め、いよいよクラブ対抗リレーの始まりです。今回司会を担当します私モリッツと、解説のザクセン学長でクラブ対抗リレーをお送りします。さあ学長、どこのクラブが有力でしょう?
「学長」 残ったところが勝つでしょう・・・ひっく
「も」 ちょっと酔っぱらいの学長でした・・・さあ気を取り直してエントリーの紹介です。まず1番人気科学部、へんてこな機械をこしらえての参加です。2番人気生物部、ウワサのアンドレ伯爵宅をバトンにしての参加、あなどれない存在です。そして歴史部、なんと突然のエントリー、顧問であるザクセン学長の張りぼて銅像を抱えての参加、バトンが軽量なだけに人気もそこそこです。ちなみに最低人気リッカー部、箸にも棒にもかからないメンバーでゴールを持って走ります、「ひとまず完走」とネルトくんも気弱、まず勝つ見込みはないでしょう。あ、忘れてました、お騒がせの演劇部、なんとカボチャの馬車をひっさげての登場です。馬力十分!悪知恵十分!24時間トップで走りきると意気込みもたしか!テルトルルージュ「がってんだ!」の声がこだまするのか!!さあ各車スタート位置に着きました
「各部員たち」 馬鹿そこは俺たちの・・・なんだと?・・・・勝負してやる・・・・お茶はないのか?・・・・へなちょこはお互い様だ・・・・泣かす!・・・
「も」 早くもスタート位置ではもめているようです・・・・4時にスタートただいま10秒前・・・3、2、1、スタートです


トラック内にて・・・

「部員O」 科学部さすがに早いね、どんどん加速していくよ。
「が」 ・・・・
「部員O」 あらあらあら、ヤバイよ。なにか手を打ってあるんでしょ?
「が」 いや、なにも裏工作はしてないよ科学部には・・・
「部員O」 えーーーまけちゃうよ
「が」 大丈夫だと思うよ、そんなにあわてなくても。よく見てごらんあのサイクロトロンとやらの脇あたりを
「部員O」 ・・・・6色リンゴのマーク
「が」 まあ今のうちだよ、我々の敵は生物部だ。ほかは気にすることはない、でもしかしあのKくんならずともPくんまで裏切るとは・・・歴史部で参加するだと・・・ゆるせん!!ノイシュと手を繋ぎながら走るなんてもっとゆるせん!!!成敗してくれるわ!!!!
「も」 先頭はぶっちぎり科学部、みこし状のバトンは第二走者たちに渡されようとしています。あーーー突然科学部が止まったーーーーーフリーズです。モニターにはなんと爆弾マークが出ています!!!
「が」 ね、所詮そんな物だよ、サイクロトロン本体に金かけすぎてメモリケチったらしいから・・・それに制御にリンゴマークを使うこと自体間違いなんだよ、リンゴ所有者である私が言うんだから間違いはない!
「も」 ちなみに再起動は1回までです・・・・独特の起動音と共にいつもの画面・・・・あーーーまた止まりました!!起動失敗これで科学部はリタイヤです。ぴくりとも動かない部員たち、全員フリーズしております。フリーズするフォルの脇を生物部が駆け抜けていきます、そして演劇部まで、バトンはそれぞれ第二走者に渡されていきます!!
「が」 よしよし、予定通りだ
「も」 トップはアンドレ伯爵邸、そのすぐ後をカボチャの馬車が追います。アンドレ伯爵、エルツ姫、共に奇声を上げて部員たちをあおっております。そして三番手、なんと歴史部、この現状を誰が想像したでしょうか!えーとスタート位置にまだ誰かいるようです・・・・なんとリッカー部、ゴールが重くて持ち上がらないようです、情けない・・・あれ?エントリーにはなかったのですが4番手に武闘部、純白のローマ時代調戦車でスタンベルクの登場です。しかしこれは失格でしょう。白馬に引かれての登場、あれではバトンではありません。しかしどんどん抜かれているようです、どうしたのでしょう?あーーーあれは馬ではありません「白いロバ」です。格好悪すぎます!!!・・・当分順位の変動がないようなので失格チームについてお話ししましょう。まず水泳部、 ハイデルを含めた全員マリエンとお揃いのハイレグ水着での登場予定でしたが・・・・えーと、そーのーーー
「学長」 私が解説しよう、あのハイレグでは男の子は隠しきれず恥ずかしいことになってしまう、そして教育上ひじょーによくない、従って参加を不許可にしたのだ
「も」 ・・・ということです、思わず想像してしまいました。続いて魔法部、車検にて「レース中魔法使用の可能性がある」とのことで失格です。レギュレーションで魔法は使用禁止です。さあレースは大詰め最終走者に渡されようとしています。順位は変わらずトップ生物部、そして演劇部です。
「が」 をっしゃーーーいくぜ!!
「演劇部員」 がってんだ!!
「生物部K」 いくぜ!いち、にい、・・・
「生物部員」 だぁぁぁぁぁ!!!!
「も」 バトンは最終走者に渡されました。本当のレースはここから始まりです。トップのアンドレ伯爵邸にカボチャの馬車が迫ります。なおアンカーはトラック1周となっております。あーーー演劇部が生物部に並んだーーー「え」組のはっぴをなびかせて猛烈に走りますーーー!!あ、Kくん「が」くんに向かって唾を吐いた、負けずに「が」くんも唾を吐く、これがホントのつばぜりあいかーーー?
「生物部K」 ぺぺぺぺぺっつつ
「が」 ぺぺぺぺぺぺぺぺえっぺぺぺぺぺっつつつ
「も」 これは史上最低の戦いです、馬車上のエルツもアンドレ伯爵に向かってバカにしたポーズをとっております、アンドレ伯爵怒り狂い今にも襲いかかりそうです。
「え」 いけ!!行くのよ!!!ここで負けたら演劇部ではないわ!!
「アンドレ伯爵」 こけっけけけけけけけ、こけーーーー!!!
「も」 馬車に箱乗りになりエルツ姫は檄を飛ばします。10段フリルのスカートをなびかせいちご模様のパンツが見え隠れしているのはご愛敬、ちなみに私はクマさん模様です
「フェルデン」 あのね・・・・ごそごそごそ、ぽっ
「も」 え?実行委員からお言葉がありました・・・今日は猫さんプリントだそうです・・・・そんなこと聞いてないって。あ、アンドレ伯爵邸に何か変動があったようです。なんと檻が開きエルツに向かって攻撃を仕掛けております。エルツこれに応戦、手に持つ扇子でアンドレ伯爵を蹴散らせております。さあ最低でありながらも壮絶な戦いがバトン上でも始められました
「が」 檻を開けるとは汚いにもほどがあるぞ!
「K」 そんなことはしらん、アクシデントだ!
「が」 いいわけなんぞ聞きたくないわ、こうしてやる!(鹿パンチ)
「K」卑怯な・・おまえなんかこうだ(かかと落とし)
「が」 その体制でかかと落としなど出来ぬわ、技は選んで使うものだよ、はははっは鹿ぱんちーーー
「も」 おーーーと両者バトンは立ち止まりお互いパンチの応酬だ!!生物部、演劇部、一歩も引きません!!!!エルツ姫とアンドレ伯爵もなお戦い続けています。あ、学長がその場に歩み寄りひとまずこの騒ぎを止めたようだーーーお互い罵声を繰り返しながらにらみ合っています、そしてエルツの腕をとった・・・
「学長」 防衛演劇部!!
「も」 演劇部防衛です!しかしどさくさに紛れてゴールラインではノイシュとPくんが仲良く手をつなぎチェッカーです
「が」 な、なんと言うことだ、私としたことが・・・・・
「K」 なんと無駄な戦いだったのだろう・・・・
「も」 完走は歴史部のみという激しいレースでした。もうここでは多くを語らない方がいいでしょう、それでは司会ははモリッツ、解説はザクセン学長でお送りしました・・・


数日後体育館裏にて・・・

「P」 にしてもこれほどうまくいくとは、かっかっかか・・
「が」 なに、根回しは完璧だったからね、ぐふふ
「P」 我々のこの思惑、誰にもばれてないみたいでほっとしたよ
「が」 みんな我々二人が歴史部員だってことに気づいてないから大丈夫だよ
「え」 話は聞いたわ、あなた達ぐるだったのね・・・
「K」 話は聞いた・・・・泣かす!!
「が」 いやこれには深いわけが・・・
「え」 ないんでしょ?
「が」 ありません・・・
「え」 久々のせっかん、楽しみだわ、うふふ
「が」「P」 たすけてくれーーー・・・・ぎゃぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁっぁぁっぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁ・・・・・・(しーーーん)
「え」 快感・・・なんちゃって
「K」 ・・・・・観てるだけでちびってしまった、早く忘れよう

体育館裏に倒れている二人が発見されたのは3日ほど後だった・・・・


前回のお話:何故裏切る?


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